Fit - 2001.06

Fit FACT BOOK
Fit 2001.6.21
Design エクステリア

超ショートノーズフォルムが生んだ強い個性。

Hondaは21世紀のクルマの在り方を見つめ、代替エネルギー車の開発を進める一方、
今現在最も身近なガソリンエンジンにおいては
「燃費の向上(CO2の削減)」と「排出ガスのクリーン化」を両立しながら、
クルマ本来の「走る楽しさ」を高次元で融合した、
新たなエンジン[i-シリーズ]を展開。
“i”は「intelligent=エンジンの知能化」を意味し、
高度な技術アプローチにより、
ガソリンエンジンのさらなる進化をめざしています。
その第1弾としては、2000年10月、
乗用車の中核クラスである2.0Lエンジンにおいて、
高知能化バルブタイミング・リフト機構を採用したDOHC i-VTECを開発し 、
ストリームに採用。 今年4月には新型ステップワゴンにも搭載しています。
そして今回、[i-シリーズ]第2弾として、
国内外のユーザーの環境意識やパーソナルユース化による
スモールクラスへの ニーズの高まりを受け、
スモール専用設計の新世代・知能化エンジン開発に着手しました。
エンジンの基本である燃焼そのものを徹底的に突き詰め、
世界最高水準の低燃費と高出力、低排出ガスを実現し、
さらに、居住スペースのゆとりを 確保するためにも特に重要となる、
大幅な軽量・コンパクト化をも達成。
今後のHondaエンジン技術の新たな核となる、
1.3L i-DSIエンジンを完成しました。
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1.3L i-DSIエンジン
(カットモデル)

エンジンの基本である「燃焼」を徹底的に突き詰め、リッター23kmの世界最高水準の低燃費と、力強いトルク特性を実現。
1.3L i-DSIエンジンでは、エンジンの理想である急速・完全燃焼を徹底的に追求。内燃機関の基本に立ち返り、燃焼そのものを突き詰め、シンプルな構造による燃焼の最適化に取り組みました。燃焼室を可能な限りコンパクトにしたうえで、スモールクラスでは画期的なツインプラグによる2点位相差点火制御「i-DSIシステム」を採用。点火時期を知能的にコントロールすることで、より早く、より完全に近い燃焼を実現しています。これを核に、各部のフリクション低減などを施しエンジン単体での燃費を徹底的に向上し、さらに新開発のホンダマルチマチックS(無段変速AT)との組み合わせなどにより、23km/Lという圧倒的低燃費を達成。同時に、ノッキング抑制効果による低速からの力強いトルク特性も獲得しています。
フロント/リアフェンダー フロント/リアフェンダー
フロント/リアフェンダー

急速燃焼を実現し、全回転域、全負荷領域で理想的な点火時期制御を行う、i-DSIシステム。
システムの特徴
ツインプラグレイアウト
2点位相差点火
各気筒に2個のスパークプラグを対角の位置に持つツインプラグレイアウト。2カ所で点火するため1つのプラグに必要な火炎伝播距離が短くてすみ、1点点火に比べ速く燃焼することが可能。しかも、火炎伝播が均等となる対角位置に設置することで、最も効果的な火炎伝播を得ることができます。点火は吸気側プラグ、排気側プラグの順に行います。 2プラグそれぞれの点火タイミングを、「ピストン運動に対する点火時期」と「2個のプラグの点火のずれ量」を、エンジン回転と負荷に応じて可変(2点位相差点火)。これにより、低回転域では燃費・トルクベスト、高回転域では出力・トルクベストとなるよう、燃焼速度の最適なコントロールを可能にしています。
8コイル点火システム
コンパクト燃焼室
2プラグ4気筒で計8個のプラグが個別にダイレクト制御するため、回転域に応じた高精度な点火コントロールを行います。 燃焼室のコンパクト化は、そのまま圧縮比の向上につながります。そこでバルブ挟み角を30°にまで狭めてバルブを立たせ、燃焼室のコンパクト化を実現。これはヘッドまわり、さらにはエンジン全体のコンパクト化に大きく貢献しています。
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8コイル点火システム シリンダーヘッド構造図(コンパクト燃焼室)
最適スワール
インテ−クポートの形状改良により、燃焼室内にスワール(水平うず)を形成。燃焼室のスキッシュ形状にも工夫を施して混合気の乱れを促進し、急速燃焼に貢献しています。
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