検索

環境TOPICS

2017.02.08 update

3年に一度、環境取り組みの優秀事例が一堂に会する「Hondaグリーン大会2016」。
今大会から世界大会として開催。

取材日:2017年1月19・20日

2017年1月19日に、栃木県芳賀郡茂木町のツインリンクもてぎにて「Hondaグリーン大会2016」が開催されました。これは過去3年間の環境取り組みの集大成とも言える大会で、各事業所で実施されたCO2排出量や水資源使用量、廃棄物の低減といった環境負荷低減に関する取り組み内容の共有、水平展開を目的に、企業活動の各領域から選出された優秀事例の発表を行うものです。今大会から日本をはじめ、北米、南米、欧州、アジア・大洋州、中国と世界の各地域から選抜された優秀事例を発表する世界大会として開催。
「Hondaグリーン大会2016」に先立ち開催された日本地域大会では8テーマ、世界大会では9テーマが選出され、発表を行いました。

3年に一度、環境取り組みの優秀事例が一堂に会する「Hondaグリーン大会2016」。今大会から世界大会として開催。

3年に一度、環境取り組みの優秀事例が一堂に会する「Hondaグリーン大会2016」。今大会から世界大会として開催。

Hondaが開催する環境関連の一大イベント、「Hondaグリーン大会」。

会場はツインリンクもてぎのホテルツインリンク
会場はツインリンクもてぎのホテルツインリンク
大勢の参加者が続々と来場
大勢の参加者が続々と来場
Hondaの環境キャラクター「リーフェル」が来場者をお出迎え
Hondaの環境キャラクター「リーフェル」が来場者をお出迎え
各事業所やお取引先の環境担当者をはじめ、約300人が参加
各事業所やお取引先の環境担当者をはじめ、約300人が参加

 Hondaは環境負荷の低減を効率的に推進するために、優れた環境取り組みの共有、水平展開を目的とした事例発表会「Hondaグリーン大会」を1999年から開催しました。この発表会は、日本地域では商品開発や生産、輸送といった企業活動の領域ごとに「領域大会」を開催。そして 3年に一度、領域大会で発表された事例から優秀事例を選抜して全領域で「本選大会」を開催しています。

 今回はこの本選大会にあたる「日本地域大会」、そして日本を含むグローバルの各地域から優秀事例を集めた「Hondaグリーン大会2016」が同日に開催されました。この「Hondaグリーン大会2016」は、Hondaグリーン大会史上初となる「世界大会」。国や地域を超えた環境取り組みの共有、水平展開を大会の目的としています。
 会場となったホテルツインリンクには、Hondaの世界環境安全戦略会議議長である八郷隆弘代表取締役社長 社長執行役員や各領域の担当役員も集結。さらに、全国各地の事業所やグループ会社、お取引先、そして北米、南米、欧州、アジア・大洋州、中国地域から環境担当者らが集いました。

日本地域大会には、日本地域の企業活動の各領域から8テーマがエントリー。

日本地域大会の発表者
日本地域大会の発表者
日本地域環境会議議長 寺谷公良執行役員
日本地域環境会議議長
寺谷公良執行役員
改善を行った段ボールを持ち込み、包装方法を実演
改善を行った段ボールを持ち込み、包装方法を実演

 世界大会に先立ち開催された日本地域大会。開会宣言を行ったのはHondaの日本地域環境会議の議長を務める寺谷公良執行役員です。続いて日本国内の環境取り組みにおける成果と今後の方向性を紹介した後、日本地域大会がスタートしました。

 発表を行うのは各領域大会から選出されたテーマ。クルマの販売店での節電から事業所の空調改善、工場のラインでの課題を解決したアイデアなど、7領域8テーマがエントリーされています。
 発表者は約300人もの聴衆を前にプレゼンテーションするのですからさすがに緊張した面持ち。それでもこの発表の場は、自分たちが現場で取り組んできた事例を世界中の仲間たちに理解してもらう大きなチャンスです。全世界に事例を共有するために練り上げた発表は、各者ともに取り組みの背景や課題、そして解決につながった施策のポイントが分かりやすく、図版や動画などを駆使してまとめられた資料と相まって聴衆の理解を促していました。中には包装仕様改善を行った段ボールそのものを持ち込んで包装を実演する発表者も。事例を伝え、展開しようという真摯な想いが伝わってきました。
  発表後は、特に高く評価できる点についてのコメントや苦労した点を明らかにする質問が役員から寄せられます。質問に回答し、一連の発表を終えた発表者には大きな拍手が送られていました。

 日本地域大会にエントリーされた8テーマのうち、鈴鹿製作所 エンジン工場 鋳造2モジュールと(株)エフテック 品質保証ブロック 環境システム係の取り組みは世界大会にも選出されています。この2テーマをのぞく6テーマの発表を終え、午前中で日本地域大会が終了しました。

〈日本地域大会 エントリーテーマ一覧〉

の2テーマは世界大会にも選出

領域
事業所
テーマ名
販売領域
(株)ホンダカーズ宮城中央 幸町店
「自然光と風を取り入れたエコ快適ショールーム」取り組み内容
輸送領域
日本梱包運輸倉庫(株) 梱包営業部
「タイKD(ノックダウン)出荷業務包装仕様改善によるCO2削減」
部品領域
本田技研工業(株) 部品部 物流ブロック
「補修部品包装改善によるダンボール使用量の削減」取り組み内容
オフィス領域
本田航空(株)
「パイロット訓練での指定養成コースの認定取得による飛行時間の短縮」本田航空(株)の環境取り組み
研究開発領域
(株)本田技術研究所 PG管理室 PG鷹栖ブロック
「低炭素ビルベンチマークトップクラスを目指して」取り組み内容
生産領域
本田技研工業(株) トランスミッション製造部 鈴鹿工場 トランスミッション機械モジュール
「自作ブロー機能による切削油持ち出し量削減」取り組み内容
生産領域
本田技研工業(株) 鈴鹿製作所 エンジン工場 鋳造2モジュール
「IH導入による鋳造プロセス進化と環境改善」取り組み内容
購買領域
(株)エフテック 品質保証ブロック 環境システム係
「日本から世界へ! グループ共通EnMS活用によるエネルギーマネジメントの進化」取り組み内容

・環境ドキュメンタリー Honda Faceにて、取り組み内容や背景にある想いをご紹介。各リンクからご覧ください

世界大会では、グローバル各地域から選出された全9テーマの優秀事例を発表。

世界大会の発表者
世界大会の発表者
世界環境安全戦略会議総括 松本宜之取締役専務執行役員
世界環境安全戦略会議総括
松本宜之取締役専務執行役員

 午後からは、いよいよ世界大会の幕が上がります。各テーマの発表を前に、Hondaの世界環境安全戦略会議総括を務める松本宜之取締役専務執行役員が登壇。環境に関する世界的な動向を改めて共有するとともに、各地域で行われた代表的な環境取り組みを紹介するなどグローバルにおける成果を振り返り、今後の方向性を示しました。

 世界大会には日本地域に加え、北米、南米、欧州、アジア・大洋州、中国地域のグリーン大会から選出された全9テーマが揃いました。
 各発表者は国や地域を代表して、自らの事業所の環境取り組みを発表するためにHonda創業の地である日本にやってきているのですから、発表にかける意気込みは相当なもの。それは図版や動画を取り入れ、要点を簡潔にまとめたプレゼンテーションや、壇上で熱弁をふるう姿にあらわれていました。
 発表テーマは、ブラジルのアマゾン川のそばに位置する二輪車工場での資源再利用の取り組みや中国の四輪車工場での塗装工程における省エネ、さらにはドイツのオフィスビルやクルマの販売店での節電など。来場者は事例を学ぶとともに、文化の違う地域であっても、Hondaの事業所らしく知恵を絞り、工夫を凝らして環境負荷低減に取り組む姿勢は同じであることを実感していました。

〈世界大会 エントリーテーマ一覧〉

地域
事業所
テーマ名
日本地域
(株)エフテック 品質保証ブロック 環境システム係
「日本から世界へ! グループ共通EnMS活用によるエネルギーマネジメントの進化」取り組み内容
日本地域
本田技研工業(株) 鈴鹿製作所 エンジン工場 鋳造2モジュール
「IH導入による鋳造プロセス進化と環境改善」取り組み内容
南米地域
モトホンダ・ダ・アマゾニア・リミターダ シリンダースリーブ工場
「鉄端材の再利用による廃棄物および素材(銑鉄)の低減」
中国地域
東風本田汽車有限公司 塗装2科
「電着乾燥炉運転方法の改善 」
中国地域
東風本田発動機有限公司 エンジン工場
「低圧鋳造機における振動鋳砂落とし装置の自動化」
アジア・
大洋州地域
ホンダオートモービル(タイランド)カンパニー・リミテッド 施設管理課
「CO2低減プロジェクト『エアーコンプレッサーシステムのロス最小化』」
アジア・
大洋州地域
ホンダベトナムカンパニー・リミテッド 施設管理課
「作業場空調システムの電力消費の最適化」
欧州地域
ホンダモーターヨーロッパ ドイツ支店、ホンダセンター ライプツィヒ
「我々の環境への挑戦」
北米地域
ホンダカナダ・インコーポレーテッド ホンダオブカナダマニュファクチャリング プレス工場 プレス加工部、ホンダオブアメリカ・インコーポレーテッド、ホンダエンジニアリングノースアメリカ・インコーポレーテッド
「パーツ in パーツ 『Grip & Flip』による素材歩留り向上」

・環境ドキュメンタリー Honda Faceにて、取り組み内容や背景にある想いをご紹介。各リンクからご覧ください

来場者の投票により、ベストプレゼンテーション賞、ベストパネル賞が決定。

取り組みの説明を聞きながら、担当者に質問する八郷社長
取り組みの説明を聞きながら、担当者に質問する八郷社長
来場者による投票の様子
来場者による投票の様子
総評を述べる八郷社長
総評を述べる八郷社長
表彰状を受け取った発表者らは八郷社長、「リーフェル」とともに集合写真
表彰状を受け取った発表者らは八郷社長、「リーフェル」とともに集合写真
受賞を喜ぶホンダカナダ・インコーポレーテッドのメンバー
受賞を喜ぶホンダカナダ・インコーポレーテッドのメンバー
寺谷執行役員からトロフィーを受け取る(株)ブリヂストンの山下淳生氏
寺谷執行役員からトロフィーを受け取る(株)ブリヂストンの山下淳生氏

 日本地域大会、世界大会のすべての発表が終了した後、パネル展示発表会が行われました。これは取り組み内容を1枚のパネルにまとめ、担当者が来場者に対面で説明するというもの。当日発表されたテーマに加え、各領域大会で優秀賞を受賞した15テーマの取り組みも展示され、パネルを前に活発に意見交換する様子があちこちで見られました。

 表彰式を前に八郷社長は次のように大会の総評を述べました。
「各テーマとも現場の環境を見つめ、なんとか無駄を排し、改善しようという想いが伝わってくる発表で感激しました。また、現場の力は無限だということを改めて感じました。本日、地域を超えて共有した事例やアイデアを、今後の活動に活かしていただきたいと思います」

 表彰式では日本地域大会、世界大会に選出された全テーマに表彰が行われ、八郷社長とHondaの環境キャラクターの「リーフェル」から発表者とその関係者に表彰状や楯が授与されました。
 さらに来場者の投票によるベストプレゼンテーション賞、ベストパネル賞が発表されました。日本地域大会では、トランスミッション製造部 鈴鹿工場 トランスミッション機械モジュールの吉原潤技術主任の発表が、世界大会ではホンダカナダ・インコーポレーテッドのエミリー・ガーマン氏の発表が最も優れたプレゼンテーションに選出。またパネル展示を行った取り組みの中からベストパネル賞として、(株)ブリヂストン 栃木工場の施策「蒸気エネルギーの使い切り」をまとめたパネルが選ばれました。

表彰式後、思い思いに記念写真を撮る参加者たち
表彰式後、思い思いに記念写真を撮る参加者たち
環境安全企画室 林田啓技術主任
環境安全企画室
林田啓技術主任

 こうして「Hondaグリーン大会2016」は幕を閉じました。本大会の事務局を務めた環境安全企画室の林田啓技術主任は、改めて大会の意義を振り返り、手ごたえをこう話します。
「環境活動はグローバルで行うべき時代です。そこで地域を超えてグローバル全体で優秀事例を共有し、より大きな環境負荷低減につなげるために世界大会を同時開催しました。大会中、環境担当者らが積極的に交流し合い情報交換する様子が見られたことを嬉しく思います。ここで得た情報やアイデアをもとに、ひとつでも多くの事例が展開されればと考えています」

 数々のアイデアあふれる環境取り組みが発表された「Hondaグリーン大会2016」。共有された事例が世界の事業所で展開され、大きな環境負荷低減効果を生む。その日を楽しみにできる大会となりました。

日本地域大会ベストプレゼンテーション賞

発表者
トランスミッション製造部 鈴鹿工場 トランスミッション機械モジュール 吉原潤

自作ブロー機能による切削油持ち出し量削減

 ギアの切削油の再利用量を増やし、また後工程である洗浄の負荷を減らすため、研磨後のギアに付着した切削油の油切り方法を模索。トイレで使われているハンドドライヤーを採用することでこれを実現した。さらに別の形状のギアに展開するために、同等の機能を持つブロー装置の自作を行った。「今回のテーマは一見、冗談のようなアイデアが周りの仲間の協力や上司の理解もあって実現したものです。また、ブロー装置の自作を行った『ないものはつくる』という精神を多くの方に評価いただきました。これからもその精神やアイデアを大切にしながら環境への取り組みを進めていきたいと思います」

トランスミッション製造部 鈴鹿工場 トランスミッション機械モジュール 吉原潤

世界大会ベストプレゼンテーション賞

発表者
ホンダカナダ・インコーポレーテッド エミリー・ガーマン(写真右)

パーツinパーツ 「Grip & Flip」による素材歩留まり向上

 これまで大型部品を製造する際にスクラップされていた部分を利用して、大型部品の成型と同時に小型部品を製造する新製法を確立。部品を「Grip & Flip(つかんで反転)」する新装置の開発が、Honda初となる大型プレスラインでの小型部品製造を実現した。「新装置を用いた製法はチームメンバー全員のアイデア、挑戦、経験によって確立したものです。私たちの工場だけでなく、他の工場でも同様にリスクなく部品を製造できる製法を実現できたことが重要な成果だと考えています。この取り組みをこの大会で発表し、共有できたことを嬉しく思っています」

ホンダカナダ・インコーポレーテッド エミリー・ガーマン(写真右)

ベストパネル賞

蒸気エネルギーの使い切り
(株)ブリヂストン 栃木工場

 コージェネレーションシステムから発生する蒸気を使い切るための施策を検討。蒸気エアコンプレッサーへの利用に加え、小型の蒸気発電機や地熱発電で活用される低温熱利用の発電機を用いて発電し、蒸気の使い切りを実現した。「Hondaの皆様が世界中から集まるこの機会に、当社の事例を発表させていただき、さらにこのような賞までいただくことができ非常に光栄です。こうした賞は現場の環境活動の大きな励みになります。今後も、Hondaのサプライチェーンの一員として引き続き、環境負荷の低減に取り組んでまいります」
( (株)ブリヂストン CSR・環境戦略企画推進部 環境戦略企画・活動推進ユニット 山下淳生氏)

(株)ブリヂストン CSR・環境戦略企画推進部 環境戦略企画・活動推進ユニット 山下淳生氏

その他の大会の様子

大会の会場内に「クラリティ FUEL CELL」をはじめとする水素関連製品を展示しPR。大きな注目を集めた
大会の会場内に「クラリティ FUEL CELL」をはじめとする水素関連製品を展示しPR。大きな注目を集めた
「クラリティ FUEL CELL」から取り出した電気で沸かしたコーヒーが振る舞われた
「クラリティ FUEL CELL」から取り出した電気で沸かしたコーヒーが振る舞われた
休憩時間に「リーフェル」が登場すると撮影待ちの列ができることも
休憩時間に「リーフェル」が登場すると撮影待ちの列ができることも
パネルを前に、現場の担当者同士で情報交換
パネルを前に、現場の担当者同士で情報交換
大会の会場内に「クラリティ FUEL CELL」をはじめとする水素関連製品を展示しPR。大きな注目を集めた
大会の会場内に「クラリティ FUEL CELL」をはじめとする水素関連製品を展示しPR。大きな注目を集めた
「クラリティ FUEL CELL」から取り出した電気で沸かしたコーヒーが振る舞われた
「クラリティ FUEL CELL」から取り出した電気で沸かしたコーヒーが振る舞われた
休憩時間に「リーフェル」が登場すると撮影待ちの列ができることも
休憩時間に「リーフェル」が登場すると撮影待ちの列ができることも
パネルを前に、現場の担当者同士で情報交換
パネルを前に、現場の担当者同士で情報交換
大会翌日はツインリンクもてぎ内にある、歴代のHonda製品の展示施設「ホンダコレクションホール」へ
大会翌日はツインリンクもてぎ内にある、歴代のHonda製品の展示施設「ホンダコレクションホール」へ
数々の逸話が残る二輪レーシングマシンの前で記念写真
数々の逸話が残る二輪レーシングマシンの前で記念写真
自然体験施設「ハローウッズ」の見学も
自然体験施設「ハローウッズ」の見学も
最先端の生産技術と環境負荷低減技術が投入されている埼玉製作所寄居完成車工場を見学
最先端の生産技術と環境負荷低減技術が投入されている埼玉製作所寄居完成車工場を見学
大会翌日はツインリンクもてぎ内にある、歴代のHonda製品の展示施設「ホンダコレクションホール」へ
大会翌日はツインリンクもてぎ内にある、歴代のHonda製品の展示施設「ホンダコレクションホール」へ
数々の逸話が残る二輪レーシングマシンの前で記念写真
数々の逸話が残る二輪レーシングマシンの前で記念写真
自然体験施設「ハローウッズ」の見学も
自然体験施設「ハローウッズ」の見学も
最先端の生産技術と環境負荷低減技術が投入されている埼玉製作所寄居完成車工場を見学
最先端の生産技術と環境負荷低減技術が投入されている埼玉製作所寄居完成車工場を見学

2016年度のHondaグリーン大会関連記事

2015年度以前のHondaグリーン大会関連記事