つり女子はホントに釣りが上手いのか?
負けたらクビ!? つり女子とのガチンコバトル
老舗釣り雑誌・月刊『つり人』の山根編集長は、神田神保町にある編集部で、この日に出たばかりの釣り雑誌を手にしていた。仕事のときはたいてい眉間にシワが寄っているが、この日はいつもと様子が違う感じ。真剣に見ているどころか、ニヤニヤしながらページをめくっているではないか。それに気づいたのが編集部の若手、落合洋平さん。編集長の機嫌がいいこのタイミングで、溜まりまくった交通費の精算をうまくスルーしようと企んでいた。
「編集長、ハンコをお願いします」
「………」
「すいません、交通費の精算をお願いしたいんですが」
「ほぅ」
山根編集長がかすかに反応した。魚にも食い気のいい時と悪い時がある。食い気のいい時は、とても素直にエサに食いつくが、悪い時はあの手この手を使ってもなかなかハリ掛かりさせられない。今日の編集長は食い気マンマンと、落合さんは踏んだのである。
「オレの機嫌がよさそうなときにうまくハンコをおしてもらおうという企みだったんだろう? 甘いな、甘すぎる。だから、
前回のワカサギ釣りみたいにつり女子に負けちまうんだよ。なにっ、ガキの頃からやっているルアーなら勝てるって!? よし、言ったな。勝ってみろよ。相手はこの雑誌に出ている、みっちぃだ。ボート
シーバスがいいだろう。舞台は横浜。言っとくが、みっちぃは手ごわいぞ。これで負けたら、どうなるか分かっているんだろうな……」
こうして今回のミッションは、毎度ながら強引に「ウォーターフロントでつり女子にリベンジせよ」に決まった。
負けるわけにはいかないと、せっせと情報収集
まずは敵を知ることと、落合さんはみっちぃのブログ「みっちぃの一釣懸命やってんねん。」を見て敵情視察を始めた。
「フムフム。しかし、いろんな魚をちゃんと釣ってるなぁ」
さすがつり女子だけあり、さまざまな魚をねらって全国を釣り歩いていた。しかも、しっかりと魚をキャッチして結果を残していることもわかった。
ルアーフィッシングのなかでも得意なのが、
エギングでねらう
アオリイカ、ジギングでねらう
タチウオ、そして今回勝負をするボートからねらうシーバス。これはヤバイかもしれないとの不安が落合さんの脳裏をよぎる。
「強敵なのは間違いなさそうだぞ。これは奥の手を出すしかないか」
釣り雑誌の編集部員だけにネットワークは幅広い。関西のシーバスエキスパートで、つり人社から『シーバス釣りがある日突然上手くなる』という人気書籍を上梓した泉裕文さんに早速連絡を取った。 事情を説明して、ようやくアドバイスをもらうことに成功した。それによると、おそらく産卵して帰ってきたシーバスで、まだ深い水深にいるため、
メタルジグやテールスピンジグ、バイブレーションといった深い水深を探れるものがいいのでは? とのことだった。さらに、泉さんのルアーメーカー、コアマンのルアーを送るので使ってみて、とのラッキーな援護射撃をもらった。
※撮影:浦壮一郎/文:西義則/撮影協力:横浜赤レンガ倉庫
※このコンテンツは、2012年2月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
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