Ascot & Rafaga - 1993.10

ASCOT/Rafaga
Ascot & Rafaga
 
エンジン・トランスミッション



TRANSMISSION
より人間の感性に近づいた、プロスマテック(Type-II)
採用の4速電子制御オートマチック。
最適な前後重量配分をもたらすため、ディファレンシャルを別体構造とした、FFミッドシップのための縦置オートマチック・トランスミッションです。
先進のシフトスケジュール機構・プロスマテック(Type-II)をはじめ、快適な走りのためのさまざまな新技術を投入。なかでも変速ショックの低減やチェンジフィーリングの大幅向上など、人間が体感する領域のクォリティをさらに洗練。加えて、ギヤレシオの最適化により燃費も向上させた、スムーズで使い勝手にすぐれた快適オートマチックです。

登坂・降坂・減速・再加速時に、知能的にシフト制御をしてくれるプロスマテック(Type-II)。
PROSMATEC(Progressive Shift Schedule Management Technology)とは、ドライバビリティの向上を目的として、さまざまな走行状況を瞬時に判断し、予想される状況に向けて最適のシフト制御を行なう変速スケジューリングシステムで、ひんぱんな自動変速を防ぎ、スムーズで快適なドライビングをもたらしてくれるものです。
アスコット&ラファーガには、ファジー制御などの採用でさらに使いやすくなったType-IIを専用にチューニングして搭載しています。
その時点時点の走行状況を的確に把握。
ムダのない、最適な判断を行なう
3つのシフトスケジュールモード。

スロットル開度、エンジン回転数、車速、シフトポジションからコンピュータが平地での予想加速度及び走行中のクルマの実加速度を算出。これらを比較演算して、実加速度が予想加速度より小さいときは登坂、大きいときは降坂とし、平地を含め3モードで走行条件を判断。減速の意思判断は、ブレーキ信号等によって行ないます。山岳路はもとより、市街地などの登降坂路でも有効なシステムです。
●UP HILLモード(登坂路)
登坂路と判断すると、3速から4速へのシフト車速は平地での設定より高くなり、3速の走行領域を増加させます。また新たにファジー制御を採用。3速−4速の変速点を連続的に変化させ最適なポイントを選択することで、不要なシフトを徹底して防止、パワフルでスムーズな登坂走行を実現しました。
●DOWN HILLモード(降坂路)
降坂路と判断すると、スロットルOFF状態で3速から4速へシフトする車速は平地走行より高い設定となり、3速の走行領域が増加。さらに、車速及びブレーキ操作の情報で4速から3速、そして2速へまでシフト。減速ロックアップとの組み合わせによる、軽いエンジンブレーキ効果とともに、いちだんとスムーズな降坂走行を実現しました。
●CITYモード(市街地)
50km/h以上からの減速時には、コンピュータが減速判断を行ない、4速から3速へと早めにシフトします。これによって、軽いエンジンブレーキ効果が得られるとともに、スムーズな再加速が可能。とくに、コーナーや市街地走行で減速・再加速するさいに有効なモードです。

なめらかな変速と、自然な感覚のチェンジフィーリング。
変速ショックを減少させるため、徹底したコンピュータ解析を行ないました。これを受け、各オリフィスやクラッチ圧の変更、変速タイミング制御のファインチューニング、リニアソレノイドによる油圧過渡特性の最適化などを実施。制御を行なうECUも16ビットにグレードアップしています。
また、シフトチェンジのスムーズで快い操作感を求めて、トランスミッション本体ではまずディテント部にニードルベアリングを採用してころがり抵抗を低減するなどディテント特性の最適化を行なっています。
加えて、チェンジワイヤーにはテフロンライナーを用いてフリクションを低減。チェンジレバーでは、使用頻度の高いP=パーキングからD4を中心にプッシュノブの荷重を軽減。ノブ自体も丸味をおびた握りやすく押しやすい新デザインを採用しています。これらにより、しっかりと確実な印象を残しながら、しかもやさしくスムーズなチェンジフィーリングを得ることができました。

エンジンの高性能をダイレクトに伝達する5速マニュアルミッション。(2.0L)
エンジンパワーをフルに引きだす5速マニュアルミッションを、2.0Lの全タイプに用意しました。2速及び3速には、ダブルコーンシンクロを採用。そのうえでクラッチをプルタイプとし、スムーズな操作フィーリングを実現しています。クラッチペダルも油圧式とし、さらに振動防止ダンパーを採用することで、操作時の耳ざわりな音や振動をなくしています。

PROSMATEC(TypeII)



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