モータースポーツ > 世界ツーリングカー選手権 > 第8戦 アルゼンチン > プレビュー

世界ツーリングカー選手権

round 08

SCHEDULE

August 1 2014 Race of Argentina 2014

アルゼンチンアルゼンチン

Honda Civic WTCC、4日間のテストを経てアルゼンチンでの戦いに挑む

2014年FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)は、ヨーロッパ、北アフリカでの7戦を終え、第8戦アルゼンチン大会から後半戦に入ります。

WTCCのアルゼンチン開催は、昨年に続き2回目です。その舞台となるのは前回と同様に、首都ブエノスアイレスから飛行機で2時間ほどのサンティアゴ・デル・エステロ地方、テルマスの市街地から5kmほどのところにある、「アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンド」です。テルマス・デ・リオ・オンドは、一周4.806kmのテクニカルなサーキットで、今年、周辺設備を一新し、ピットビル、メディカルセンター、ヘリポート、グランドスタンドが最新の仕様に生まれ変わりました。

7戦を終えて、「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」のティアゴ・モンテイロ選手は、ドライバーズ選手権で4位に付けています。

「いろいろな意味で、テルマス・デ・リオ・オンドは、モスクワ・レースウェイとよく似ています。ロングコーナーが多いこのサーキットは、初めて走ったときから大好きになりましたし、すぐにいいパフォーマンスを発揮することができました。今回、Civic WTCCがどんな走りを見せるかは、正直分かりません。唯一私が分かることは、ガブリエーレ・タルクィーニ選手と私は、後半戦に向けて準備万端であるということです。私たちはトップの走りができる自信を持っています」とモンテイロ選手は意気込みを語りました。

ヨーロッパでの最後のレースとなったベルギー戦のあと、WTCCはおよそ1カ月のサマーブレイクに入りましたが、HondaとJ.A.S.モータースポーツのスタッフ全員が休暇を取っていたわけではありません。ベルギーでのレース後、チームはマシンやピット装備などが予定通りにアルゼンチンに到着するよう、船便の準備を進めてきました。同時に、テスト用のCivic WTCCであるシャシーNo.6は、ミラン近郊のアルルーノにあるイタリアの拠点で組み立てが行われました。

「今シーズンが始まる前、私たちは5台のCivic WTCCを製作しました。2台はカストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム用、2台はゼングー・モータースポーツとプロチーム・レーシング用、さらにテストチームのためのシャシーが1台でした。開幕戦のマラケシュでガブリエーレがクラッシュしたため、必然的にテストチーム用のシャシーを第2戦ポール・リカールでのレース用に投入しなければならなくなりました。これで我々の計画は一変し、短い期間に5大会が集中するだけでなく、テストチームからの情報に頼ることができなくなってしまいました。スケジュールが過密だったために、テスト用のシャシーNo.6の組み立て開始は6月の後半にまでずれ込み、バレンシアでのテストにこぎつけられたのは先週のことでした」とカストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム代表のアレッサンドロ・マリアーニはコメントしました。

7月下旬、スペイン・バレンシアにおいて、Civic WTCCは4日間にわたるテストを行いました。

「バレンシアは、今年のCivic WTCCを初披露したコースです」とマリアーニ代表は続けます。「それ以来、このマシンにはさらに改良を施しましたが、3月のテストから比較すると今の時期は気温が格段に高いので、最初のテストセッション時のデータを使う絶好のチャンスになりました。今の状況を最大限に活用したタイムを計測できますし、テストデータを比較することによって、サスペンションの仕様違いなど新しいパーツを試したり、改良を続けるための方向性が合っているかどうかを確認することもできます」

HondaのCivic WTCC開発プロジェクトリーダーである堀内大資も、テストの成果に自信を見せています。「エンジン面では、ベルギー戦以降アップデートを行い、バレンシアでは異なるセットアップをいくつか試すことができました。ですから、次のアルゼンチンでのレースでは、実戦ですばらしい走りを見せてくれるでしょう。それをとても楽しみにしています」とコメントしています。

WTCC第8戦アルゼンチンは、8月2日(土)に予選、3日(日)に決勝レースが行われます。