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環境TOPICSは、環境ニュースHot! Eyesとして生まれ変わりました。

2018.02.21 update

エネルギーの見える化を基に各研究施設の省エネが進行中。
その施策の成果を競う “本田技術研究所グリーン大会” 開催。

2018年1月24日、埼玉県の本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光)で “2017年度 本田技術研究所グリーン大会” が開催されました。これは、Honda製品の研究開発を担う(株)本田技術研究所の各事業所が実施した省エネ施策、環境施策の成果発表会で、対象となる国内の研究開発施設・事業所の中から選抜された5つの事例が発表され、優秀事例が表彰されました。

エネルギーの見える化を基に各研究施設の省エネが進行中。その施策の成果を競う “本田技術研究所グリーン大会” 開催。

エネルギーの見える化を基に各研究施設の省エネが進行中。その施策の成果を競う “本田技術研究所グリーン大会” 開催。

2018年1月24日、埼玉県の本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光)で “2017年度 本田技術研究所グリーン大会” が開催されました。これは、Honda製品の研究開発を担う(株)本田技術研究所の各事業所が実施した省エネ施策、環境施策の成果発表会で、対象となる国内の研究開発施設・事業所の中から選抜された5つの事例が発表され、優秀事例が表彰されました。

エネルギー見える化システムを有効活用した施策が多く集まった2017年度大会。

本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光)で行われた “2017年度 本田技術研究所グリーン大会”
本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光)で行われた “2017年度 本田技術研究所グリーン大会”
全国から5チームが集結し、環境取り組みの成果を競った。
全国から5チームが集結し、環境取り組みの成果を競った。
持ち時間10分で、これまで実施してきた環境施策を発表。
持ち時間10分で、これまで実施してきた環境施策を発表。
発表が終わると審査員から鋭い質問が飛んだ。
発表が終わると審査員から鋭い質問が飛んだ。
今回表彰されたのは、優秀賞1チームと最優秀賞1チーム。
今回表彰されたのは、優秀賞1チームと最優秀賞1チーム。

 Hondaは事業活動における環境負荷低減を効率的に推進するために、グループ内で実施された環境取り組みの事例発表会 “Hondaグリーン大会”を1999年から開催しています。この大会は、商品開発領域や生産領域、輸送領域など企業活動各領域ごとに、毎年開催されています。
 今回行われた“2017年度 本田技術研究所グリーン大会”は、商品開発領域の領域大会にあたり、Honda製品の研究開発を担う(株)本田技術研究所の各事業所から選抜された5チームが埼玉県の本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光)に集まり、施策内容と成果の発表を行いました。

 今回行われた2017年度大会の特徴は、発表された5事例のうち4つがエネルギー見える化システムで得られたデータを基に課題を明確化し、解決した施策だった点です。近年、研究所ではより細かい設備や機器に対するエネルギー見える化システムの整備が進み、より詳細なデータ収集が可能になってきました。その結果、どこでどのようにエネルギーの無駄が生まれているのか、的確な分析が行えるようになってきています。今回、このエネルギー見える化システムの有効活用と、それに伴うよりきめ細かい施策が実施されていることが如実に現れた大会となりました。

 一方、新しい風も生まれています。従来グリーン大会に参加する機会の多かった設備関連の部署に加え、今回、厚生関連業務を行う部署も参加。開発スタッフたちが行う研究開発業務をより円滑に効率良く進めるためのサポート、環境づくりの施策を発表しました。これは、開発業務をサポートすることで、より環境性能に優れた製品の開発を促進し、結果的に世界の環境負荷を低減させることに寄与しようという考えに基づいており、グリーン大会に新しい視点を吹き込む事例となりました。

排水処理施設の省エネ事例が最優秀賞を、二輪車テスト施設の省エネ事例が優秀賞を獲得。

優秀賞を獲得したのは、二輪R&Dセンター 設備管理ブロック。
優秀賞を獲得したのは、二輪R&Dセンター 設備管理ブロック。
インタビューに答えた二輪R&Dセンター設備管理ブロックの斎藤真輝。
インタビューに答えた二輪R&Dセンター設備管理ブロックの斎藤真輝。
最優秀賞を獲得したのは、四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロック。
最優秀賞を獲得したのは、四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロック。
四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロックの渡辺啓太。
四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロックの渡辺啓太。
講評を述べる四輪R&Dセンター(和光)・パワープロダクツR&Dセンターの亀岡晃浩管理室長。
講評を述べる四輪R&Dセンター(和光)・パワープロダクツR&Dセンターの亀岡晃浩管理室長。
最後に発表者全員で記念撮影。
最後に発表者全員で記念撮影。

 大会では、各10分の持ち時間で全5チームが発表を行いました。今回、優秀事例として表彰されたのは、優秀賞1チームと最優秀賞1チームの計2チームです。

 まず優秀賞に選ばれたのは、二輪R&Dセンター 設備管理ブロックの「二輪・パワープロダクツ研究所の動力源運用改善~ムダのないモデル棟の構築~」。近年、開発機種の増加により開発業務およびエネルギー使用量が増加傾向にある二輪R&Dセンターでは、エネルギー使用量が最も多かったテスト棟の省エネを断行。見える化システムを活用して原因となったテストや設備を明確化し、開発スタッフと連携してテストに影響を与えない省エネ施策が評価されました。
「他にも素晴らしい発表がある中、開発現場に寄り添った研究所らしい事例である点が評価され、こうして表彰されたことは非常に光栄です。今後はこの事例をもとに、残る施設の省エネを着実に進めていきたいと思います」(二輪R&Dセンター 設備管理ブロック 斎藤真輝)

そして最優秀賞に選ばれたのは、四輪R&Dセンター(栃木)設備管理ブロックの「HGT排水処理場 汚泥曝気エアー量の適正化による省エネ~最適な管理を目指して~」です。同センターの排水処理場では、生物処理で発生した汚泥は、脱水して容積を減らしてから廃棄していますが、脱水前には処理安定化のために曝気(水中に空気を送り込むこと)を行っていました。しかしエネルギー見える化システムのデータから、この脱水前曝気の電力使用量が大きいことを発見。テストを積み上げて曝気と脱水効果を数値化して解析し、曝気による脱水効果が向上するメカニズムを解明するとともに、効果が損なわれない間欠曝気の方法を構築して省エネを果たしたという点が総合的に評価されました。

「入賞するとはまったく思っていませんでしたので、非常に嬉しいです。私が現業務を引き継いでまだ1年ですが、第三者的な視点で業務を見つめ、そもそもなぜ汚泥曝気すると脱水効率が上がるのか、そのメカニズムはどうなってえいるのか、という素朴な疑問から出発した点が、逆に良い成果を生み出したのだと思います。将来的な水平展開と四輪R&Dセンター(栃木)の排水処理施設の更なる発展、効率化を目指したいです」(四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロック 渡辺啓太)

 最後に、本大会の事務局となった四輪R&Dセンター(和光)・パワープロダクツR&Dセンターの亀岡晃浩管理室長が、参加者全員に激励の言葉を贈り、グリーン大会は幕を閉じました。
「環境というテーマでは、何か大きなことをするというよりは、日頃の小さい発見、工夫を積み重ねていくことが重要です。今後はぜひ開発現場全体を巻き込み、皆さんがサポート役になって全社的な動きを作っていってほしい。道は険しいですが、諦めず取り組んでいってほしいと思います」

 近年、アジアや中国などにおけるHonda製品の拡大に伴い、研究所の研究開発業務は増加の一途をたどっています。そんな中で環境負荷を低減していくのは非常に難易度の高い取り組みと言わざるをえません。しかしHondaの商品開発領域を担う本田技術研究所では、研究開発を通じた技術力の向上で、そして日々の小さな発見と工夫を積み重ねていくことで、この難易度の高い取り組みを推進していこうとしています。今回のグリーン大会は、そうした本田技術研究所の強い想いが集結した大会となりました。

2017年度 本田技術研究所グリーン大会 発表

最優秀賞

株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロック 渡辺啓太

HGT排水処理場 汚泥曝気エアー量の適正化による省エネ ~最適な管理を目指して~

発表者:
株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロック 渡辺啓太

四輪R&Dセンター(栃木)の排水処理施設では、生物処理に伴って発生した汚泥を脱水して産業廃棄物として廃棄している。この脱水工程の中で行う汚泥曝気(脱水の前処理として汚泥の中に空気を送り込んで粘着性物質を剥離し、脱水しやすくすること)の電気使用量が大きいことを、見える化システムのデータから発見し、省エネに着手。テストを積み上げて、脱水効果を落とさずに常時曝気から間欠曝気に変換。電気使用量の低減を果たした。

優秀賞

株式会社本田技術研究所 二輪R&Dセンター 設備管理ブロック 田中麟太朗

二輪・パワープロダクツ研究所の動力源運用改善 ~ムダのないモデル棟の構築~

発表者:
株式会社本田技術研究所 二輪R&Dセンター 設備管理ブロック 田中麟太朗

開発機種の増加により、開発業務およびエネルギー使用量が増加傾向にある二輪R&Dセンターでは、年間消費電力量が最も多いテスト棟を特定し、この棟にターゲットを絞って省エネに着手。見える化システムを活用して、冷却水ポンプと試験室空調に多大な電力消費があることを解明し、開発スタッフと協力してテスト業務の内容にまで踏み込み、省エネ施策を実現した。

その他の発表

株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロック 高柳佑太朗

HGT所内熱源最適運用化による省エネ

発表者:
株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(栃木) 設備管理ブロック 高柳佑太朗

四輪R&Dセンター(栃木)では、個別空調とセントラル空調を併用しているが、セントラル空調に冷温水を供給する動力棟の大型熱源機器は、機種によりCO2発生量に違いがあることに着目。研究所内の空調運転状況を調査し、動力棟に格納した5基の大型熱源機器の最適運転パターンをシミュレーション。最も効率よくCO2発生量が少なくなる運転パターンに改変して省エネを実現した。

株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光) 設備環境ブロック 豊山誓也

工業用水送水設備更新

発表者:
株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター(和光) 設備環境ブロック 豊山誓也

四輪R&Dセンター(和光)では、工業用水の使用推移と給水ポンプの電力使用量を調査した結果、水使用の増減に関わらずポンプの電力使用量はほぼ一定で、工業用水の少量使用時にエネルギーの無駄が発生していることが判明。小型の給水ポンプ5台に入れ替えて給水負荷に電力負荷を比例させて省エネを果たすとともに、将来の使用状況を予測してそれに対応できるシステムを構築した。

株式会社本田技術研究所 鷹栖プルービンググラウンド 業務管理ブロック 千葉恵

ステークホルダーのニーズや期待に基づく環境提供

発表者:
株式会社本田技術研究所 鷹栖プルービンググラウンド 業務管理ブロック 千葉恵

Honda製品の総合テストを目的に建設された鷹栖プルービンググラウンドには、年間を通じて多くの開発スタッフが滞在する。業務管理ブロックでは、ここを訪れる開発スタッフが開発業務を円滑に効率的に行える環境を提供し、環境性能の高い製品を生み出すことをサポートすることが、同ブロックの環境活動であると考えて、ロッカー室、会議室、休憩室などの環境整備を推進。新たな視点で環境負荷低減活動を行った。

(取材日 2018年1月24日)

環境TOPICSは、環境ニュースHot! Eyesとして生まれ変わりました。