VT250 SPADA - 1988.12

VT250 SPADA
VT250 SPADA
 
はじめに

街乗りからワインディングまで走る楽しさを充実

VT250 SPADA
 「街乗りでも本当の意味での楽しめるバイクを作りたい」—
 これがSPADAの開発にあたっての基本コンセプトでした。
 現在、様々なバイクがそのカテゴリーに見合った機能を誇り、その求めるシチュエーションでは絶対性能の高さを発揮しますが、ワインディングだけでなく市街地でも快適にスポーツ心を満たせるバイクとなると、今一歩充分とはいえません。
 そこでホンダは、常用域での乗り易さ、使い易さを求める人たちに、より一層満足していただけるバイクを作り上げる必要があると考えました。
そこでSPADAは、
  (1) スペックに現われる絶対性能の高さよりも、実際の走行で体感できる基本性能の高さとトルクフルな走り味の実現。
  (2) シンプルでありながら斬新で飽きのこない、機能美あふれるスタイリング。
  (3) スリムで取り回し性のよいジャストサイズボディの実現。
  (4) 市街地走行からツーリング・ワインディングまでの乗り易さ、快適性にくわえ、一層きびきびとしたスポーツ性や楽しさを兼ね備えた走行性能。
を目指し、その結果、「さりげなく良いものを持ちたい」と考えている人たちにふさわしいスポーツバイクに仕上げました。
 基本コンセプトの重視から、250ccの排気量や、取り回しの良さと扱い易さを確保するために4サイクルのVツインエンジンなどを選択。そして、最高馬力を抑えることで、常用域での性能向上を図り、大きな成果を得ました。すなわち、最高速や加速性能など、いわゆるスペックにあらわれる性能よりも、バイクの原点である「乗る楽しさ」にたち帰って、ライダーが一般的なライディングで得られる爽快感や、乗った後の何とも言えない満足感といったスペックを超えた部分での性能の充実を大切にしました。
 「走る楽しさ」。これがSPADAの基本スペックです。



← 前ページへ--- 目次へ--- 次のページへ →