PRELUDE - 1996.11

PRELUDE
PRELUDE

Vehicle dynamics

BODY

ボディは、サスペンションの性能を充分に発揮させるだけでなく、
サスペンションからの入力を強固に受けとめ振動を抑えるなど、
乗り心地にも大きな影響を及ぼします。
徹底した走り込みを中心に、ボディが担うさまざまな性能を総合的に評価しながら
スポーティな操縦性としなやかな乗り心地を両立する高剛性ボディを開発しました。



スポーティなドライビングを行う場合も、クルージングしているときにも
しなやかな乗り心地を実現するために、ボディ剛性を向上。

スペシャルティ・クーペとして、あくまでも快適であることが前提となります。ボディ剛性の向上においても、その点を最重要課題とし開発を行いました。つまり、スポーティな走行性能のための操縦安定性と、快適性のための振動・乗り心地を高次元で融合させることをめざしたのです。
熟練したテスターのフィーリングに最重点を置きながら、定量的データ、シミュレーションにもとづき開発。徹底した走り込みにより、動的性能を大幅に向上させました。

曲げ剛性55%、ねじり剛性40%アップ。
クラストップレベルの高剛性ボディ。

高剛性ボディの究極であるレーシングカー開発やさまざまなクルマのボディ開発を通して見いだした車体剛性感の重要部位には充分以上の板厚を与えています。とくにリアバルクヘッドビームは、操縦安定性に重要であるため充分な剛性の向上を図りました。
また、さまざまな結合部分の構造を見直すことで、車両重量を従来通りに保ちながら効果的に剛性アップを実現していきました。なかでもキャビンまわり、とくにBピラーの剛性を衝突性能のために向上させたことも、ボディ剛性アップに大きく寄与しています。次ページに示すような改善以外にもさまざまな箇所を強化しボディ全体を統合的につくり上げ、数値的には曲げ剛性55%、ねじり剛性40%アップし、クラストップレベル剛性を実現。フィーリングとしても、乗り心地、操舵感の向上を中心に動的性能について大幅な進化を実現しました。
高剛性ボディ

ボディ剛性アップの主なポイント
ボディ剛性アップの主なポイント
ボディ剛性向上効果の総合評価イメージ
ボディ剛性向上効果の総合評価イメージ


ボディ剛性アップとともに、振動・音対策を各部に実施
ボディ剛性アップで高められた内容は振動感度の低減も実現。基本的に高められたポテンシャルを、さらに下記対応を行うことでいっそう向上させています。

ボディパネル放射音低減、透過音遮断(ロードノイズ/エンジン透過音対策)
各部防音材の最適化によりエンジン透過音およびロードノイズを大幅に低減。また、ダッシュボードロアパネルおよびリアホイールハウスには2重化パネルを採用。
ボディパネル放射音低減、透過音遮断

エンジン、エキゾースト振動入力低減(アイドリング振動対策)
2色成形フロントエンジンマウントにより低バネ化と耐久性を実現(AT仕様)
2色成形フロントエンジンマウント
エキゾーストパイプ・フレックス・ジョイントの前方移動によるエンジン振動の遮断
エキゾーストパイプ・フレックス・ジョイント
サイレンサーマウントレイアウト最適化により、排気振動入力低減
サイレンサーマウントレイアウト

アイドリング振動レベル向上
アイドリング振動レベル向上
ザラメ路通過ノイズの向上
ザラメ路通過ノイズの向上



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