サスペンション(1)


 CBR600RRでは、サスペンションを構成する各部品に画期的な改良を施しました。すべては、革新的な操縦性能とサーキットでのポテンシャルの向上を追求した結果です。

45mmカートリッジタイプ・フロントフォーク
 前輪は、従来にない大きな直径をもつカートリッジタイプ・フォークで保持されています。45mmの直径はNRの登場以来、Hondaがオンロードモデルに採用してきたフロントフォークの中で最大のものです。このフルアジャスタブルフォークには、CBR954RR FirebladeやVTR1000SP-2と同じく、伸び側と圧側の減衰力を無段階に調整できるH.M.A.S.(ホンダ・マルチ・アクション・システム)が組み合わされています。これによって、ダンピング性能と作動性が大幅に向上しました。サーキットで要求されるアグレッシブな走りにも、正確なコントロールと確実な操縦性で対応できます。
 

●Hondaワークス直系の新型ハイブリッド・スイングアーム
 エンジンのリアケースに直接マウントされたのは、MotoGPやスーパーバイクなどの実戦からフィードバックした、アルミ製ハイブリッド・スイングアームです。プレス成形された軽量・高剛性の右側のアームは、大きなアルミ鋳造の構材に溶接されています。左側は、やぐら型に構成された「目の字断面」構造のアルミの押し出しパイプ材です。この新設計のスイングアームによって、CBR600Fよりも飛躍的に剛性を高め、公道やサーキットでより高い操縦性と走行安定性を獲得しました。

 


前ページへ前ページへ前ページへ目次へ次のページへ次のページへ次のページへ