開発の狙い(1)


 「PROJECT BIG-1」誕生から10年の歳月を経て、スタッフは改めてこのコンセプトの本質をとらえ直すことから開発をスタートさせました。今回はネイキッドロードスポーツ本来の「楽しさ」に主眼をおき、これを訴求するための「コントロール(C)」「サウンド(S)」「バイブレーション(V)」の3要素を高度に融合させることを最重要ポイントとしています。

 「コントロール(C)」では、バルブタイミングの最適化、吸排気セッティング、フューエルインジェクション化、三次元点火時期制御などによりレスポンス性の向上を図りました。これによってスロットルを開けると瞬時にパワーがついてくる卓越したリニアリティーを獲得。意のままに操る楽しさを向上させています。

 「サウンド(S)」では、360°集合の採用、マフラーの可変吸排気バルブ搭載、エンジンラバーマウント化(1点/3点マウント中)、ハイブリッドチェーンの採用をはじめ、数々のサウンドマネジメントを施しました。さらにライダーの耳位置でのサウンドを検証し、不要音を低減して次数成分(音楽でいうところの和音)を際立たせるなど、聴覚から感じる走りの楽しさを強調しています。

 「バイブレーション(V)」では、クラッチセンターダンパーの採用、リアホイールダンパーの容量見直しなどによって、心地よい鼓動感をダイレクトにライダーに伝達。走りとともに変化する振動を全身で感じ取れる設計とし、走る楽しさを演出しています。

 加えて、全身にわたって徹底的な軽量化施策を敢行。従来モデルに比べ約-20kgの乾燥重量低減を実現しています。この軽量化を施したボディーに、これら3つの要素“C+S+V”が融合することで、新たな“Wonder(=驚き、歓び)”を創出。幅広い層のライダーに共感をもって受け入れられる新たな時代の「PROJECT BIG-1」、新型CB1300 Super Fourが完成しました。



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