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「今回はエアロ・バランスが悪かった」　　第16戦ジャーマン500

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　決勝でのクルマは、アンダーステアが強かった。金曜日に初めて走った時と、決勝日の朝にウォーム・アップで走った時に比べて、レースは気温が上がってたから、それでアンダーステアになっていたんだと思う。

　ボクらのクルマは気温が低い時には良かった。気温が上がるとエアロ・バランスは前が軽くなってアンダーになる。朝のウォーム・アップで、”これぐらいならいいかな？”って感じてたんだけど、レースは思ったよりも気温がずっと上がって、路面温度も上がったからね。その辺りの読みもできてなかった。決勝日の朝にウチのクルマが速かったのは、他がオーバーステアになってたからなんだと思う。

　それでクルマは大アンダーステアになってて、ミチェル・ジョルダインJrを抜けなくて、周回遅れになった。ちっちゃなオーバルじゃないんで、ここみたいなサーキットでは作戦とかが使えないから、周回遅れになっちゃうとトップ争いに行くのは難しい。　ウチのクルマは両方とも最終コーナーは速かった。でも、ギア・レシオと空力のバランスから、あとのコーナーが悪かった。それでストレートが遅かった。伸びなかった。
　トップ争いをしていたチームの中には、コーナーへ入るところでダウン・シフトをしてないところもあった。ボクらはダウン・シフトをしていた。ダウンしない方がスピードを落とさなくて済むところがある。ダウンするにはブレーキ踏まないとならないから。あと、６速と５速のレシオを近くして、ほとんどブレーキングしないでもギヤを落とせるようにするとか、今回のウチのチームがやったのと違う方法もあったんだと思う。ウチはちょっとコーナーの出口のことを考えた５速のギヤを入れてたんだけど・・・・。

　走りながらウェイト・ジャッカーとロール・バー動かして、少しずつ良くしては行けたんだけどね。ピット・ストップでもセッティング変えて、少しはハンドリングを良くすることができていた。でも、そういう調整では間に合わないぐらいセッティングが外れていた。

　あと、燃費も今回は良くなかったなぁ。そんなに悪いはずはないんだけど・・・・。ミチェルを抜くのにかなり手こずったから、その時にオーバーテイク・ボタン使うんで、それで燃料使っちゃったってのはある。でも、それにしても悪かった。アンダーステアが強い分、抜きに行くのに無理してたことも影響してる。

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　結局、今回はエアロ・バランスが悪かった。最初に持ってきたセッティングが、今回用の新しいウィングに合わせたものなんだけど、”こうなるだろう”という思惑と外れてて、それに気づくのが遅かった。アドリアン(・フェルナンデス）のクルマもそうだった。アドリアンは燃料のミクスチャーをフルリッチにして走ってて、35秒台の後半。ボクの方はリーンにして走ってて、まぁ、リッチにしたら同じぐらいは出せていた。でも、今日のレースは、裁定でも35秒台の真中まで行ってないとトップ争いはできなかった。ウチの使ってたギヤでは、36秒の前半ぐらいまではちょうど良かったんだけど、レースになってペースがウォーム・アップの時よりも上がっちゃうと、ついて行けなかった。

　次のイギリスでは、まずクルマをちゃんと作らないとね。あと、予選をやりたい。
　イギリスも今回とほぼ同じようなコースで、こういうコースだと、あんまり作戦もへったくれもないから。クルマを良くして、予選でいい位置につけること。

　今回とウィングは同じなんで、今回学んだことを使えば、クルマは絶対に良くできるはず。ギヤ・レシオとか、細かい部分を詰めて行かないと。今回はエアロ・バランスの部分からセッティングが遅れてしまったというか、外れてしまっていたから。

　イギリスもまた新しいコース。四角形だから、ひとつひとつのコーナーは小さい。セットアップは普通のオーバルのような感じに戻るのかな？　もしかしたら、逆に普通のオーバルとは違った方向になるのかもしれないけど・・・・。