ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論ゴルフの傾斜対策|初心者でも簡単にできる超画期的な方法

2010.09.09

ラウンドではなかなかふだん練習場で打っているようにうまくボールを飛ばせませんよね。
なぜうまく打てないかというと、最大の理由はおそらく、コースには平らな場所がほとんどないからです。
グリーンからフェアウェイ方向を何気なく振り返ると、たったいま歩いてきたホールが意外なほど急な斜面だったことに気付いてビックリ、なんてことがあるじゃないですか。
このように、ゴルファーが立っている地面を斜面と感じさせないことはコース設計における重要なテクニックなんです。

設計者の仕掛けた罠にはまらないためには、斜面からの打ち方をしっかりとマスターしておくことが必要ですが、これがそう簡単にはいきません。
つま先下がりにつま先上がり、左足下がりに左足上がり、と4つの基本斜面があり、
それらが複合すると斜面には数多くのパターンがあるからです。
特に初心者の頃は、ボールの位置や体のセットの仕方など、斜面への対応策を覚えきれず、いざ打とうと思っても混乱してしまいがちですよね。

今回はそんなみなさんにいい方法を紹介しましょう。
これはプロゴルファーに教えてもらった斜面への画期的な対応策です。
いったいどうするかというと、まずは斜面のボールに歩いていきます。
このとき大事なのは平らな地面を歩くときと同じようにまっすぐ歩くこと。
ボールの真横まで歩いていったら90度回転し、そのときの上半身のバランスをキープしたままアドレスをとりましょう。

こうすると、どんな斜面でも自然に体がバランスをとり斜面に対応してくれるんです。

たとえば左足下がりや左足上がりといった左右の傾斜の場合、
① 斜面なりに構える、
② 重力に沿って構える、
という2つのアドレスの立ち方がありますが、歩いていくだけならどちらにするか迷う必要がありません。

またつま先下がり、つま先上がりという前後の傾斜に対しても、ボールに覆いかぶさったり、のけぞったりすることなく、安定した姿勢で構えることができるのです。

1:バランスを保ちながらボールに向かって歩く。

2:ボールの真横に立つ。

3:上体のバランスを崩さず、ヒザでボールにアジャストして構える。

打ち方ですが、これもシンプルで、右足1本で立って打てばいいんです。
ボールのある場所まで行ったら、右足に全体重を乗せて立ってください。この状態で素振りをして、クラブが地面と触れるところにボールをセットします。おそらく右足の前辺りになると思いますが、「右足の前」が斜面でのボール位置の基本だと思ってもらっても構いません。右足の前にボールを置いたら右足に全体重をかけたまま左足を軽く地面に下ろします。これでアドレスが完了。
このまま右足体重でクラブを振ると、あら不思議、
どんな斜面からでもボールをとらえることができます。

4:体重の乗った右足を軸に回転して打つ。

ちょっと難しい話になりますが理由を説明しておきましょう。
体の右軸が崩れないことは、ボールを正確にミートするための重要な要因なんですね。
ところが斜面ではバランスが崩れるので必然的に右軸も崩れてしまうのです。
そこで右足体重で打つことで右軸が安定し、クラブが狙った場所に下りやすいということなんです。

体のバランスを保ちながらボールに歩いていく、そして右足体重で打つ!
たったこれだけのことで斜面からうまく打てるようになるので、ぜひ試してみてください。


Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

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