OCEAN MASTER STORY

世界のプロが選んだHonda

世界で活躍するHonda船外機の
知られざるストーリー

2016.03.14

ジャパンインターナショナル
ボートショー2016

今回のボートショーでひときわ目立っていた船外機が、このBF2D。S660に用意されるボディカラーと同じ6色のエンジンカバーが展示された。ボートショー会場で実施されたアンケートにもとづき、今後、カラーバリエーションモデルの販売が検討される。ちなみにエンジン本体からペラに続くエクステンションカバーは従来通りのグレーで、カラフルなエンジンカバーとの色味の相性は抜群。
S660のボディカラーに合わせたカラフルなBF2D。
Hondaの新たな提案に、熱い視線が集中。
「チームHonda」が揃ったHondaブースを訪ねる。

Hondaは「スポーツ&カラー」をコンセプトに、今年も「ジャパンインターナショナルボートショー2016」(3月3日〜6日 於:パシフィコ横浜・横浜ベイサイドマリーナ)に出展した。
高い信頼性と耐久性、そして低燃費に評価が高い4ストローク船外機のBFシリーズのラインアップを中心に、発売以来人気が高まり続けるミッドシップ・オープンスポーツのS660や、一般ユーザーが手に入れることのできる二輪車の中ではMotoGPマシンに最も近いRC213V-S、さらにBF250を2基搭載した33フィートのレースボートなどを展示。
2輪、4輪、汎用のスポーツ感溢れる「チームHonda」がブースに揃い、来場者の熱い視線を集めた。

船外機の中で注目を集めたのは、モデルチェンジが施され、間もなく発売される最小馬力の船外機、BF2Dのプロトタイプ。おなじみのアクアマリンシルバーのエンジンカバーに加え、S660のボディカラーと同じ6色が用意され、来場者に好みの色のアンケートが実施された。その結果をふまえ、BF2Dのカラーバリエーションモデルの販売が検討される。
これまでも扱いやすいBF2Dの人気は高かったが、愛艇とのカラーリングが楽しめることになれば、人気はさらに高まるはずだ。「お洒落にボートライフ」。こんな言葉が似合いそうな船外機だ。
今回のBF2Dのモデルチェンジの改良点はいくつかあるようだが、その中の一つが増やされた燃料タンク容量。航続距離が延び、小型艇ユーザーには嬉しいモデルチェンジとなる。発売開始時期と詳細スペックは間もなく公表されるはずだ。
2台のS660も展示された。人気車種ということもあり、運転席に乗りこむ来場者が多かった。
RC213V-S。ベースとなったRC213Vは、マルク・マルケス選手のライディングにより、2013年と2014年にFIMロードレース世界選手権(MotoGP)を制覇。そのマシンをもとに一般ユーザー向けに開発されたのが、このRC213V-S。Hondaの熊本製作所で一台一台手作業によって生産される。
2016年の国内パワーボートレースに参戦予定の、BF250Aを2基掛けしたフェレッティ33(チームコルト所属)。マリンスポーツの中でもっとも過酷といわれるパワーボートレースでは、Hondaの船外機の耐久性は高い評価を得ている。
ホワイトのBF250は、2016年のマイアミボートショーに参考出品されたエンジン。今年の夏からアメリカでの発売が予定されている。
BF100は、BF80とともに昨年の12月22日に発売された最新のエンジン。BF90をベースに開発され、高い環境性能と抜群の動力性能に注目が集まる。1.5リッター直列4気筒VTECエンジンが収まる。
小型艇ユーザーに人気の小馬力帯のエンジンも展示された。左よりBF5、BF9.9、BF20、BF30。
ユーザー注目の「新サイドマウントリモコン」も展示された。パネルにあるとおり、レバーの取り付け向きが4パターンあるのが嬉しい。リモコンタイプのすべての既存モデルと互換性があるとのことなので、交換を検討する価値は大いにありそうだ。
トローリングコントロールスイッチ付きのサイドマウントの設定もあり、このタイプを選ぶと、BF40D以上の場合、同スイッチとサブハーネスを買い足す必要がなくなる。
発売が待たれるE500。消費電力500Wまでの家電製品が使用できる蓄電機。小型艇のキャビンに持ち込みたいアイテムだ。
Hondaブースの受付のサインボードには、2輪、4輪、汎用の各ロゴが並んだ。
文・写真:大野晴一郎