OCEAN MASTER STORY

世界のプロが選んだHonda

世界で活躍するHonda船外機の
知られざるストーリー

2018.03.07

八重山の海にGTを追う。
プロのフィッシングガイドが選んだ
Honda船外機


取材協力:
シーファイター
〒907-0023沖縄県石垣市石垣416-4-202
TEL:090-3321-7437 FAX:0980-87-5858
http://www.seafighter.org/

有限会社ブルーマリン石垣
〒907-0013 沖縄県石垣市浜崎町2-4-10
TEL:0980-82-4115 FAX:0980-82-4591
URL http://www.bmishigaki.com/
6月にまた、と耳打ち

さて、今回の釣行の話だ。

ホームポートである石垣市の浜崎マリーナを出た大竹艇「シーファイター号」は、一路新城島へ。西表島、黒島を眺めながら1時間弱のクルージングだ。

エンジンは、まだまだ新品のBF225。

以前のBF175と比べると、馬力が大きくなった分スピードが稼げるので、より釣りに時間が使えるようになった。燃費効率も上がったそうだ。

「天候の急変にも逃げ足が速くなって、安全につながりますね」という大竹さんだが、最近ではネットで気象情報が入手可能なので、前線の通過などがありそうな場合は、あらかじめ逃げ込む港を決めておく。あるいは大物を狙える根が石垣島のホームポート近くにも多くあるので、そちらへ戻って来て釣りをする。大竹流釣行ガイドの基本は「安全」。

今回は、安定した天気の中、狙うポイントは新城島のリーフエッジ。

リーフエッジから80mほどのところに停めた船上から、ルアーの大遠投だ。

大竹さんのポッパーと石垣社長のポッパーが、弧を描いて何度も何度もリーフエッジを責める。

ここで大竹さんの操船技術の高さを知った。

潮と風に船を流されながらも、GPSプロッタを見ながら僅かなスロットルワークとステアリングさばきで、決めたポイント上に船をピタッと留まらせる。片手にロッドを握ったままだし、電子アンカーなどのデバイスを使うわけでもない。上手い。

さすがプロのガイドだ。釣りポイントで操船の上手い人の船に乗っていると、気持ちが良いものだ。

しかしその気持ちの良い操船と、気まぐれなGTの釣果とは別物。

GTはグルクン(沖縄の県魚)を釣るのとわけが違って、一日にひとり1本から多くても2本釣れればラッキーだ。ところが大竹さんから、波照間島に遠征釣行したお客さんが3日間で10本揚げたとか、1日に4本釣った人もいるとか聴かされ、それならば釣り運の強いわれわれは、最低でも2本はいけると愚かな期待をしてしまった。

気が付いてみれば、陽が沈み始めたリーフエッジを呆然と眺める自分がいた。そして「6月にまた来ます。そのときにGTを是非」と、大竹さんに耳打ちしていた。

32フィートの大竹艇「シーファイター号」。ロッドを振りやすくするために、デッキ上には何もない。
換装したばかりのBF225。
コンソール廻りもシンプル。HONDEXのGPS魚探が付く。


ブルーマリン石垣の石垣聡社長(左)と、大竹貢さん。
一度だけ大竹さんの新品のルアーにGTが喰いついてきた。その証がこの歯型だ。惜しかった。
写真・文:大野晴一郎
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