ジャパンインターナショナルボートショー2018 Hondaブースに展示決定
当然のことだが、龍太郎社長も稔氏も、そして龍也氏も木のことを熟知している。
木のことを知らなければ木造船は造れないというのが持論だ。
木が曲がりやすいところで曲げてやることが、美しい曲線につながる。そしてそういう曲線を持たされた船は水との相性が良く、水流を乱さず、滑るように走るのだと聴かされた。
「お客さんの要望を満たすために基本設計をし、その中で佐野のスタイルを出すわけです。実はそこに最初の大きな苦労があるのですが、それを乗り越えると、次は建造段階で、いろいろと問題にぶつかるものです。フィッシングボート、ランナバウト、ヨット、そしてこの和船、それぞれに建造上の苦労は付いてまわるものです。でもそれをひとつずつ乗り越えてこそ、造り上げる喜びがあるわけです。今回、わたしと弟(稔氏)にとって和船の建造は3隻目だったので、それほど大きな苦労はなく建造できたと思っています」
出来上がった伝統的な江戸和船を、ひとりでも多くの人にみてもらいたい。そのために、3月8日(木)から11日(日)まで開催されるジャパンインターナショナルボートショー2018のHondaブースに出展することを決めた。
取材協力:(有)佐野造船所(http://www.sano-shipyard.co.jp/index2.htm)
文・写真:大野晴一郎
文・写真:大野晴一郎