ニュースリリース

2001年11月09日ニュースリリース

新世代の4ストロークモトクロスマシン「CRF450R」を新発売

Hondaは、新設計の水冷・4ストローク・OHC・単気筒450ccエンジンを搭載したモトクロスマシン「CRF450R」を11月10日より発売する。

CRF450R

CRF450R

このCRF450Rは、日本はもとより世界各地の不整地で開催されているモトクロスレースに使用するレース専用車であり、過酷なレースで鍛え、磨かれたHondaレーシングテクノロジーを注ぎ込み開発したものである。昨年のMFJモトクロス日本グランプリでプロトタイプ車が世界に先駆けてデビュー。今年は全日本モトクロス選手権シリーズ及び、AMAモトクロス選手権でワークスチームが使用し、活躍している。CRF450Rは環境に配慮し、よりクリーンな性能を備えながら、2ストロークマシンと同等の戦闘力を発揮する、新世代の4ストロークモトクロスマシンである。エンジンには軽量コンパクトで強力なパワーとトルクを発生させる新設計の水冷4ストローク・OHC単気筒450ccエンジンを採用。フレームは2002年型2ストロークモトクロスマシンCR250R用に開発された軽量なアルミ製セミダブルクレードルツインチューブフレームを基本としながら、各部の見通しなどで最適なバランスを実現している。

販売計画台数(国内・年間)

200台

メーカー希望小売価格

679,000円

(地域希望小売価格の一例:北海道は20,000円高、沖縄は10,000円高、その他一部地域を除く。)
(参考価格。消費税を含まず。)

  • このCRF450Rはレース専用車のため、道路および一般交通の用に供する場所では一切走行できません。また登録してナンバープレートを取得する事はできません。

CRF450Rの主な特徴

環境に配慮し、軽量でコンパクトな4ストロークエンジンを搭載

エンジンは、徹底した軽量化とコンパクト化を図った新設計の水冷・4ストローク・OHC・単気筒・449cm3エンジンを搭載。最高出力41kW(55PS)の強力なパワーと、最大49.8N・mの豊潤なトルクによって、力強い走りを実現している。寒冷時の始動および暖機時の再始動をスムーズに促す自動デコンプレッションシステムに、独特のピン回転式を採用することで、どのギアからでも軽い踏力での素早い始動を実現している。またシリンダー内部のガス抜きを行なうホットスターターレバーはクラッチレバー上部に設定。転倒時等にエンジンが停止した場合の始動性向上を実現している。

軽量で剛性に優れたアルミ製セミダブルクレードル・ツインチューブフレームを採用

フレームは、2002年型のCR250Rに採用し、軽量で剛性に優れたアルミ製のセミダブルクレードル・ツインチューブフレームを基本として採用。コンパクトな鋳造アルミ製ステアリングヘッドパイプの下方には、Honda独自のスエージング技術による角型断面のテーパー状ダウンチューブを接続。頑丈な角型断面のロアーパイプがエンジンをしっかりとホールドし、ハードなモトクロス競技において耐久性と操作性に優れたものとしている。

徹底した軽量化を図った足回り

フロントサスペンションは、ボルトやナットのサイズ、及び材質に至るまで徹底した軽量化を実施。アルミロッドや軽量スプリングを使用した、分離加圧倒立ダンパー内蔵のφ47mmフロントフォークを採用している。リアに採用したプロリンクサスペンションを構成するスイングアームは、肉厚を最適化したアルミ製大型クロスメンバーとダブルテーパー形状の角形パイプから成り、軽量ながら、高い強度を実現している。

ブレーキの軽量化でコーナーリング時の素早いハンドリングに貢献

ブレーキは前後輪ともにφ240mmの大型ディスクを採用。前輪にはアルマイト処理を施したアルミ製のコンパクトな2ポットキャリパーを採用。バネ下重量を軽減し、コーナーリング時の素早いハンドリングに貢献している。後輪には新設計ブレーキシステムを採用。重量を軽減するためにリザーバータンクとホースをなくした、コンパクトな一体型マスターシリンダーとしている。また小型シングルポットキャリパーと小径マスターシリンダーを採用し、メンテナンス性を向上するとともに、軽量化を図っている。さらにディスクカバーやキャリパーガードなどのプロテクトパーツも、よりコンパクトなものを採用することで軽量化を図っている。

優れた戦闘力をアピールするアグレッシブなスタイリング

全体フォルムはスリムなフレームと一体化させ、ライダーのスムーズな動きを妨げない滑らかな面で構成している。外装パーツは容易に取り外せる設計とし、必要な整備が素早く行なえるようにしている。カラーリングはウィングマークを大胆にあしらい、鮮やかなレッドのフェンダー、シュラウドにより、精悍なイメージとしている。

その他の特長

  • サイドカバーに大型の吸気ダクトを設置。
  • チェーンガイドに高強度の新素材を採用。耐摩耗性が向上し、耐久性を高めている。
  • フロントホイール、タイヤに20インチタイプをオプションにて設定
  • カラーリングはエクスプロージョンレッド1色の設定

主要諸元

通称名 CRF450R
車名・型式 ホンダ・PE05
全長×全幅×全高(m) 2.187×0.825×1.254
軸距(m) 1.488
最低地上高(m) 0.331
シート高(m) 0.945
乾燥重量(kg) 102
乗車定員(人) 1
エンジン型式 水冷・4ストローク・OHC・4バルブ・単気筒
総排気量(cm3) 449
内径×行程(mm) 96×62.1
圧縮比 11.5
最高出力(kW[PS]/rpm) 41[55]/9,000
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) 49.8[5.1]/7,000
キャブレター型式 FCR(メインボアφ40mm)
始動方式 プライマリーキック式
点火方式 電子進角CDI式デジタル点火
潤滑方式 2系統潤滑方式(クランクケース・カム駆動系、
ミッション別体潤滑方式)
潤滑油容量(L) 1.52
燃料タンク容量(L) 7.5
クラッチ形式 湿式多板コイル・スプリング
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1 速 1.800
2 速 1.470
3 速 1.235
4 速 1.050
5 速 0.909
減速比(1次/2次) 2.739/3.846
キャスター(度)/トレール(mm) 27°50´/114
タイヤサイズ 80/100-21 51M
110/90-19 62M
ブレーキ形式 油圧式ディスク
油圧式ディスク
懸架方式 テレスコピック式(倒立サスペンション)
スイングアーム式(プロリンクサスペンション)
フレーム形式 セミダブルクレードル式