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汎用製品ニュース
1988年11月16日
新開発水冷3気筒OHC直噴ディーゼルエンジンを搭載した初の乗用トラクター ホンダ「TX18/TX20」の2機種を発売

 本田技研工業(株)は、経済性と静粛性を両立させ、ホンダ独自の2ステージ直接噴射燃焼方式の水冷3気筒OHCディーゼルエンジンを搭載、コンパクトサイズながら、さまざまなほ場で優れた作業性能を発揮する乗用トラクター ホンダ「TX18(18馬力)/TX20(20馬力)」の2機種を平成元年2月1日より全国の汎用販売店から発売する。

 このホンダ「TX18/TX20」は、もって愉しく、もっと心地よい農作業ができるトラク ターをめざして開発。 具体的には
1, 人を最大限に尊重するために構成された斬新な骨格と基本レイアウト。
2, ロータリーからの耕うん反力をボディの重心位置のより近くで受け止めて振動を低減するGバランスボディ構造。
3, 消費馬力が少なく作業時間を短縮するニューアレンジロータリー。
4, 自動車工学に忠実に設計された、ハイパーターン。
5, コンピューターで作業機を自動制御するホンダインテリジェントシステム。
6, 静粛性と燃料効率に優れ高トルクを発揮する水冷3気筒OHC2ステージ直噴ディーゼルエンジン。
7, オペレーターを守るボディ一体のホンダ2柱式安全フレーム。
8, 優れた視界と広い足元、疲れにくいシートなどの人優先の快適設計。

●販売価格(国内・年間計画)
2機種合計 3,000台
●希望小売価格

〈18PS〉 (単位:千円)
TX18KA 1,380円
TX18KAQ 1,615円
(電子制御式作業機昇降装置(HIS)、2柱式安全フレーム付)
TX18EAQ 1,755円
(イージーシフト、電子制御式作業機昇降装置(HIS)、超低速段2柱式安全フレーム付)
TX18EEQ 1,945円
イージーシフト、パワーステアリング、電子制御式作業機昇降装置(HIS)、超低速段フロント PTO、フロント油圧アウトレット、2柱式安全フレーム付)

 〈20PS〉
TX20KA 1,500円
TX20KAQ 1,735円
(電子制御式作業機昇降装置(HIS)、2柱式安全フレーム付)
TX20EAQ 1,965円
(イージーシフト、パワーステアリング、電子制御式作業機昇降装置(HIS)、超低速段2柱式安全フレーム付)
TX20EEQ 2,065円
(イージーシフト、パワーステアリング、電子制御式作業機昇降装置(HIS)、超低速段、フロントPTO、フロント油圧アウトレット、2柱式安全フレーム付)

注1)・ TX18KA、KAQ、EAQ、EEQの価格にはサイドドライブロータリー(耕幅1,300m/m)を含む。
※TX18KA以外はロータリー尾輪別売り
注2)・・ TX20KA、KAQ、EAQ、EEQの価格にはサイドドライブロータリー(耕幅1,400m/m)を含む。
※TX18KA・TX20KA以外はロータリー尾輪別売り

 など、ホンダがこれまで自ら培ってきた人間工学と乗用車テクノロジーを投入。すべてをゼロから発想し設計したものである。

このホンダ「TX18/TX20」は、コンパクトなボディにハイパワーエンジンを搭載。高効率を誇り、安定耕うんを実現するリトル・ビッグマシンである。

以下主な特徴は、

[後部集中レイアウト]

 従来、トラクターの“常識”とされていた基本レイアウトは、ボンネット内のエンジンにクラッチを装着し、ボディ後部のトランスミッションにエンジンのパワーが伝達される方式。ホンダTXは、この“常識”を覆す日本初の後部集中レイアウトを採用。これは湿式多板クラッチをボディ後部のトランスミッションに内蔵し油圧ポンプもここに一体化することによって、クラッチを介さずトランスミッションに直接エンジンの動力が伝達される構造。このためエンジンのパワーロスを低減。しかもリアに加え、フロントPTO(タイプ設定)とフロント油圧(タイプ設定)を設置することが可能となり作業用途が一段と拡大できるものとなっている。また、エンジン部の軽量・コンパクト化により、ラバーマウントの効果が高まり振動や騒音を大幅に低減。さらに、油圧配管が短くなったことにより、油圧システムの高い信頼性とメインテナンス性が得られた。

[新設計ボトルライン・ラダーフレーム]

 ラダー(ハシゴ状)フレームに、ラジエーター、エンジン、ミッションケースを積み上げる一般的な方式に対し、TXは、ホンダ独創の中後部が張らんだ形状のボトルライン・ラダーフレームを採用。このフレームの間にコンパクトなエンジンとミッションケースなどを低く組み込み、かつラジエーターをフレームの先頭部に配置させたことにより、全高を抑えながら水田作業も余裕の最低地上高〔TX18=290mm TX20=300mm〕を確保した。

[Gバランスボディ構造]

 トラクターの振動は、ロータリー爪が土に入る時の反動と耕うん時の反力が主要因であり、通常はこのような揺れに対しては、本機の重量を増加し低減させる対応がはかられている。これに対しTXは、オペレーターの乗車位置や、前・後の重量バランスを計算、同時に全体を低重心化。
さらにロータリーの爪形状や打ち込み角度をコンピューターで解析し、ロータリー爪が地中に入り込んだ時の瓜反力(耕うん反力)方向を重心位置により近くで受け止めることに成功(尾輪付き、尾輪無しタイプ共)。このため軽量ボディながら本機を安定させ、長時間の連続作業でも快適に行なえるものとなった。
 しかも、3点で作業機を支える特殊3ポイントリアヒッチとのマッチングにより、ロータリーのブレや振動も大幅に低減させた。

[ホンダ2柱式安全フレーム]

 農作業を愉しむためには安全に配慮されていることが重要である。そこでホンダは、安全フレーム形式検査の基準をクリアしたボディ一体の2柱式安全フレーム〔TX18KA TX20KAはオプション設定〕を採用。しかも、ボディ全体がコンパクト化できたために高さ規定2m以内に納められ、2柱式安全フレームを装備しながら日本で初めて小型特殊自動車としての認可がとれ公道を走行することも可能となった。

[ニューアレンジロータリー]

 作業効率アップのためには、ロータリー爪へかかる負荷をいかに抑えエンジン本来のパワーをムダなく使うかが重要。こうして開発されたのがニューアレンジロータリーである。これは、ロータリー爪の切込角度を従来より大きく設定し、土の中に入っている時間を短縮化。さらに、爪のくさび角も従来より小さくし、土に接する爪の面積を減らすことでピークトルクを低減。しかも、30本のロータリー爪全体にムラなく力がかかるよう爪を配列。これらにより、同クラスのトラクターに比べ、(※1))10a耕うんあたり約15分の作業時間の短縮を達成した。 ※1)条件=乾田、耕深140mm、土壌硬度(山中式)表層18、直線耕うん概算。

[直噴ディーゼルエンジン]

 このディーゼルエンジンは、燃焼効率に優れた直噴式を採用。加えて、高性能ボッシュ式噴射ポンプ、リエントラント型燃焼室などを組合せコンパクトサイズながら大きな排気量をそなえているため、力強い出力トルク〔TX18(GRA)=最高出力18PS/2,600rpm・最大トルク5.6kgm/1,800rpm TX20(GRB)=最高出力20PS/2,600rpm・最大トルク6.6kgm/1,800rpm〕が得られ低燃費をも可能としている。
燃料噴射ノズルには、燃料を2段階に噴射する独自の2ステージ直噴方式を採用し、最適な噴射タイミングと適切な噴射量が得られると共に、まろやかな音質も実現。

その他の主な特徴
作業に合わせて「耕深」・「水平」・「耕深・水平」の最適な自動制御モードが選べる電子頭脳、HiS(ホンダ・インテリジェントシステム)を採用〔TX18KA TX20KAを除く〕。
用途に応じ耕幅1,300mm・1,400mm・1,500mmのサイドドライブロータリーの装着が可能。また、耕幅1,400mmのセンタードライブロータリーの装着も可能。
油圧揚力は、このクラス最大の950kgf(ロアリンク先端)を達成。重量級の作業機やロータリーシーダやうね立て同時マルチなど複合作業にも対応が可能。
ノークラッチでスムーズに変速できるイージーシフト〔TX18EAQ・EEQ TX20EAQ・EEQに標準装備〕を採用。またフロントに作業機を装着しても軽快にハンドルが取りまわせるパワーステアリング〔TX18EEQ・TX20EAQ・EEQに標準装備〕も装備。
駆動系、作業系レバー類を手元に集中配置し操作性の向上と、足もとの広さにも配慮した。


タイプバリエーション&主要装備

◎:標準装備 ●:工場オプション ▲:販売店オプション

本機 名称 TX18       TX20      
区分(タイプ) KA KAQ EAQ EEQ KA KAQ EAQ EEQ
超低速段
フロントPTO
パワーステアリング
作業機制御 水平 電子制御 電子制御 電子制御 電子制御 電子制御 電子制御
作業機制御 耕深 電子制御 電子制御 電子制御 電子制御 電子制御 電子制御
作業機制御 ポジション メカニカル 電子制御 電子制御 電子制御 メカニカル 電子制御 電子制御 電子制御
フロント油圧アウトレット
2柱式安全フレーム
本機オプション リア4Pクイックヒッチ
ロータリーオプション エクステンション付フラップ
エクステンション付レベラー
センタードライブロータリー延長キット
尾輪



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