選出の心
お子様たちの引っ越しを機に、ステップ ワゴンからのお乗り換えを決意された通りすがりのChopinさん。荷室スペースの広さ、色選びについては奥様のご希望に沿いながらも、走りと実用性を兼ね揃えたセダンを選択!独身時代に乗ってきたライトウェイトスポーツを彷彿とさせるクルマで、これからはご夫婦での生活やドライブをお楽しみください!通りすがりのChopinさんに、今月の家族会議大賞をお贈りいたします。おめでとうございます!
息子たちが進学して夫婦二人
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これからの生活に必要と考えたのが「荷物スペース」。妻は自身が所有する○itz程度で良いとは言っていたのですが、長年連れ添ってきた小生としては、その程度で済む筈が無いと分かっていました。
私自身は外出する際の手荷物等は最小限に止める方ですが、女性はどちらかと言うと増える傾向にあるみたいです。遠出をする時、特に同じ九州内の他県に進学した息子の処に行くときは、ステップ ワゴンの燃費が悪くなってきたこともあり大きな荷物でも無い限り○itzで行くことが多くなったのですが、あれもこれも持って行ってやりたいと直ぐに荷物が増え、○itz後列シート後ろのラゲッジスペースでは収まりきらず後列シートまで荷物が占領することがたまにありました。妻の希望も分からない訳ではないのですが、何らかの制限を設けないとまた同じことの繰り返しです。 最初はシャトルも候補にあがりましたが、もう息子達は家を離れ、普段は夫婦二人の生活です。人と荷物が同じキャビンのミニバンは必要ありませんし、もっとスマートにいきたいと思います。
ここで折衷案としてセダンを選択し、荷物はなるべくトランクに、後列シートにはなるべく手元に置きたいセカンドバックや水筒やコート類だけにするということを提案し、妻も了承してくれました。候補に考えていたグレイスのタイプがガソリン車の「LX」であり、トランク下のバッテリーが無い分、容量が大きいのも功を奏しました。
そして、妻と話し合ったのが「色」でした。グレイスのガソリン車が追加された時に担当営業スタッフのKさんに勧められた、当時はガソリン車限定色だったプレミアムクリスタルレッド・メタリックの色合いにずっと惹かれていました。今回の購入のときも当然この色をと思い、Kさんにも後押しをお願いしていました。また1年遅れの還暦祝いと切り出せば妻も了承してくれるだろうと楽観して臨みました。しかし豈図らんや、実際の交渉は難航、いえ撃沈でした。 妻の目立つことが嫌いな恥かしがりの性格は承知していたつもりです。家の中では結構カラフルな色合いの服も着ますが、一旦外出となると落ち着いた感じの服しか着ません。独身時代に付き合っていた頃も、人前で手を繋ぐとか、組むとかしたことは一切ありませんでした。 でも、現在乗っている○itzも渋めとはいえダークレッドのパールですし(実はここが誤算の第一歩でした。この色を選んだのは大失敗だと思っていると後から聞きました。)メインで乗るのは小生ですので一押しすれば何の問題も無いだろうと思っていました。しかし敵は頑強です。私の再三の説得にも耳を傾けず嫌だの一点張りです。Kさんも通常塗装との違いとかを説明したり、現車が無いからと色見本を持ち出して来たりして説得してくれましたが、こればかりは譲ってくれませんでした。後ろ髪を引かれる思いで諦めざるを得ませんでした。 今のホワイトオーキッド・パールも第2候補だったから気に入ってはいます。でもホンダアクセスか無限のシルバーのロアスカートでも履かせてアクセントを付けてみたいなとか思っています。

Honda車との付き合いの始まり
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何の柵も無ければ、小生の今一番欲しい車はS660ともう一台。そのもう一台が小生の原点になっています。S660はその手の車には関心の無い人からは、二人乗ったら荷物がつめないことを筆頭に実用性が無いと散々ですが、もう一台もその手の車です。
小生は子供のころはラジオ工作少年で、車に関しては中学生になるまで然程興味がありませんでした。転機は中学生のころNHKで放映されたイギリス製作のテレビドラマです。ドラマの詳細は省略しますが、第1話を見て一気にそのドラマのファンになると同時に、毎回冒頭に主人公が乗って登場する車に釘付けになりました。それが彼の「◯ータスセブン・シリーズ3」です。今はC社が製造ライセンスを買い取り「◯ーパーセブン」として製造・販売をしているのは車好きの方なら説明不要ですよね。走ること以外の不要なものを取り払ったストイックなばかりのこの車が私の出発点です。いつかはあの車に乗ってみたい、当時そう思いました。従って、S660の実用性云々は私にとって何の意味もないのです。ですから、グレイスのトランクルームの容量は小生にとっては御の字なのです。まあ妻は全く別でしょうけどね。
Hondaと小生の出会いは、小生が帰郷し地元で就職して一年後です。他に漏れず地方では車無しの生活は不便なので購入を考えました。当然、真っ先に思い浮かべたのは「◯ブン」、しかし新車にしろ中古車にしろ後々のメンテナンスを考えるといきなりの購入は地方では不安がありますし、その予算もありません。その辺はおいおい調べていって後のお楽しみとし、国産車を探すことにしました。 その時期に何かの雑誌の記事で、S社の井深勝氏とHondaの本田宗一郎氏が親友だとの記事を目にし、小4からのS社ユーザーでファンの小生はHondaに興味を持ちました。その時に雑誌をみていいなと思ったのは初代プレリュードでしたが、地元にはまだプリモ店しかなく、プレリュードは別系列のベルノ店の取り扱いでした。何より入社二年目の身には高嶺の花でしたけどね。
そうこうする内にシビックの派生車として初代CR-X「デュエット・クルーザー」が発表され、これにピンと来た小生は、当時地元では県庁所在地にしか無かったベルノ店に試乗車を見に行き一目惚れしました。これがHonda車との付き合いの始まりです。 小生にとってS社とHondaは相通じるものがあります。趣味であれ日常品であれ使う製品は対話ができなければ面白くないし、その会話はまた開発者との対話でもあります。これはピアノを弾いているときの感覚に似ています。そして両社の製品はその対話ができるだけでなく、その方法として常に新しいインターフェースを提供してくれます。

決定の決め手!
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グレイスは試乗車がディーラーに置いてある事が他の車種に比べて少なく、私が購入するときも、妻が試乗することができず説明するのが大変でしたが、試乗してみるとやはり重心の低さからくる安定感を先ずは感じました。そして足回りのしなやかさが印象的でした。フィットも試乗していましたが、車の性格からかキビキビ感が優先されている印象で、グレイスのセダンらしい落ち着いた走りに魅力を感じました。また、日本の道路事情に合ったサイズ感、過不足ないトランク容量が気に入りました。
ステップ ワゴンからの視線の移動や着座姿勢の大幅な変化に関しては、小生の過去の車暦(初代及び2代目CR-X→4代目プレリュード→初代及び2代目ステップ ワゴン)からすると元に戻ったというか、収まるべき処に収まったという感じで逆に安心感がありました。
「走り」に関しては試乗時からのしなやかな落ち着いた足回りには満足していますし、ハンドルの切り返しの応答性も良く、このクラスとしては剛性感もまあ満足のいくレベルで、この車の「素」の良さを実感しています。只、ダンパー等に起因することだと思いますが、私の好みからすると多少柔らか過ぎるのです。後部シートに乗っている時に特に感じるのですが、揺れの収束が若干遅いように感じます。また運転席に乗り込んだときの沈み込み具合にもう少しカチッとしたものが欲しいなと感じてしまいます。「インテリア」は価格からすれば満足できるものですが、細かい点で不満はあります。「外観」に関しては基本的にシャープなデザインが概ね気に入っています。特にリアデザインに関してはHonda伝統の「バックシャン(表現が古臭くてすみません)」だと思っています。あとはフロントグリルを後々ホンダアクセスのものに換えたいと思っています。
主に 日常の足として通勤、買い物等に使いますが、息子の処に顔を出すときは高速道路に乗らず、山道を走って楽しんでいます。 妻や免許取立ての息子達にも運転しやすいと好評です。後席も結構ゆったりしているのでお客さんを乗せるときも安心です。

小生にとってクルマとは日常の足であるのは勿論ですが、それ以上に車との対話が楽しいですね。 かけがえのない仲間です。ですから買い替えのときの別れは辛い。 通常の生活から近場のドライブ、遠出しての温泉・名所巡りとこれから妻との二人きりの生活をグレイスと共に楽しんでいきたいと思っています。また、妻とグレイスと懐具合と相談しながら小生好みにしていきたいと思います。先ずは足回り、ダンパーの交換とアルミホイールの装着かな。
でも一人で楽しむためのS660か◯ブンが欲しいのも本音ですかね。