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一日で設置し、その日から水素製造することも可能。世界初のパッケージ型「スマート水素ステーション」誕生!(取材日:9月18日)

 Hondaは、岩谷産業株式会社と共同で、水素製造から充填までの主要構成部位を世界で初めてパッケージ型に収納し、10フィートコンテナと同等サイズにまで小型化した「スマート水素ステーション」を開発。第1号機を「さいたま市東部環境センター」に設置して、廃棄物発電の電力で製造した水素を、さいたま市の公用車として使用する「FCXクラリティ」へ供給する取り組みを開始しました。

テープカットの模様。左から、さいたま市 環境局 施設部 東部環境センター 細田晃司所長、経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 新エネルギー対策課 燃料電池推進室 星野昌志室長補佐、環境省 水・大気環境局 自動車環境対策課 小野洋課長、本田技研工業株式会社 山本芳春 取締役専務執行役員、清水勇人 さいたま市 市長、岩谷産業株式会社 牧瀬雅美 専務取締役

テープカットの模様。左から、
さいたま市 環境局 施設部 東部環境センター 細田晃司所長、経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 新エネルギー対策課 燃料電池推進室 星野昌志室長補佐、環境省 水・大気環境局 自動車環境対策課 小野洋課長、本田技研工業株式会社 山本芳春 取締役専務執行役員、清水勇人 さいたま市 市長、岩谷産業株式会社 牧瀬雅美 専務取締役

清水市長は自ら公用車の「FCXクラリティ」運転席に乗り込んで、報道陣へ燃料電池電気自動車とスマート水素ステーションへの期待をアピール

清水市長は自ら公用車の「FCXクラリティ」運転席に乗り込んで、報道陣へ燃料電池電気自動車とスマート水素ステーションへの期待をアピール

Honda、さいたま市、岩谷産業株式会社の共同プロジェクトで、水素モビリティ普及促進を目指す。

 2014年9月18日、さいたま市見沼区の「さいたま市東部環境センター」で、「スマート水素ステーション」の引き渡し式が開催されました。
 Honda、岩谷産業株式会社、さいたま市が共同で設置したこの水素ステーションの引き渡し式には、清水 勇人 さいたま市長、牧瀬 雅美 岩谷産業株式会社 専務取締役、山本 芳春 本田技研工業株式会社 取締役専務執行役員らが出席。多数の報道陣の前でテープカットが行われると、早速、さいたま市の公用車として4月に納車された燃料電池電気自動車「FCXクラリティへ」の水素充填デモンストレーションが行われました。
 この「スマート水素ステーション」は、コンプレッサーを使わずに高圧水素を製造するHonda独自の「高圧水電解システム」と、水素のトップサプライヤーである岩谷産業(株)の技術を組み合わせて作られたパッケージ型の水素ステーションです。その最大の特徴は、水素製造から充填までの主要構成部位を世界で初めてコンテナサイズの小型パッケージに収めたこと。これにより、あらかじめ工場で組み立てたステーションをトラックで設置場所へ輸送することが可能となり、設置工期約1日(基礎工事除く)という短期設置を実現。水と電気を接続すればすぐに水素製造が可能になる、スモールでシンプルな、まさに「スマート」な水素ステーションです。
 水素製造能力は1日1.5kgで、これは年間に換算するとFCXクラリティなどの燃料電池電気自動車(FCEV)が5万km走行できる量に相当。またパッケージ内には92L×8本の水素貯蔵ボンベを備え、合計約18kgの水素を貯蔵することができます。
 また、FCXクラリティの外部給電機能を使えば、この約18kgの水素で一般家庭1カ月分の電力(Honda調べ)にあたる270kWh以上の外部出力が可能で、これは災害時の非常用電源としても使用することができます。
 式典後には、さいたま市東部環境センターの細田晃司所長が報道陣の前で水素充填をデモンストレーション。タッチパネルの指示に従って必要事項を入力し、静電気除去シートにタッチ。充填ノズルを充填口に差し込めば2〜3分で充填完了という、セルフガゾリンスタンド並みのシンプルさに、報道陣も驚きの様子でした。

多数の報道御陣が見守る中、デモンストレーションを開始

多数の報道御陣が見守る中、デモンストレーションを開始

さいたま市東部環境センターの細田所長がタッチパネルを操作

さいたま市東部環境センターの細田所長がタッチパネルを操作

水素充填ノズルをFCXクラリティに差し込んで充填開始

水素充填ノズルをFCXクラリティに差し込んで充填開始

2〜3分で水素の充填が完了

2〜3分で水素の充填が完了
詰めかけた報道陣の多さに、「ソーラー水素ステーション」への社会的関心の高さが伺えます
設置面積は7.8m2。これはHondaが2012年に埼玉県庁に設置した「ソーラー水素ステーション」の約25分の1
 こうした特徴を備えた「スマート水素ステーション」の意義について、山本専務は次のように述べました。
 「燃料電池電気自動車の普及のためには、水素供給インフラの拡充が不可欠です。しかし現在は、大規模な設備で水素を大量供給する都市圏向けのインフラ整備が中心。このスマート水素ステーションはそれを補完して、小さな地方都市などでも少ない投資で水素供給インフラを整備できるようにし、燃料電池電気自動車の普及促進を図ることを目指しています」
 燃料電池電気自動車を究極のクリーンモビリティと位置付け、2015年にはFCXクラリティの後継車を日米で発売することを明言しているHonda。車両の開発だけでなく、それを活用するための社会インフラの開発にも余念がありません。