OCEAN LIFE
| 目次 | ページ1 | ページ2 | ページ3 | ページ4 | ページ5 |
耐久性に優れている秘密を探る
新しい時代を切り開くホンダ・パワー
ホンダBF2D
ホンダBF2D
 その後も詳しく三者から話を聞くにつれ、2馬力4ストローク船外機『BF2D』の特長がますます明確になってくる。例えば自社のスクーターから流用したというグリップスロットルは、遠心クラッチを採用しているため、シフトを繋ぐところからスピード調整まで、いっさいを片手で操作できる。トランジスタマグネト点火方式は抜群の始動性を実現し、スターターロープに慣れていないユーザーでも容易に扱うことが可能だ。環境規制対応に関しては、汎用事業の枠を超えて全社的に環境対策に取り組んでいるホンダだからこそ、この『BF2D』においてもCARB(米国カリフォルニア州大気資源局)をはじめ、EPA(米国環境保護庁)、日本舟艇工業会といった団体が定める最終年度の排ガス規制値を大幅に下回ることに成功している。おまけに、船外機自体のフォルムデザインにも相当気を遣ったという。
「このサイズの船外機は、当然のことながら持ち運びする機会が増えます。だから、無駄な凹凸は極力なくして、運搬用のグリップを付けるなどの工夫もしました」
 こういったところが、またホンダらしいスタンスと言えるのかもしれない。たんにエンジン性能を追求するだけではなく、ユーザーにとって最も使いやすい商品開発を常に心掛けているわけだ。そして、その課程では汎用事業という幅広いフィールドで蓄積されたノウハウはもとより、2輪や4輪の開発によって得た技術までもが応用されているとのこと。さすが、「エンジンのホンダ」として世界中のモーターファンに名を知られるだけのことはある。わずか2馬力の船外機を開発するために注がれた情熱と柔軟な創造力には、改めて感服するばかりだ。
 ちなみに、ホンダでは2003年のBF150/135のリリース以降、現在に至るまで船外機エンジンのニューモデルは発表していない。これは、他メーカーをリードして、次世代船外機のラインアップがひと通り出揃ったことを意味するのであろう。ということは、今はまさにホンダ・マリーンにとっての充電期間そのもの! 来年度以降に登場するであろう新機軸のテクノロジーにも、大いに期待したいところである。

 HONDA BF2D (諸元)
エンジン型式:4ストローク単気筒立軸形ガソリン(OHV)
総排気量:57cm
ポア×ストローク:45×36mm
推奨回転範囲:5000〜6000rpm
連続最大出力:1.47kW(2PS)6000rpm
冷却方式:強制空冷
点火方式:トランジスタ式マグネト点火
始動方式:手動式(リコイルスターター)
排気方式:水中排気
標準プロペラ:3翼、7-1/4×4-3/4inch
全長×全幅×全高:(L)410×280×1,100mm
トランサム高:(S)418mm、(L)571mm
乾燥重量:(SCJ)12.4kg、(LCJ)13.0kg、(SCHJ)12.7kg、(LCHJ)13.3kg
燃料タンク容量:1.0L内蔵

| 目次 | ページ1 | ページ2 | ページ3 | ページ4 | ページ5 |