「ふしぎ」を見に行こう

「ふしぎ」な現象

びっくりするほど青い!
ミステリアスな青い湖を見に行こう

青インクをとかしたみたいな美しい青い色の湖があるらしい。
どうして青いんだろう?
湖沼こしょうを見るときは、現地のルールにしたがって、マナーを守って楽しもう。
季節・天候・災害などによって近づけない場合もあるので、お出かけ前に情報を確かめよう。
全国には青い色をした湖はいくつかあり、青い理由はそれぞれ異なる。今回は青森県の「青池」の青さの理由にせまるよ。

探検たんけんメンバー

  • 隊員りりか
    ふしぎ探検隊たんけんたいが行くよ!
    隊員りりか
  • 花石竜治さん
    この人に聞いたよ
    青森県の「青池」を研究している
    花石竜治はないし りゅうじさん

君は本当の水の色を見たことがある?

まるで青インクをとかしたような、
あざやかな青色をした湖が
青森県にあるらしい。

水って色がないと思っていたけれど、
実はこの美しい青色こそ、
水の本当の色なんだって……!
  • 水の本当の色って青色なの? 水には色がないと思ってた!
  • まず、色がどうして見えるかについて考えてみよう。太陽や電球のように、それ自体が光を出しているものは、その光の色が見えるんだ。光が3つの色に分かれているのは知っているかな?
  • 光の3原色だね。光は赤・緑・青の3つの色でできているって、理科の時間で習ったよ。
  • 3つの色が合わさると白っぽい色に見える。それが光の色。では、それ以外のものの色はどうして見えるかというと、光がものに当たって反射はんしゃした色が見えるんだ。
  • 光が反射はんしゃした色?
  • 光がものに当たったとき、光の色の一部は吸収きゅうしゅうされて、残った色がぼくたちの目にとどいて見えるんだよ。水の青色も、光が通った後に見える色で、まさしく絵の具の「水色」のような色なんだ。
  • そうなんだ! でも、コップの水に色がないのはどうして?
  • 水は赤色の光→緑色の光→青色の光の順に吸収きゅうしゅうしやすい性質があるんだ。だから、光が水を通るときに、その水の中の距離きょりが長いと、赤い光が吸収きゅうしゅうされてなくなっていくんだよ。
  • 赤い光が弱くなっちゃうってことは……?
  • 緑色の光と青色の光が残るね。
  • だから水が青く見えるということ?! コップの深さの水だと、光の通る距離きょりが短いから青く見えないのかな?
  • その通り!
  • じゃあ、光の通る距離きょりが長くなるほど、緑色の光も吸収きゅうしゅうされて、水はもっと青い色になるのかな? 逆に光の通る距離きょりが短いときは、緑と青が混じったような色になるのかな?
  • するどいね! その通り。また、太陽は夏と冬、午前と午後でも高さや方角がちがうから、光の入り方が変わる。だから「青池」は季節や時刻じこくによって、あわい青色になったり、あざやかな青色になったり、群青色になったりするんだよ。
    夏 = 太陽が高い

    見る人に反射光はんしゃこうとど
    → 明るい色

    冬 = 太陽が低い

    見る人に反射光はんしゃこうとどかない
    → 暗い色

  • これは「青池」の底が白い岩でできていて、すりばちのような形をしていることにも関係ありそうだよ。太陽が低いと、「青池」の底で反射はんしゃした光が見る人にとどかないので、暗い色に見えるんだ。
  • おもしろーい! でも、「青池」の近くには他にも湖があるのに、どうして「青池」だけが青く見えるのかな……?

聞きたい!知りたい!
青い湖のナゾ

「青池」の近くには他にも湖があるのに、
どうして「青池」だけ青いの?

実は「青池」が青く見えるのは、次の3つの条件がそろっているからと考えられるんだ。

1. 湖の底が白い
2. 最大水深9メートル
3. 水がとてもキレイ

「青池」の湖底は白い岩でできているから、太陽の光が反射はんしゃしやすい。また、「青池」は最大9メートルの深さがある。これは、赤い光が吸収きゅうしゅうされてなくなるのに十分な深さなんだ。さらに、まわりをブナの原生林で囲まれているため、きれいなき水をたたえていることも、水の青さを際立たせている。この3つの条件が奇跡的きせきてきに重なっていることが、「青池」の青さの理由と考えられるんだ。

おうちでも水の本当の色を見ることができる?

家のおふろが白いバスタブなら、水やお湯をはって、太陽の光や白熱灯(おふろの照明はたいてい白熱灯)のもとで見てみよう。水がうっすら青く見えるはず。また、夏に底が白いプールに行けば水が青く見えるはずだよ。深いプールだともっとい青色に見えるよ。

全国には他にも青い湖沼こしょうがあるみたいだけど、同じ理由で青いの?

青い理由はそれぞれことなり、理由がハッキリとわかっていないことも多い。たとえば、青い湖沼こしょうとして有名な北海道美瑛町びえいちょうの「青い池」や、福島県の「五色沼ごしきぬま」は、火山の影響えいきょうで、水中に水が青く見える物質(鉱物粒子りゅうし)がただよっていることが原因といわれているよ。

→ 全国の青い湖沼こしょうはこちら

クイズ
「これはいつの青池かな?」

問題

「青池」の青い色は、太陽の高さや
方角によって色の見え方が変わるから、
季節や時刻じこくによって色がちがって見える。
次の写真はいつの「青池」か、
予想してみよう!

次の3つのうちの、どれかな?

  1. 10月中旬ちゅうじゅんの午後
  2. 8月下旬げじゅんの午前中
  3. 10月中旬ちゅうじゅんの午前中

第1問

正解を見る

正解:② 8月下旬げじゅんの午前中

2016年8月29日11:43 太陽高度58.67°

「青池」は太陽が高い春から夏にかけての午前中が、もっともあざやかな青色に見えるよ。太陽が高いということは、「青池」の底で反射はんしゃした光が見る人に強くとどくということ。晴れていたら、こんなにあざやかな青色を見ることができるよ。

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第2問

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正解:③ 10月中旬ちゅうじゅんの午前中

2016年10月13日11:53 太陽高度 40.94°

太陽が少し低くなる秋になると、午前中でもうっすらした青色に見えるね。太陽の高い春や夏にくらべて、見る人にとどく光が弱くなるので、暗さが加わった色に見えるんだ。

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第3問

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正解:① 10月中旬ちゅうじゅんの午後

2016年10月12日15:35 太陽高度16.35°

第2問と同じ季節だけれど、午後おそい時間になると群青色に見えるね。正午を過ぎると太陽がだんだんと低くなり、見る人にとどく光が弱くなり、暗い青色になるんだ。夕方のほうがもっと暗くなるね。

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全国の青い湖沼こしょう
行ってみよう!

日本には青い色をした
ふしぎな湖沼こしょうがいくつもあるよ。
行ってみて、その青さを見てみよう!

季節・天候・災害などにより近づけない場合もあるため、お出かけ前に情報をお確かめください。

  • 白金青い池

    写真提供:美瑛町観光協会

    白金青い池

    水面が青く、立ちれたカラマツの木々が幻想げんそう的な雰囲気ふんいきかもし出している。冬場はライトアップの演出も。

    住  所:
    北海道上川郡美瑛町白金
    アクセス:
    JR美瑛駅よりクルマで約20分 / 道北バスで約20分
  • オンネトー

    写真提供:あしょろ観光協会

    オンネトー

    見る場所や気象状況じょうきょうによって湖面の色がさまざまに変わる。遊歩道があり、森林浴を楽しみながら散策さんさくできる。

    住  所:
    北海道足寄郡足寄町茂足寄
    アクセス:
    道東自動車道 足寄ICよりクルマで約60分 / たんちょう釧路空港よりクルマで約80分
    オンネトーに通じる道道664号線は毎年12月中旬から4月中旬まで車両通行止めになる。
  • 神の子池かみのこいけ

    写真提供:きよさと観光協会

    神の子池かみのこいけ

    倒木とうぼくが青い水の中に化石のようにしずんでいて、そのすき間を朱色しゅいろ斑点はんてんを持つオショロコマが泳ぐ景観が幻想げんそう的。

    住  所:
    北海道斜里郡清里町字清泉
    アクセス:
    清里町市街より道道摩周湖斜里線を中標津方面へ25kmのところからハトイ林道へ右折し約2km
    林道は路肩ろかたくずれやすくなっているのでクルマでの通行の際は徐行じょこう 中型・大型バスの通行は禁止
  • 青池あおいけ

    写真提供:青森県環境保健センター

    青池あおいけ

    青インクを流したような神秘しんぴ的な湖。水中にはちたブナの大木が横わたり、幻想げんそう的な世界が広がる。

    住  所:
    青森県西津軽郡深浦町大字松神
    アクセス:
    新青森駅からクルマで約3時間 / JR十二湖駅下車→駅前より弘南バス 奥十二湖行き乗車(所要時間約15分)→終点下車
    冬季運休
  • 丸池様まるいけさま

    写真提供:庄内観光コンベンション協会

    丸池様まるいけさま

    神社の境内地にある、幻想げんそう的なエメラルドグリーンの色をした池。光の加減により微妙びみょうな色の変化を楽しめる。

    住  所:
    山形県飽海郡遊佐町吹浦字七曲堰東56
    アクセス:
    JR吹浦駅からクルマで約5分 / 日本海東北自動車道 酒田みなとICからクルマで約25分
    箕輪鮭孵化場より徒歩約5分
  • 五色沼湖沼群ごしきぬまこしょうぐん

    写真提供:裏磐梯観光協会

    五色沼湖沼群ごしきぬまこしょうぐん

    ぬまによってエメラルドグリーン、コバルトブルー、ターコイズブルーなど色がちがうふしぎな湖沼こしょう

    住  所:
    福島県耶麻郡北塩原村桧原
    アクセス:
    磐越自動車道 猪苗代磐梯高原ICからクルマで約25分
    冬季はスノーシューをはいての散策さんさくがおすすめ。
  • 忍野八海おしのはっかい

    写真提供:忍野村役場

    忍野八海おしのはっかい

    富士山の伏流ふくりゅう水に水源すいげんを発する湧水ゆうすい地。最も小さなおかま池ではバイカモがゆれ動く景色や水の青さを楽しめる。

    住  所:
    山梨県南都留郡忍野村忍草
    アクセス:
    東富士五湖道路 山中湖ICからクルマで約7分
  • 別府弁天池べっぷべんてんいけ

    写真提供:美祢市観光協会

    別府弁天池べっぷべんてんいけ

    き通ったブルーの色が美しいき水。日本名水百選にも選定されている。別府厳島いつくしま神社の境内にある。

    住  所:
    山口県美祢市秋芳町別府水上
    アクセス:
    中国自動車道 美祢ICからクルマで約25分 / JR新山口駅からバスで約60分「秋芳洞」乗換「堅田」下車徒歩で約10分 / JR美祢駅からバスで約25分「堅田」下車徒歩で約10分
花石さんからのメッセージ
  • 「青池」は季節や時刻じこくの他に、晴れているか、くもっているかによっても色がちがって見えるよ。そうした自然科学的な現象を観察するのは、とてもおもしろい体験。特に夏至げしの前後(5月下旬げじゅん~7月下旬げじゅん)の午前中があざやかな青色をしているよ。朝の静けさの中、鳥のさえずりや、風で木々がざわめく音を聞きながら「青池」をながめるのもおすすめだよ。全国には他にも青い湖沼こしょうがあるから、現地へ行き、さまざまな条件で観察してみるのもおもしろいね。
まとめ
光が赤・緑・青の3つの色からできていることは、理科の時間に習ったことがあるけれど、水は赤い色をもっとも吸収きゅうしゅうしやすいということは知らなかった! 深海がい青色だったり、南の島の白い砂浜すなはまの海がコバルトブルーだったりするのも、そのせいなのかな。いろんな場所の水の色を観察してみたいな。

Profile

花石 竜治

青森県環境保健センター 主任研究員

青森県環境保健センターにて、環境汚染や食品衛生に関する調査研究に従事。現在は環境保護の観点から、「青池」の青さの原因に関する調査研究に取り組んでいる。

青森県環境保健センターWebサイト(青池コーナー)
http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/kankyosenta/Aoike_Top_1.html