9月11日(日)、グレンへレンにおいて、モトクロス世界選手権の最終戦となるアメリカ大会が開催され、Hondaはマニュファクチャラータイトルの獲得を祝いました。そして、前戦で2016年のMXGPクラスのチャンピオンに輝いたティム・ガイザー(Team Honda Gariboldi Racing)が、今大会で3位表彰台に登壇し、そのルーキーイヤーを16度目の表彰台への登壇で締めました。
ティム・ガイザー
ティム・ガイザー(左)、ロジャー・ハーベイTeam HRC ゼネラルマネージャー(右)
予選と比べれば、レース1はガイザーにとっては平常運転だったと言えます。CRF450RWを駆るガイザーは、一時は6番手まで順位を落としましたが、その後、4番手まで上げ、そのままフィニッシュしました。
レース2でのガイザーは、第2コーナーの出口付近で2番手に躍り出ました。そして、その後はアントニオ・カイローリ(KTM)を追う展開となりました。途中、2台ともがイーライ・トーマック(カワサキ)にかわされ、ガイザーは3位でフィニッシュするべくカイローリにプレッシャーを与え続けました。結果、3位でフィニッシュして見事に総合3位となり、16度目の表彰台への登壇を実現させました。
Team Honda Gariboldi Racing
今シーズン中の彼の走りはとにかく凄まじく、MX2タイトルとMXGPタイトルを立て続けに獲得したライダーとなりました。その強さは、Hondaがマニュファクチャラータイトルを獲得する大きな手助けになったと言えます。
ゴーティエ・ポーリン
イブジェニー・バブリシェフ
また、Team HRCのゴーティエ・ポーリンは安定したパフォーマンスを披露し、レース2を5位でフィニッシュ。総合でも5位となりました。チームメートのイブジェニー・バブリシェフはゲートの外側からのスタートとなったものの、8位でフィニッシュして総合7位となりました。
今回のアメリカ大会をもって、モトクロス世界選手権の16年シーズンが幕を閉じました。しかし、レースはまだ終わりではありません。2週間後には、イタリアのマジョーラにおいてMXoN(モトクロス・オブ・ネイションズ=国対抗団体戦)が、そしてさらにドイツのフェルティンス・アレーナにおいてMonster Energy SMX Riders' Cupが控えています。
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 16 | 36'36.218 |
2 | 222 | A.カイローリ | KTM | 16 | +15.622 |
3 | 12 | M.ナグル | ハスクバーナ | 16 | +28.537 |
4 | 243 | ティム・ガイザー | 16 | +34.082 | |
5 | 89 | J.バン・ホービーク | ヤマハ | 16 | +36.509 |
6 | 259 | G.コルデンホフ | KTM | 16 | +38.664 |
10 | 21 | ゴーティエ・ポーリン | 16 | +54.314 | |
11 | 777 | イブジェニー・バブリシェフ | 16 | +58.324 | |
18 | 77 | アレッサンドロ・ルピーノ | 16 | +1'56.341 | |
20 | 400 | 山本鯨 | 15 | +1Lap | |
23 | 526 | コルトン・アエック | 15 | +1Lap | |
26 | 595 | アンドレス・ベネナウラ | 14 | +2Laps | |
30 | 655 | ジョン・パウク | 14 | +2Laps | |
34 | 315 | ニクラス・グスタフソン | 3 | +13Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | カワサキ | 15 | 34'58.974 |
2 | 222 | A.カイローリ | KTM | 15 | +16.031 |
3 | 243 | ティム・ガイザー | 15 | +19.041 | |
4 | 12 | M.ナグル | ハスクバーナ | 15 | +25.660 |
5 | 21 | ゴーティエ・ポーリン | 15 | +27.302 | |
6 | 461 | R.フェーヴル | ヤマハ | 15 | +33.516 |
8 | 777 | イブジェニー・バブリシェフ | 15 | +1'04.094 | |
16 | 77 | アレッサンドロ・ルピーノ | 15 | +1'39.686 | |
20 | 400 | 山本鯨 | 14 | +1Lap | |
21 | 526 | コルトン・アエック | 14 | +1Lap | |
25 | 315 | ニクラス・グスタフソン | 14 | +1Lap | |
28 | 595 | アンドレス・ベネナウラ | 13 | +2Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 15 | 34'43.854 |
2 | 1006 | ジェレミー・マーティン | 15 | +10.160 | |
3 | 214 | A.フォークナー | カワサキ | 15 | +16.613 |
4 | 64 | T.コビントン | ハスクバーナ | 15 | +28.544 |
5 | 289 | M.ハリソン | ヤマハ | 15 | +31.308 |
6 | 6 | B.パテュレル | ヤマハ | 15 | +36.274 |
21 | 216 | ヴァン・マーティン | 14 | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 15 | 35'33.376 |
2 | 1006 | ジェレミー・マーティン | 15 | +7.571 | |
3 | 91 | J.シーワー | スズキ | 15 | +11.139 |
4 | 99 | M.アンスティ | ハスクバーナ | 15 | +31.811 |
5 | 289 | M.ハリソン | ヤマハ | 15 | +34.253 |
6 | 172 | B.ファン・ドニンク | ヤマハ | 15 | +55.261 |
19 | 216 | ヴァン・マーティン | 7 | +8Laps |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|
- | 1 | ティム・ガイザー | 731 | |
- | 2 | A.カイローリ | KTM | 647 |
- | 3 | M.ナグル | ハスクバーナ | 603 |
- | 4 | R.フェーヴル | ヤマハ | 564 |
- | 5 | イブジェニー・バブリシェフ | 545 | |
- | 6 | J.バン・ホービーク | ヤマハ | 536 |
- | 13 | ゴーティエ・ポーリン | 270 | |
- | 20 | アレッサンドロ・ルピーノ | 119 | |
▲ | 27 | 山本鯨 | 40 | |
▼ | 28 | スティーヴン・ルノワ | 38 | |
▼ | 34 | デイモン・グラウルス | 16 | |
▼ | 35 | プリット・ラトセップ | 15 | |
▼ | 36 | ゲート・クレスティノフ | 13 | |
▼ | 46 | ヴァレンティン・テイレット | 5 | |
▼ | 56 | ニコラス・カレンツァ | 1 | |
▼ | 60 | タンナラ・ペンジャン | 1 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント | |
---|---|---|---|
- | 1 | 767 | |
- | 2 | ヤマハ | 697 |
- | 3 | KTM | 696 |
- | 4 | ハスクバーナ | 618 |
- | 5 | カワサキ | 553 |
- | 6 | スズキ | 377 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|
- | 1 | J.ハーリングス | KTM | 739 |
- | 2 | J.シーワー | スズキ | 625 |
- | 3 | B.パテュレル | ヤマハ | 512 |
- | 4 | M.アンスティ | ハスクバーナ | 504 |
- | 5 | P.ヨナス | KTM | 403 |
▲ | 6 | B.ボジャース | KTM | 398 |
- | 16 | ミケーレ・セルベリン | 165 | |
- | 20 | ホルヘ・ザラゴザ | 126 | |
- | 23 | ヘンリー・ヤコービ | 94 | |
▼ | 30 | ダヴィド・エーブルトゥ | 54 | |
- | 34 | ジェレミー・マーティン | 44 | |
▼ | 36 | デイモン・グラウルス | 43 | |
▼ | 42 | ギウセッペ・トロペペ | 25 | |
- | 63 | ヴァン・マーティン | 6 | |
▼ | 64 | ハビエル・バスケス | 5 | |
▼ | 70 | イグニアシオ・トーヤ | 2 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント | |
---|---|---|---|
- | 1 | KTM | 835 |
- | 2 | カワサキ | 641 |
- | 3 | スズキ | 636 |
- | 4 | ヤマハ | 631 |
- | 5 | ハスクバーナ | 621 |
- | 6 | TM | 377 |
- | 7 | 341 |
ティム・ガイザー(MXGP 4位/3位 総合3位)
「この週末を通して、また今シーズンの結果を思うと、本当に幸せな気持ちです。18大会で16度も表彰台に上がれたのはすばらしいことです。また、チームはシーズンを通して最高のマシンを与えてくれました。昨日は厳しいレースだったので、今日、再び強さをみせられたのがうれしいです。レース1ではプッシュをしすぎましたが、レース2においてはよりいい戦略があり、アントニオ(カイローリ)と終始バトルを繰り広げられました。今年は長い一年となりましたが、タイトルを獲得できたことや、このような形でシーズンを終えられたことが本当に幸せです。シーズン中、僕の周囲にいてくれたすべての人々、世界中を旅して僕のサポートをしてくれたファン、さまざまなサポートとすばらしいマシンを与えくれたHondaとHRC、懸命に働いてくれたTeam Honda Gariboldi Racingのみんな、そしてスポンサーの方々、もちろん僕のお父さん、また家族のみんなにお礼を言いたいです。今シーズンの結果は、僕とみんなとの努力のたまものです。そのすべてに感謝しています。3つのグランプリのあとに短い休暇があるので、それを楽しみにしています。またもちろん、モトクロス・オブ・ネイションズは楽しみです」
ゴーティエ・ポーリン(MXGP 10位/5位 総合5位)
「今日は、レース1では10位でしたが、レース2では5位になるなど、波がありました。最初のレースでは、(マックス)ナグル選手(ハスクバーナ)を抜こうと懸命にプッシュしたのですが、かないませんでした。最終的に、レース2でも総合でも5位となりました。(ロマン)フェーヴル選手(ヤマハ)は今週中、ずっと一緒でしたし、レース2では私のすぐ後ろでフィニッシュしていたので、速さがあることは分かっていました。昨日はマシンのセッティングに少し手こずりました。レース1ではトラックが平らでしたが、レース2のときにはラフになっていたので、テクニックを生かすことができ、結果を残せました。Hondaが今シーズン、マニュファクチャラータイトルを獲得したのはすばらしいことです。チーム、またHRCのスタッフのサポートと仕事に感謝したいです」
イブジェニー・バブリシェフ(MXGP 11位/8位 総合7位)
「昨日の調子で週末の方向性が決まりました。外側からのスタートとなったので、最初のコーナーで何台かを抜くことができたとはいえ、難しいレースとなりました。レースを走りきるのが難しかったです。レース1はかなりトリッキーでしたが、総合5位のジェレミー・バン・ホービーク(ヤマハ)との差が少ししかなかったので、ポジションを死守するつもりでした。レース2はレース1より調子がよく、8位でフィニッシュできました。今シーズン最後の2レースで、2017年モデルのCRF450RWに乗れたことを誇りに思います。このマシンは、私たちの期待に応えてくれました。シーズンを通して懸命に働き、サポートし続けてくれたチームのみんなにお礼を言いたいです。彼らにとって、Hondaがマニュファクチャラータイトルを獲得したことは大きな励みになったと思います。ティムのタイトル獲得も含め、Hondaのライダーとして走る中で、今年は最高の一年となりました」