日経BP社 執行役員 麓氏 基調講演(一部抜粋)

「人生100年時代を自分らしく」

 参加者の皆さん、すごく幸せですよ。立派な会場で、社長をはじめ役員の方々も勢揃い。普通の会社は最初に挨拶したら役員の方帰っちゃいますから(笑)。

 女性活躍といわれて斜に構えている人、いませんか?国も会社も後押ししてくれているこの機会は千載一遇のチャンス。思う存分利用してください。チャンスはいつまでも転がっているものではありません。そうしたらチャンスって言わないですよね。期限付きです。女性活躍推進法も10年間の時限立法。もし斜めに見ていて行動しない人がいたなら、もったいない。皆さんは変わることができる、変えることができる。部門を会社を家庭を地域を、そして社会を変える「Change Maker」になってほしいと思います。

 皆さんはキャリアのオーナーシップを持っていますか?キャリアを描くうえで、大切な2つのことをお話ししたいと思います。それは「キャリアの原点」と「キャリアの転機」です。まずは「なぜ、Hondaに入ったのか?」自動車業界のこの会社でどんなことを成し遂げたいと思っていたか。意外と忘れがちです。もうひとつ「成長を感じられているか?」ストレスもない、居心地のいい場所は一見良さそうですが、成長が望めない場所でもあります。例えば女性はチャレンジの機会を与えられたとき、自分にはできないと尻込みしがちですが、でもそれはチャンスを逃してるということなんです。チャレンジによってもたらされる変化こそ新しい自分への可能性を拓きます。

 そして「私なんてこんなもの、この程度」「きっと失敗するに違いない」「もう年だから」こんな考え方を捨ててください。自分をリスペクトしてください。人生100年時代、遅すぎることはありません。生涯を通じてキャリアは変化し続けます。