いざという時のために備えておきたい!見直したいわんことの3つの防災対策

USEFUL 防災対策特集 March.9.2018

いざという時のために備えておきたい!
見直したいわんことの3つの防災対策

みなさまの防災対策は万全でしょうか?今回は、わんこを守るための防災対策についてご紹介します。
普段の準備やトレーニングが、いざという時に役立つこともあります。今日から見直せることもたくさんありますので、読み終わったらさっそくはじめてみませんか?

普段からの防災対策

地震や台風、洪水などの自然災害はいつどこで何が起こるかわかりません。わんこの安全を守るためにも飼い主が冷静でいることが大切です。いざという時に少しでも慌てずに済むよう、普段からできる防災対策を行っておくことが重要です。
そこで、すぐにでもはじめられる「日常生活での防災対策ポイント」を5つご紹介します。

ポイント1
転倒防止対策と備蓄
  • インテリアや家具の配置を再考
  • 地震で転倒しないよう家具を固定
  • わんこグッズも含め、災害時のための備蓄をする
  • ※詳しくは「2」の備えておくべきわんこの避難グッズでご紹介します。
ポイント2
家族での話し合い
  • いざという場合の具体的な行動や、普段から備えておけることについて家族で話し合う
  • 避難所の確認(わんこと一緒に過ごせるかも確認)
  • 災害用伝言ダイヤルの使い方を把握
  • わんこのクレートトレーニングをする
ポイント3
ご近所との連携
  • 助け合える環境作り
  • 災害時の連携強化対策
  • 近所にペットを飼っている家庭があれば連携できるよう顔見知りになる
ポイント4
地域の情報収集
  • 防災計画や自治体の広報誌、ウェブサイトなどで避難所、避難ルートを確認
  • 避難所のペットの受け入れ体制を確認
ポイント5
わんこに備える
  • 迷子札を付ける
  • マイクロチップの装着

備えておくべきわんこの避難グッズ

わんこの避難グッズは、持ち出す時の優先順位で分けて準備しましょう。1つ目は避難時にすぐに持ち出す優先順位が高いグッズ、2つ目は状況が落ち着いたら避難所に持って行くグッズです。優先順位の高いものは、人間用の避難グッズと一緒に入れておくと便利ですよ。

例1

避難時にすぐに持ち出す
優先順位が高いグッズ例

  • 療法食、薬
  • フードと水(5日分以上)
  • 予備の首輪、リード
  • 食器
  • ガムテープ
  • 飼い主の連絡先とペットに関する飼い主以外の緊急連絡先・預かり先などの情報
  • ペットの写真
  • ワクチン接種状況、既往症、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報
例2

状況が落ち着いたら、
避難所に持って行くグッズ例

  • ペットシーツ
  • 排せつ物の処理用品
  • トイレ用品
  • タオル、ブラシ
  • おもちゃ

COLUMN

ペットの同行避難と同伴避難の違い

同行避難と同伴避難は、どちらもわんこと一緒に避難できるかのように思えますが、実は大きく違います。避難をする際には、その避難所にどういう決まりがあるのかを確認しておきましょう。

<同行避難とは>

同行避難は災害が起きた時、飼い主とわんこが安全な避難所へ避難することです。この場合、わんこと同行して避難できますが、避難所でわんこと過ごせるかは別の話です。わんこが過ごす場所と人間が過ごす場所が別になっている場合があります。

<同伴避難とは>

同伴避難とは飼い主とわんこが一緒に避難でき、かつ一緒に生活ができることです。同伴避難所はまだまだ少ないので事前の確認が必要でしょう。近所にペット同伴避難が可能な施設があるか調べておくと安心です。

重要なしつけ「クレートトレーニング」の手順

避難所では多くの人と共同生活になります。不要なトラブルを避けるためにも飼い主は、わんこと避難所で生活する上での心構えをしっかり認識する必要があります。特に重要なのがクレートトレーニングです。具体的なレッスンの手順とポイントをドッグトレーナーの河内亜由美先生に教えていただきました。

ステップ1

クレートは安心と教えよう

クレートは安心できる場所だと教えてあげます。
最初はクレートの入り口付近におやつを置いてわんこに食べさせてあげます。おやつを置く位置を少しずつクレートの中に移動させます。おやつを食べられたら褒めてあげましょう。
無理やりクレートにわんこを押し込むのはやめましょう。クレートは安心できる場所だと覚えさせるため、イヤな印象は与えてはいけません。

ステップ2

家族で共通の言葉で誘導しよう

クレートに入る際の言葉は「ハウス」でも「クレート」でも構いません。わんこが混乱しないように家族で必ず共通の言葉を使用しましょう。
おやつを食べるためにわんこがクレートに入るタイミングで「クレート」と声をかけることで教えてあげます。繰り返していくうちに「クレート」と聞くだけで、クレートにわんこが自ら入るようになりますよ。

ステップ3

扉を閉めよう

ある程度クレートの中でわんこが落ち着くようになったら扉を閉めましょう。
扉を閉めたらおやつを1つあげます。その後、クレートの穴や隙間からおやつをあげます。

ステップ4

おやつの間隔を延ばそう

扉の閉まったクレートの中でわんこにおやつをあげる時間の間隔を徐々に伸ばしていきます。5秒に1回、10秒に1回、30秒に1回…といった具合に。最終的におやつを全くあげなくても、クレートの中で落ち着いて過ごせるようになります。

ステップ5

何時間でもいられるように

クレートの中で落ち着けるようになってきたら、少しずつクレートの中で過ごす時間を延ばしていきましょう。最終的に何時間でもゆったり過ごせる大好きな場所と、認識してもらえるのが目標です。

ワンポイントアドバイス

クレートに入るのを嫌がる場合は、お気に入りのブランケットを中から外まで敷いてあげるのも有効です。またクレートの中にいるわんこを落ち着かせるために、ブランケットをクレートに被せ、視界を遮ってあげることもできますよ。



備えあれば憂いなし、という言葉もあります。普段から防災意識を持ち、いざという時のために備えておきましょう。
まずは、ご紹介した避難グッズを備蓄したり、わんこのしつけやマナーを見直したりと、すぐにできることからはじめましょう。ちょっとした心がけがいざという時の安全につながります。