こうして、多くの人と協力しながらモンキーのデザインは完成し、無事30年ぶりのフルモデルチェンジを迎えることとなりました。
モンキーのコンパクトさを印象づけていた、エンジンまわりの「スカスカ感」は増えたパーツによって薄まってしまいましたが、できるだけ各パーツのサイズを抑え、フロントフォークとリアクッションでつくる台形のなかに収めることで、「ギュッ」と凝縮した「コンパクト」「シンプル」「かわいい」を表現できたのではないかと思います。
ずっとバイクに乗り続けている人も、これまでバイクにまったく興味がなかった人も、ぜひ一度この新しいモンキーに触れてみてください。
いつもはバイクのスピード感を楽しんでいるライダーが跨って走り出したとき、「のんびり走るのもいいね」と、バイクの新しい楽しみ方を見いだしてくれたなら。いつもはバイクを気にしない人が目にしたとき、「かわいい!」と思ってもらえたなら。デザイナーとしてこんなに嬉しいことはないですね。
それは、姿カタチだけではなく、「モンキーという独自の世界」をデザインできたことに他ならないですから。
何を隠そう私自身も、かつて仲間がモンキーでほのぼのとツーリングに出かけたり、カスタムをしたりして楽しむ姿を見て、モンキーの世界に魅入られてしまった一人。この新しいモンキーが、新しい仲間たちを連れてきてくれることが、楽しみでならないのです。