自由研究
コンロを使うときは、かならず大人といっしょに使い、やけどしないよう気をつけましょう。
みつろうは直接加熱するとこげてしまうので、かならず湯せんでとかしましょう。
とかしたみつろうはすぐにかたまってしまうので、段取りを整えて、手早く作業をしましょう。
精油が目や口に入ったり、原液が皮ふにつかないように注意しましょう。
ベルガモットやレモン、グレープフルーツなどの柑橘系の精油には、皮ふにつけて紫外線にあたるとシミや炎症を起こす(光毒性といいます)原因物質である「フロクマリン類」という成分がふくまれています。これらの精油を使う場合は、フロクマリン類を取り除いたもの(「フロクマリンフリー」などと表示があるもの)を選びましょう。
妊娠中の方やお年寄りの方、小さいお子さんなどは、精油の作用をよく理解したうえで使うようにしましょう。
できあがったものを使うときは、肌に合うか確認してから使いましょう。
できあがった練り香は2ヶ月以内、虫よけスプレーは3ヶ月以内を目安に使い切りましょう。
練り香をつくろう
①コンロ(IHヒーターでもガスコンロでも可) ②片手なべ ③消毒用エタノール ④精油(エッセンシャルオイル) 2~3種類(今回は、ゼラニウム、ペパーミント、ラベンダー・アングスティフォリア) ⑤みつろう 4g ※1 ※2 ⑥ホホバオイル 12g ※2 ⑦クリーム容器(容量20gくらい) ⑧耐熱性のガラス容器 ※3 ⑨竹ぐし ⑩マドラー(わりばしでも可) ⑪はかり(最小表示が0.5g以下のもの)
※1 今回は未精製の黄色のみつろうを使いましたが、精製された白色のものでもOKです。
※2 みつろうとホホバオイルの重さの比率は、1:3。もし寒い時期につくる場合は、みつろうとホホバオイルの重さを1:4にしましょう。
※3 湯せんをして熱くなるので、取っ手つきのものが便利です。
クリーム容器に消毒用エタノールをスプレーして、ティッシュペーパーなどでふきとる。ふたも同じように消毒しておこう。
みつろうとホホバオイルをガラス容器に入れる。
なべにお
湯をわかし、ガラス
容器を入れて
湯せんにかけてあたためる。
お湯の量は、ガラス容器の下部分がつかる程度にしよう。
マドラーでまぜながら、みつろうを完全にとかす。
みつろうが完全にとけてホホバオイルとまざったら、クリーム容器にそっとうつそう。
こぼれてまわりをよごさないように、トレーや紙などをしくといいよ。
ガラス容器についたみつろうは、かたまる前にティッシュペーパーなどでふきとっておこう。
STEP5の
表面にうっすらとまくができて、
容器のふちの
部分が少しかたまってきたら、
精油を入れよう。ゼラニウムを4
滴、ペパーミントを4
滴、ラベンダー・アングスティフォリアを6
滴入れるよ。
精油のボトルをそっとかたむけて、1
滴ずつ入れよう。
精油を入れるときは、ボトルをふらないようにしよう。
もし香りをひかえめにしたい場合は、ゼラニウム4滴、ペパーミント3滴、ラベンダー・アングスティフォリア5滴にするといいよ。
固まったらできあがり! 手首などにほんの少しぬって、香りを楽しもう。
虫よけスプレーをつくろう
①無水エタノール ②水(ミネラルウォーターや浄水器を通した水) ③スプレーボトル(容量30mL) ④「シトロネラ」または「レモンユーカリ(別名ユーカリ・シトリオドラ)」の精油※
※好みでゼラニウムやラベンダー・アングスティフォリア
スプレーボトルに無水エタノール3 ccを入れ、「シトロネラ」または「レモンユーカリ(別名ユーカリ・シトリオドラ)」6滴入れる。このとき、好みでゼラニウムまたはラベンダー・アングスティフォリア3滴を足してもいいよ。スプレーボトルをふって精油をとかし、水を入れたらできあがり。つくった日づけとレシピをラベルに書いて、ボトルにはっておこう。
先生から一言
・精油は植物の花や葉から抽出されたものだよ。どんな植物なのかインターネットなどで調べてみよう。元のすがたを想像しながら香りを楽しむとおもしろいよ。
・精油を入れるときはボトルをふらず、かたむけて1滴ずつたらすようにしよう。ボトルをふると精油が多く出て、香りが強くなりすぎてしまうよ。
やってみよう
- 好きな香りの精油で「練り香」をつくってみよう。季節に合わせて香りを変えてみても楽しいよ。
- シールなどをはって容器をデコレーションしてみよう。
監修
和田文緒
香りと植物の研究家。シーズ代表。英国IFA認定アロマセラピスト。AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。東京農業大学大学院農学研究科修了。高等学校の理科教師を経てフリーのアロマセラピストに。アロマテラピーを使ったコンサルテーションや精油ブレンド、施術のほか、セミナーや香りの手仕事ワークショップ等を行っている。著書に『アロマテラピーの教科書』(新星出版社)、『食品香粧学への招待』(共著 / 三共出版)等がある。
2019年5月にシーズ・ラボ準備室をオープン。(我孫子市本町1-1-11青木ビル502)