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Honda Face Top > Case65:株式会社エフテック EPISODE-1

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株式会社エフテック 攻めの環境取り組みに方向転換するため、
ISO50001の導入に着手。

2008年から始まった、環境取り組みのグローバル展開。

 株式会社エフテックは、サスペンションアームやサブフレーム、ペダルなど四輪車の運動機能を支える重要保安部品を製造する複合機能部品メーカーです。1947年、ブリキのおもちゃの製造からスタートした同社でしたが、1959年にはその金属加工技術を活かして二輪車部品の加工でHondaとの取り引きを開始。その後Hondaの四輪車進出と共に四輪車部品の製造加工を始め、現在では国内7、海外17の拠点・グループ会社を持つ「グローバルシャーシシステムメーカー」としての地位を確立しています。

 同社が日本の体系的な環境取り組みをグローバル規模に拡大し、全世界で統一のルールに従った活動を展開するようになったのは2008年のことです。地球温暖化やエネルギー問題が深刻化する中、環境に配慮した製品や企業を選ぶ傾向が全世界に広がったことを受けて、グループ全体の環境意識を高めてCO2排出量をはじめとする環境負荷を低減していくことで、社会のニーズに応えていこうという考えからでした。
 まずは海外拠点を含むグループ会社から環境負荷データを収集し、これをもとにエフテック全体で取り組むべき目標を設定。2009年に全世界の環境推進者を一堂に集めて「第1回 世界環境会議」を開催し、新たな取り組みのキックオフを行いました。
 以来、毎年この世界環境会議を開催して進捗確認や成果発表を行うとともに、2011年から2012年にかけては日本のスペシャリストが海外拠点を訪問して現場を診断し、改善施策の提案を行う「海外環境VISIT」も実施。グループ全体での環境知識、スキルの底上げを図りました。
※この模様の詳細はCASE12をご覧ください

エフテックの製造する主力部品(四輪)

エフテックの製造する主力部品(四輪)
株式会社エフテック 営業本部 営業ブロック 営業1課 河島武志 技術主任

株式会社エフテック 営業本部 営業ブロック 営業1課
河島武志 技術主任

毎年開催される世界環境会議の様子。

毎年開催される世界環境会議の様子。

海外環境VISITではスペシャリストが海外拠点を訪問して現場を診断。

海外環境VISITではスペシャリストが海外拠点を訪問して現場を診断。

ISO14001とISO50001の関係性

ISO14001とISO50001の関係性 「エネルギー」に特化したISO50001

ISO14001は、企業が環境保全を行う際の環境関連項目全般に関する基本的な管理手法(環境マネジメントシステム)を定めた規格。対してISO50001は、エネルギー使用の効率化、省エネに特化した仕組みや手法を規定し、そのうえで継続的に着実にCO2排出量やエネルギーコストを低減していくよう定めた規格。

一過性の取り組みで終わらせないために。足踏みせず、常に進化し続けるために。

 エフテックの品質保証ブロックで2016年3月まで環境システム係長を務めていた河島武志氏(かわしまたけし 技術主任 ※2016年4月以降は営業本部 営業ブロック 営業1課に所属)は、2008年当初からこの「環境グローバル展開」に携わり、世界環境会議や海外環境VISITの開催に主導的立場で取り組んでいました。しかし開始から約3年を経た頃、海外拠点を含むグループ全体における環境活動の着実な進化を感じる一方で、このままでは早晩頭打ちを迎えるのではないかという危機感も抱いたと言います。
「確かに、各拠点の環境負荷は目に見えて減り、世界環境会議の出席者である環境推進者たちの知識やスキルは向上していました。しかしそれ以外の従業員たちへの伝播にまでは至っていなかった。各拠点の取り組みは環境推進者の個々の知識やスキルに依存しており、彼らが率先することで成立していたんです。これは裏を返せば、彼らがいなくなればそこで取り組みが頓挫途してしまいかねない不安定な状態でした」
 2008年に始まった「環境グローバル展開」の真の目的は、一時的な底上げではなく、恒常的に進化を続ける環境取り組みの体制構築にありました。しかし年に1回の世界環境会議や海外環境VISITでは、そこまで到達するのは難しいのかもしれない。河島氏はそう感じ始めていました。

 そしてもう1点、これは海外拠点ばかりでなく日本も含めたエフテックグループ全体で、徐々に顕在化しつつある課題でもありました。

「エネルギー、水、廃棄物などの管理方法、取り扱い方法が浸透し、環境負荷低減が進んでいくと、そこから更なる低減策を見つけ出すのはだんだん難しくなっていきます。ある意味、できることは全てやり尽くしているわけですから。そうなると、活動は低減から維持の方向へ傾いていくわけです。当時、日本はその状態に陥りつつありました。そして海外拠点もいずれはそうなることが予想できました」(河島氏)

 そんな時、河島氏は「ISO50001」という新たな国際規格が誕生するというニュースを目にします。それは、企業が省エネ・節電を行うのに必要な目標設定、計画、手順が体系的に定められており、これに沿った活動を行うことでより確実な成果が期待できるのだと言います。心に引っかかるものを感じた河島氏は「ISO50001」について詳しく調べました。そして、これこそ今後のエフテックの環境取り組みに必要なものだという結論に至りました。
「それまで私たちは主に『ISO14001』という規格に沿って環境取り組みを行っていました。これは環境関連全般について保全の仕組みや手法を規定する規格ですが、どちらかと言うと広い範囲で一定水準を維持し、悪化を防止することに主眼が置かれたものでした。一方、『ISO50001』は『エネルギー使用の効率化』に特化し、これが着実に進化し続けるための、つまり省エネし続けるための仕組みや手法を規定しています。企業に継続的な省エネを課すことで、CO2排出やエネルギーコストを低減していこうという意図です。『ISO14001』を守りの規格とするなら『ISO50001』は攻めの規格。探していたものはこれだ、と思いましたね」(河島氏)

 早速、河島氏は会社の上層部にISO50001の認証を取得したいと直談判しました。この規格に沿った環境取り組みにより、環境先進企業として一層進化が見込めること、またエネルギーコストの低減は企業競争力の強化につながることなどを説明した結果、ISO50001の認証取得にGOサインが出たのです。

 
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