S2000 - 1999.04

S2000

S2000
 

Technology #1 Engine

新型2リッター4気筒DOHC VTEC エンジン

高出力のポイントは、VTEC機構の進化と高回転化、充填効率の向上。
低排出ガス化達成のポイントは、排気2次エアによる触媒の早期活性化と
メタルハニカム触媒の採用。
最も困難だったのは、高回転・高出力対応の強度・耐久性の確保と
かつてないほどの軽量コンパクト化をともに高いレベルで両立させることでした。


開発レビュー
S2000のエンジンを開発するに当たり最大のテーマとなったのは、高出力と排出ガス成分の低減を両立させながら、レスポンスを高め、ビハインドアクスル・レイアウト実現などのために、きわめてコンパクトなサイズを実現し、高効率なパワープラントとすることでした。

最高出力250PS/8,300rpm、リッター当たり125馬力、最大トルク22.2kgm/7,500rpmの世界最高水準の高出力は、フリクションを低減する進化したVTEC構造を中心に、ショートストローク化、主運動系往復部重量の低減、低フリクションロス化、高剛性化などによる高回転対応と、充填効率の向上などにより達成。レスポンスは、インテークマニホールド、吸気ポートのストレート化、容量の最適化などにより達成しています。

CO、HC、NOxとも平成12年排出ガス規制値を50%以上下回る低排出ガス化は、触媒の急速な温度上昇を実現する新技術であるマルチポート排気2次エアシステムとメタルハニカム触媒を中心に、コールドスタート時からの効率的な排出ガス浄化技術を構築し達成。しかも10・15モード走行では、12.0km/L(運輸省審査値)の低燃費を実現しました。

また、新VTEC構造にともなうエンジンヘッドの小型化やカムチェーン駆動の採用などにより、きわめて軽量コンパクトなエンジンとし、高効率な車体パッケージングに貢献することもめざしました。
 
図1.エンジン性能曲線図
エンジン性能曲線図

図2.DOHC VTECのリッター当たり馬力の時代進化
DOHC VTECのリッター当たり馬力の時代進化


図3.平成12年排出ガス規制値を50%以上下回る低排出ガスを実現(10・15モード)
排出ガス規制値との比較

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