EZ-9 - 1990.09

EZ-9
EZ-9
 
[ブレーキ・足廻りのコンセプト]

 ビギナーからベテランライダーまでを満足させる足廻りは、オフロードの楽しさを味わうためにデザインとパワーユニットと同様に重要な要素と考えました。
 ハードな路面でもなめらかな乗り心地を得るため、フロントとリアのサスペンション作動量をそれぞれ100mm、110mmとし、前・後共新しいトレッドパターンの専用極太チューブレスタイヤを採用。後輪ブレーキはハンドブレーキとフットブレーキの二系統式を採用し、オフロード走行を手軽に味わえるものとしました。
 さらに不意な飛び出しを防止するブレーキレバー反力検出タイプのインヒビタースイッチを採用するとともに、オイル警告灯の球切れ検出システムを採用するなど安心した“Fun to Ride”の装備としました。

●Fun to Rideのための装備
  二系統リアブレーキ
ブレーキシステムは、自転車にしか乗ったことのない人でも、簡単に乗れるよう、ハンドブレーキを左右に配置しながらも、エキスパートライダーでも違和感なく乗れるよう新設計のハンドブレーキ、フットブレーキ併用の二系統リアブレーキシステムを採用しました。

ブレーキシステム
ブレーキシステム

  ブレーキレバー反力検出タイプ インヒビタースイッチ
エンジン始動の時の万が一の飛び出しを防止するため、ブレーキレバートルク検出タイプのインヒビタースイッチを採用。
従来のスクータータイプに採用されているインヒビタースイッチは、ブレーキのストロークに依存しているのに対し、このタイプはブレーキレバーからの反力を検出してスイッチをON/OFFするものです。これによりブレーキの調整幅が大きくでき、小さな手の人でもインヒビタースイッチが作動します。このため、左右のブレーキレバーが異なるという一見、変わった仕様となっています。

  トラクション効果を高める極太チューブレスタイヤ
オフロードでのグリップ性能を重視した、新しいトレッドパターンの幅広ブロックタイヤ(F:100/90-12、R:130/90-10)を採用しました。またパンク時の修理が簡単に行なえるチューブレスタイヤを採用しました。

  前踏み式エマージェンシー・キックスターター
オフロードバイクとしては、万が一のバッテリーあがりを考慮し、セルフスターターとエマージェンシー用のキックスターターの併用式が理想と考えました。
従来のスクーターでは後踏み式のキックスターターを採用していますがEZ-9は初心者でも容易な左側配置の前踏み式としました。(通常キックペダルはシート後部に収納してあります。)

インヒビター
インヒビター

  理想的な前後分担荷重
小径ホイールを感じさせない優れた操縦性を得るため、理想の前・後分担荷重を得ました。

  EZ-9
分担荷重(%) FR/RR 48.7/51.3
アライメント キャスター 26°00′
トレール 60mm







 




 
ストローク <100mm
フォークパイプサイズ φ27
スプリング(バネ定数) 0.56〜0.9kg/mm
圧側減衰力(1.0m/s) 30.0kg
伸び側減衰力(0.5m/s) 13.0kg


 
ストローク 110mm
ピストンサイズ φ25
スプリング(バネ定数) 15.0kg/mm
圧側減衰力(0.3m/s) 94.0kg
伸び側減衰力(0.3m/s) 334.0kg
タイヤ フロント 100/90-12
リヤ 130/90-10



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