ニュースリリース

1999年09月06日ニュースリリース

ホンダ、「二輪車の電子制御燃料噴射装置を50ccまで適用拡大」を発表

    本田技研工業(株)は、燃費の向上と低エミッションに効果的な電子制御燃料噴射装置(PGM-FI:Programmed Fuel Injection)を、従来適用していた一部大型機種のみならず、技術的に難易度の高い50ccにも2005年を目処に仕様設定するなど、適用拡大していくことを発表した。

PGM-FI試作モデル (4ストローク100ccエンジン)

PGM-FI試作モデル (4ストローク100ccエンジン)

    ホンダは、地球環境保全の観点から、低燃費、低エミッション化を実現するために、二輪車エンジンの4ストローク化を進めている。今回のPGM-FI化と相まって、2005年までに、ホンダが世界で販売する二輪車総数の排出ガス中の炭化水素(HC)を、1995年レベルの約1/3に低減、また平均燃費を30%向上させることを目標にする。

 PGM-FIは、キャブレターに比べ、あらゆる回転領域で混合気を最適にコントロールする事が可能であり、より理想的な燃焼状態を作り出す事で、排出ガスのクリーン化はもとより、燃費や出力特性、始動性の向上を図る事が可能なシステムである。しかしながら、微妙なアクセルコントロールが要求される二輪車は、構造上より精巧な製造技術と緻密な電子制御技術が求められ、開発や製造コストが上昇するなど、現在では一部の大排気量車のみの採用にとどまっている。
今後は、よりコンパクトで二輪車の価格帯に応じた廉価なPGM-FIの技術を確立し適用を拡大していく。

 ホンダは、地球環境保全を企業活動の最重要課題のひとつとして位置づけ、1992年に「ホンダ環境宣言」を制定。1993年に策定された「ホンダ 環境に関する取り組み計画」に基づき、二輪車の分野でも、大気汚染問題や地球温暖化防止のための取り組みを積極的に展開していく。