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※(写真左から) (株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター カラーテキスタイルデザイン担当:川村奈奈絵、エクステリアデザイン担当:中原潤、パッケージデザイン担当:内田智、インテリアデザイン担当:樺山秀俊
いまある技術の中でどこまでできるのか−−−。
エクステリアとしては空力を追求しつつも、初代インサイトのような空力スペシャルにするのではなく、日常の使い勝手を兼ね備えた車であり、更にハイブリッドカーが持つ「環境性能」を身近に感じられるように、インテリアやレイアウトのデザイナーと意見を闘わせてきました。
空気抵抗の少ないデザインは、それだけ燃費に貢献します。加えて、外観のイメージにも大きく影響を及ぼします。そのバランスを探り、いまのデザインにたどり着きました。モチーフとしては、80年代からのCR-XやHondaが考える究極のエコカー、FCXクラリティがベースにあります。それと、テールライトの三角形は、初代インサイトを感じさせる部分ですね。

インサイトのエクステリアデザインコンセプトを、我々は「エアロアスリート」と呼んでいます。
つまり、空力によって鍛え抜かれた力強い走りを目指しました。さらに環境性能のみならず、走りの楽しさを高次元で融合させようと開発をスタートしました。
その1つがワンモーションフォルムですね。コンパクトカーとしてのサイズが決まっていましたが、ボディ幅が数値以上に狭く見えると貧相になります。そこで、サイズ感以上のボリュームを与えるため、筋肉感を演出しました。
ハイブリッドカーだからエコなのは当たり前。その価値の上に走りの楽しさをデザインで表現し、コンパクトなサイズで、高付加価値とすることが、インサイトの挑戦でした。 例えば、Aピラーから一筆書きのようにリアのドアカットまで一気に回りこませるというラインは、製造上はすごく大変でしたが、こだわって実現しました。金型のテストショットを見て「これまでと違う車を作ったなぁ」という実感が沸きましたね。

インサイトは、燃費をよくするためにレイアウトでも空力を意識しています。
そのために、まず全高を下げることから着手しました。シートを低めに設計しつつ、前後とも大人が座れる空間を確保し、荷物もじゅうぶん積める−−−という目標を立てて設計していきました。
レイアウトは、ボディの下をまず決めて、上へ上へと考えました。
まず、リアシートの下に収まるよう極力薄い燃料タンクを開発することで、座り心地の良いシートの厚みを確保しながらぎりぎりの高さに抑えています。そこから頭上空間を確保した上で、空力性能を高めるという本来の目的を達成しています。加えて、ホンダのスポーティなイメージもキープしながら「これならいける」というところまで煮詰めていきました。

ハイブリッドって、異質なものを組み合わせて新しい価値を創るっていう意味ですよね。
色においても、ハイブリッドを表現するために、素材も含めて異質なものを掛け合わせることにこだわりました。
外装色では、ハイブリッド=エコという価値と、ハイブリッドカーなのによく走るという先進性が融合した存在を色で印象づけたいと考えました。ですので、定番のアースカラーはラインナップしていません。そして、クリーンなイメージと先進感が感じられるよう、専用で白を開発しました。
清潔感のある白に、干渉パールを入れているんです。これによって、ベースになるやや青みがかった白に、ハイライトでゴールドの干渉色が出るんですね。それによって、エコ感だけではないハイブリッドカーの姿を表現できたと思います。ハイブリッドが当然のようになる時代が来るというときに、インサイトを新しいスタンダードにしたいという思いを込めました。
