実釣編②:ルアー五目釣り

ボートからの
ルアー五目釣りの
タックル

釣り方の違いに合わせて
複数のタックルを準備しよう

ボートからのルアーフィッシングは、何か特定の魚をねらうというよりも、いくつかの釣り方に応じたタックルを準備しておき、「釣れる魚はなんでもねらってみる」という、五目釣りのスタイルで楽しむのがおすすめ。今回の丸山さんは、「キャスティング」「タイラバ」「ジギング」の3つのタックルを用意した。共通して使える場合もあるが、基本はスタイルの違いに応じて、より使いやすいものを準備し、ルアーもそれに応じたものをそろえておく。

なお、2馬力ボートで安全に遊ぶためには、ボート本体や船外機の他にもいくつかのアイテムが必要になる。詳しくは下記ページで解説しているので、初めて2馬力ボート釣りに挑戦する方は確認しておこう。

ルアー五目釣りで出番が多いのはベイトタックル。ただしルアーを遠投するキャスティングの釣りではスピニングタックルも使いやすい

スムーズなルアー交換をするためにリーダーの先にはスナップを接続する

キャスティング

2馬力ボートからのキャスティングの釣りは、主に20~30gのルアーを使う。これは遊漁船によるオフショアの釣りと違い、2馬力ボートからの釣りは沿岸の近場をねらうのが前提のため。なお、タックルは投げやすくキャスト時のトラブルが少ないスピニングタックルが向く。そのうえでルアーは、表層用のペンシルベイト(ルアー写真上段)や、中層用のバイブレーション(ルアー写真下段)があるとよい。

タイラバ

釣り場や対象魚に関して汎用性の高いタイラバは、遊漁船でも2馬力ボートでも同じ道具が使える。タックルはやや先調子の船用ベイトロッドとベイトリールの組み合わせが基本。ただし2馬力ボートでは、遊漁船ほど沖合まで行くことはないので、ヘッド(タイラバのオモリ部分)は60g~80g前後までの重さのものがあれば充分なことが多い。

ジギング

2馬力ボートでジギングをする際は、全長2m前後までのライトジギングタックルを使う。ジギングの場合も、2馬力ボートから楽しむ場合は、遊漁船からの釣りと違い極端に深い場所を釣ることはない。今回の釣りでも主に水深40~50mをねらい、ジグは45~60gまでを使用した。

ルアーフィッシング用の
共通アイテム

ハサミやペンチのほか、歯が鋭い魚をつかむ際のフィッシュグリップも必需品。

乗船~出航の流れ
(例:松崎港の場合)

今回の出航場所は駿河湾に面した西伊豆の松崎港。事前申請は不要の広い駐車スペースと公衆トイレがあり、駐車スペースの周辺も開けていて、2馬力ボートの出航準備や片付けも問題なくできる。シーカヤックの利用者も多く、準備を済ませたら隣接する砂浜から出航する。

なお、砂浜で荷物を満載したボートを移動させる際は、バルーンタイヤを履いたドーリーがあると便利だ。このタイプは一般的なタイヤより幅が広く、砂に沈み込みにくい。もちろん港のスロープでも使えるので、持っておいて損はない。

松崎港の全景。夏は海水浴場になる砂浜に隣接する港内の広いスペースが駐車および準備に使える

幅が広いバルーンタイヤを装着していれば、砂浜でも埋もれることなく楽にボートを移動させられる

西伊豆に位置する松崎沖は、北、東、南風の影響を受けにくく、西風の影響を受けやすい。安全に釣りができる目安は波高50cmまでで、釣りをする場合は天気予報をしっかり確認し、現場判断を含めて無理のない出航を心がける。

砂浜から出航する際の手順

1
港内の広い場所で艤装(ぎそう)や燃料の補給をすべて済ませる
2
船の前後に装着したドーリーを利用して波打ち際の近くまで運ぶ
3
前部のドーリーを外す。前部のドーリーは海上では荷物になるので、この段階でクルマに戻しておく
4
ロープを使ってボートの前部を引っ張り、そのまま進水させたらボート全体を海に浮かべる
5
ボートが浮いたら素早く乗り込み、寄せ波で岸に上げられてしまう前に、まずオールを使ってある程度沖に漕ぎ出す
6
沖に出てボートが安定したら、後部のドーリーを上げ、エンジンの非常停止コードをセットし、エンジンを始動してポイントを目指す

出航場所がスロープを利用する場合は
下記をチェック

※このコンテンツは、2023年11月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。