本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)は、かねてより取り組んできた生産部門における体質改革のモデルラインとなる、鈴鹿製作所No.1ラインの概要を発表した。
この鈴鹿No.1ラインは、グローバルスタンダードラインとして北米や英国など世界のホンダの量産ラインの基準となるもので、新型シビックの投入に合わせて体質改革を進め、本年5月より稼動を開始している。
新しい生産技術を取り入れることで、各工程における生産効率と柔軟性を一段と高め、市場の変化に迅速に対応し、かつより高品質な商品を供給できる体質とするとともに、地球環境への影響の低減や、職場環境の更なる改善を実現させた。
海外においても、シビックを生産する米国、カナダ、英国の工場で、それぞれシビックの生産立上げに合わせて同様の生産体質改革を行なっており、2000年末までには完了する予定である。
具体的には、生産現場の発想による新しい生産設備・技術などを投入し、品質、コスト、生産の柔軟性、環境対応、といった様々な観点から、溶接、塗装、車体組立の各工程の改革を行なった。その結果、
など、生産体質の向上を実現した。
各工程における主な施策は以下の通り。
ホンダでは、1999年より総投資額360億円をかけて、四輪車生産の国内主力工場である鈴鹿製作所と埼玉製作所狭山工場の車体生産領域へ新たな生産技術を投入し、21世紀の次世代工場「グリーンファクトリー」の実現を目指した生産体質強化計画を進めている。年内には一部の工程を除き、完成車の生産体質改革が両工場で完了する予定である。また、こうした取り組みを海外の生産拠点でも順次展開していき、主要な工場での体質改革を2003年までには完了する予定である。