地震発生後の対応
地震発生後速やかに「全社対策本部」を青山本社にて立ち上げ、リスクマネジメントオフィサーを長として、各領域の被災状況や販売会社、お取引先、従業員の安否などの情報収集をおこないました。そしてその都度会議を招集し各領域との情報共有化をおこない、対応を検討しました。特に、社長の伊東自ら、地震発生の直後から栃木地区の事業所、東北地域の販売会社など現地に出向き、各領域の被災状況の把握に努めました。
栃木地区の被災状況を確認する経営メンバー
お客様、販売会社、学生、お取引先、従業員のためにおこなったこと
お客様
震災から約1ヵ月後には全工場を稼働させ、すでにオーダーをいただいていたお客様へのお届けを最優先にして生産をおこないました。また商品のお問い合わせなどに対応するため、Webサイトトップページにお問い合わせ先やお問い合わせ頻度の高い情報などを掲載しました。一方お問い合わせ数が格段に増えたお客様相談センターの窓口においても、対応人数を増やしたり専門家によるサポートなどによって迅速に対応させていただきました。
お客様相談センター
販売会社
東北地区の販売会社に対しては、震災直後から現地に対策本部を設置し、全国のサービス技術センター、ならびに和光本社から対策本部支援チームと店舗復興支援チームを派遣しました。現地では、販売会社の被災状況の把握、被災車両の運搬・修理、ショールーム・サービスピットの清掃など、店舗の復旧支援を実施しました。入れ替え制の各支援チームには、これまでに合計120名以上の従業員が参加しました。また、被害が大きい地域の二輪・四輪・汎用の販売会社に対して、水や食料品などの救援物資も提供しました。
支援チームによる、お店から流された車両の回収(Honda Cars宮城北 多賀城店)
中古車展示スペース上に積もる泥を除去(Honda Cars石巻東 石巻バイパス店)
学生
就職活動中の学生に対して、すべての応募者が不安なく選考に臨めるよう、一律に選考スケジュールを約2ヵ月繰り下げ、2011年6月から選考を開始しました。
お取引先
震度6以上の被災地にあるお取引先約110社のうち、約1割が大きな被害を受けられました。Hondaの購買部門では、お取引先の安否と被災状況の確認、車種ごとに部品1点1点の調達状況についての調査、代替案の検討を震災直後よりおこないました。また、早期復旧に向け、被災地のお取引先には支援チームが赴きました。今後も長期安定調達に向け支援を継続していきます。
従業員
震災直後、全事業所における従業員の安否や施設の被災状況を確認しました。建屋や設備に甚大な被害があった栃木地区の事業所では、業務が長期にわたって停止することを避けるため、3月下旬から一時的に別の事業所内に機能を移管する「サテライトオフィス」を立ち上げ、約1,700名が業務に取り組みました。なお、復旧の目処がたったためサテライトオフィスを解散し6月初旬から従来の勤務地での業務を再開しています。

他事業所内に設けたサテライトオフィス
その他の支援活動
被災地の復旧の一助となるよう、日本赤十字社を通じて義捐金3億円を寄付しました。
物的支援としては、ガソリン発電機および家庭用カセットガスを使用する発電機計1,000台、およびカセットガスボンベ13、000本を提供しました。あわせて、被災地で発電機を正しく安全に使用いただけるように、使用方法・注意事項について書かれたパネルを同封するとともに、使用法の動画をYouTube上に投稿しました。
また、被災地の移動手段として利用いただくよう、二輪車の「トゥデイ」20台を岩手、宮城、福島の社会福祉協議会に、「スーパーカブ」45台を宮城・茨城・青森の県警に寄贈。四輪車を中央共同募金会などに無償貸与しました。
そのほか今回の被災・避難に伴い大きな影響を受けている子どもたちに「夢」と「あきらめない気持ち」の大切さを伝えるとともに笑顔や元気を取り戻してもらうため、被災地・避難先で「ASIMOの特別授業」を開催しています。

ホームページやYouTubeで使い方の動画を掲載

ASIMOの被災地訪問
今後の対応
部品供給の問題に対しては従来から安定供給のため、複数のお取引先、またはお取引先の複数の拠点から部品調達し、災害時の部品供給リスクの最小化に努めてきました。今後は、顕在化した電子部品・材料などの集中的な調達状況に対し、さらなるリスク対応を図っていきます。
施設については全社の建屋関連の安全基準の見直しにも着手していきます。
また、被災地での泥出し、がれき撤去などの従業員によるボランティア活動を支援する取り組みを7月下旬より開始しました。
電力不足への対応については、政府、(社)日本自動車工業会としての目標である前年度比15パーセント削減を達成するよう、企業として最大限努力します。生産活動に影響を与えない範囲で最大限の節電努力をおこないつつ、2011年6月30日から9月30日までは、消費電力量の少ない週末を出勤日とし平日を休日とする体制とします。この取り組みは東京電力や東北電力管内のみならず、全国のHonda事業所を対象に実施し、また(社)日本自動車部品工業会との連携によって、多くの自動車部品メーカーにも同じ取り組みの協力を依頼しています。
被災地域の通行実績情報および渋滞実績情報を提供
被災地での移動支援を目的に、2011年3月14日よりGoogleと協力し、被災地周辺の通行可能道路の情報を「Google マップ」上に公開しました。同4月27日からは、渋滞実績情報をGoogleおよびYahoo! JAPANに提供し、各サイトの地図上で公開しています。この取り組みはHondaのカーナビシステム会員の走行データや他社のデータを集約し一般に提供する、企業間の枠を超えたものとなりました。なお、このような迅速な対応の背景には、2006年からHondaが取り組んでいる災害時の情報提供活動があります。集中豪雨で水没する車両の増加を防止するために、豪雨地点とその予測時間を知らせるサービスがきっかけとなり、震度5弱以上の地震発生時の警告と安否サービスを開始。その後の地震発生をふまえ改善に努めてきました。

「Google災害情報特設サイト」

「Yahoo! 地図」


