ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論最も難しく、最も効果的な練習ドリルとは?

2015.06.29

ゴルフが上手くなるにはどうすればいいかというと、ひたすら練習するしかありません。正しい動きを反復し体に覚え込ませない限り、コースでそれができることはないのです。巷にはレッスン教材が氾濫し「練習しなくても上手くなる」「たちまち飛距離アップ!」的なキャッチコピーが溢れていますが、ああいう類は眉唾モノです。習った直後に一瞬できることはあるかもしれませんが、その動きが体に記憶されていないうちはすぐに忘れてしまいます。開眼したと思ったアマチュアが間もなく閉眼し、「あれっ? この間はできたんだけどな~」となってしまうのはそのせいなのです。

さて、動きを反復するための練習ドリルにはいろいろありますが、最も難しく、最も効果があるものは左手1本で打つドリルではないでしょうか。プロゴルファーなら必ずといっていいぐらい取り組んだことがあるドリルで、これがかなり難しいのです。

やり方はいたってシンプル。左手1本でクラブを持って打つだけなのですが、ここにスイングのエッセンスのかなりの部分が詰まっています。まず何といっても体全体を使わないと打てませんし、細かい部分では、
・バックスイングで左手の縦コックを使ってクラブヘッドを上げる動き
・左ヒジをなるべく曲げず左手の親指にクラブを乗せてトップ・オブ・スイングを作ること
・左腰を回転させることで左腕を引っ張り下ろし
・左脇を締めてクラブヘッドを目標方向に走らせる
といったスイングの根幹をなす動作ができないことには、ビシッと鋭い球を打つことはできません。

1 左手1本でクラブを持つ 2 なるべくヒジを曲げずにバックスイング 3 体を左に回転させながら左脇を締めて打つ

1:左手1本でクラブを持つ

2:なるべくヒジを曲げずにバックスイング

3:体を左に回転させながら左脇を締めて打つ

このドリルで要求されるのは、テニスの片手バックハンドを左手で行うような動きなのですが、これがなかなか難しく、普通の人は空振りしてもおかしくありませんし、ある程度スコアを作ることができても、右手中心にゴルフをしているような人はまともにボールに当たらないでしょう。しかしこれを「できない」といってやめてしまったら、本当の意味で上達することはありません。難しい課題を与えられると「これは私には無理ですよ」といって避けてしまう人は多いのですが、それではいつまでたってもレベルが上がらないのです。できないことに取り組み、いつかできるようになったときに劇的な上達が待っているものですし、左手1本で打つドリルはその典型のような練習法なのです。

もちろん初心者や、100を切れないようなレベルのゴルファーがこのドリルに取り組んでもまったくできないと思いますので、やるならプロコーチの指導のもとに行ってください。本来は90ぐらいで回れるようになり、将来的にはシングルになりたい、という高いビジョンを持つような人が取り組むべきドリルです。何度も言うようですが、けっこう難しいので覚悟してください。その代わり効果は抜群です。

絵と文
Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

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