S2000 - 1999.04

S2000

S2000
 

Technology #3 Body,Safety

高剛性ボディ/世界最高水準の衝突安全性能

高剛性化のポイントは、閉断面の大型フロアトンネルを高く配置し、
前後のストレートサイドメンバーと水平につなぐハイXボーンフレーム構造で、
全長にわたりほぼ一定の高さのボディ構造中立軸を確保できたことです。
オープンボディ専用開発だからこそできた、新発想です。


開発レビュー
 
図1.S2000がめざしたボディ剛性/重量
S2000がめざしたボディ剛性/重量
オープンボディでありながら、リアルスポーツと呼ぶにふさわしい運動性能を実現するために、クローズドボディ同等以上の剛性を実現するという高い目標を掲げ、ゼロからつくり上げる専用設計で自由な発想を取り入れていきました。

構造部材のひとつであるルーフが存在しないことが、オープンボディの剛性を低下させる主な原因です。ボディ剛性が低いと、走る、曲がる、止まるといったクルマとしての基本性能に大きく影響し、様々な振動の発生および操縦安定性や俊敏な応答性の低下に繋がってしまいます。
図1に示す一般的なオープンボディは、これらの懸案を解決するために、単純に(ルーフ以外の)基本骨格の板厚増加および補強部材追加などを施していますが、クローズドボディより重くなりながら不十分な剛性しか得られません。

S2000を新世代リアルオープンスポーツと位置付けるためには、高剛性化と軽量化の両立が欠かせないため、あくまでもその目標はクローズドボディ同等以上のボディ剛性を、同等の重量効率によって実現することとしました。
そして、車両重量からみれば、オープンカーとリアルスポーツというともすれば相反する要素を高次元で両立するために、オープンボディ専用設計を前提とすることで、既成概念にとらわれることのない開発をこころざし、「ハイXボーンフレーム構造」や「三つ又分担構造」などの新骨格構造を生み出しました。


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