INTEGRA - 1995.08

INTEGRA
FACT BOOK
INTEGRA TYPE R
高性能化テクノロジーの概要

■ボディ強化の主なポイント
ボディ強化の主なポイント
■パフォーマンスロッドを追加するなど高められたボディ剛性

ベースモデルの高剛性モノコックボディをもとに、限界走行時に重要となる剛性感を高めるために、北海道テストコースなどの過酷な実走行テストを実施しました。
様々な部分に補強を施しながら剛性感を向上させるために有効な部位を見極め、フロントサイドフレーム前端、リアフレーム後端、およびリアクロスメンバのロアアーム部を左右に結ぶパフォーマンスロッドをそれぞれ追加。さらにフロントのストラットタワーバーをアルミ材に変更するなど、最適箇所の補強により大幅な重量を増加をすることなく、優れたボディ剛性を実現しました。
また、アンジュレーションのある路面でのスポーツ走行時など、エンジンの動きが接地性に微妙な影響を与えることに着目。エンジンマウントのバネレートを高めることで剛性感をさらに向上させました。

■コーナーでのトラクション特性を高めるトルク感応型ヘリカルLSD

フロント接地性を高めたサスペンションセッティングとともに、トルク感応型ヘリカルLSDを搭載することで高G域のコーナリングにおける立ち上がり時の加速性能の向上とアンダーステアの低減をめざしました。
このLSDは、サイドギアとピニオンギアをヘリカルギア(斜め歯)とした構造で、駆動トルクに比例して高まるヘリカルギアの歯圧反力が、ピニオンギアをデフケースに押しつけることで差動を制限する仕組みです。ビスカス式LSDに比べ、俊敏かつアクティブな駆動力の配分が可能なため、特にタイトコーナーの立ち上がり加速を高めるほか、低ミュー路、アンジュレーションの多い路面において優れたトラクション特性を発揮します。
(ヘリカルLSDのトルクバイアスレシオ2.25)

■旋回G向上のためにハイグリップタイヤを採用

サスペンション、シャシーおよび駆動系とともに、TYPE Rはタイヤにおいても最適のスペックを求めコーナリング性能の向上をめざしました。
ハイグリップタイヤPOTENZA RE010をベースに、サーキットの走り込みによって専用タイヤを開発。高G領域で安定感とコントロール性に優れたコーナリングを可能としました。

■ダイレクトステアリングフィールのためにステアリングギアレシオを変更

シャープな操作性とよりダイレクトなステアリングインフォメーションを獲得するために、ステアリングギアレシオをオリジナルモデルの16.1から15.7ヘクイック化しました。
(SRSエアバッグ装着車を除く)
旋回図 ギア
同一条件で旋回を行うと、ヘリカルLSDによるアンダーステア低減効果が明確にあらわれます。 ファイナルギアから動力を受けるデフケースを独自に開発したヘリカルLSD。ヘリカル(斜め)ギアのスラスト力により、駆動トルクに応じた差動制限トルクが得られ、特にタイトコーナー走行性が向上します。



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