WTCC 開発プロジェクトリーダーレポート

Round 6 - Round 8 開発への飽くなきチャレンジ

2014年マシンの開発が始まる

なかなか決まらなかった2014年以降のマシンレギューレションが、ようやく決まりました。これに合わせて、チームは車体の、我々はエンジンの開発に、本格的に取り組んでいます。

エンジンついては、1.6L直噴ガソリンターボという基本は変わりません。主な変更ポイントは、リストリクター径が36mmに拡大(現在は33mm)されることです。そして、重量規定が変わります。エンジン本体の総重量は81kg以上と、それほど変わりませんが(現在は82kg以上)、ヘッドやブロックなど、部品ごとに細かく規定されていた最低重量が撤廃されるので、設計の自由度が広がり、現状よりも総重量を軽くすることができます。また、リストリクター径の拡大によって空気の流入量が増加しますので、エンジンパワーも上げることができます。14年仕様の新エンジンは、軽量でパワーアップした、より戦闘力のあるものができると思います。

車体も大きく変わります。現状は、市販車と変わらない(変えられない)部分が多いですが、新レギューレションでは、サスペンションの形状や外装、空力パーツなどがかなり自由となり、見た目にも明らかに違うマシンになると思います。特にタイヤ幅も広くなることから、オーバーフェンダーが装着され、よりダイナミックなレースをご覧いただけるはずです。車体は現在、J.A.S. Motorsportが全力で設計、開発を行っています。

新レギューレションの決定が遅れたため、当初10月頃を考えていた14年マシンのシェイクダウンも、大幅に遅れることになりそうです。年内にできるかどうかという状況です。もちろん、それは我々だけでなく、全チームに共通しますから、仕方ありません。そして14年シーズンのカレンダーにも影響が出る可能性があり、すでに、来年の開幕戦が4月半ばになるのでは、という話がパドックで出ています。

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