モトクロス世界選手権第12戦は、イタリアのマントバで開催され、Team Honda Gariboldi Racingのティム・ガイザーが2レースとも制して総合優勝。Team HRCのゴーティエ・ポーリンが総合2位に入賞し、Honda勢が1-2フィニッシュを果たしました。
ティム・ガイザー
ティム・ガイザー
レース1は、CRF450RWを駆るガイザーがホールショットを取り、後続を抑えきって今季12勝目となるヒート優勝。レース2ではアントニオ・カイローリと激しいトップ争いの末に終盤でトップを奪って逃げ切り、今季7度目の総合優勝をつかみ取りました。
ポーリンは、土曜日の予選レースの成績を受けて、チームと夜遅くまでCRF450RWの調整にあたった結果、決勝で3位/2位に入賞。特にレース2における2位はファイナルラップでの逆転によってつかんだ成果で、これにより総合2位での表彰台登壇を果たしました。
ティム・ガイザー
ゴーティエ・ポーリン(左)、ティム・ガイザー(右)
チームメートのイブジェニー・バブリシェフは、予選でトップ通過を果たしたあと、決勝では2レースとも追い上げを強いられました。タイトでトリッキーな右コーナーで進路をふさがれたバブリシェフは、レース1ではスタート10番手ながら、すぐにリズムをつかんでファステストラップを連発。一時は5番手まで浮上し、7位でレースを終えました。レース2もほぼ同様の展開となり、スタート12番手から6位までばん回した結果、今大会の総合7位となりました。
これにてシリーズはサマーブレイクに突入し、次戦は7月24日(日)決勝のチェコGPとなります。ライダーたちはトレーニングを継続して行い、再開後の勝利を目指しています。
ゴーティエ・ポーリン
イブジェニー・バブリシェフ
イブジェニー・バブリシェフ
ホルヘ・ザラゴサ(Team Honda Gariboldi Racing)は、レース1ではスタート5番手、レース2ではホールショットと、いつものような好スタートを2レースとも決めました。そのザラゴサは、序盤トップ3を走っていましたが、指の負傷と酷暑の影響でリタイアとなりました。
ホルヘ・ザラゴサ(MX2 17位/32位 総合24位)
「今日はスタートが2回ともうまく決まりました。特にレース2ではトップに立てたのでよかったです。序盤は3番手にいましたし、悪くない展開だったのですが、前のライダーを抜いて3番手に浮上したとき、不運なことに指を負傷して思うように走れなくなってしまいました。結局痛みからリタイアしたのですが、こんな形で終わるのは残念でなりません。ロケットで行われるチェコGPまでのインターバルを利用して、巻き返しを図りたいと思います」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 243 | ティム・ガイザー | 17 | 35'01.739 | |
2 | 25 | C.デサール | カワサキ | 17 | +04.460 |
3 | 21 | ゴーティエ・ポーリン | 17 | +07.423 | |
4 | 12 | M.ナグル | ハスクバーナ | 17 | +11.147 |
5 | 89 | J.バン・ホービーク | ヤマハ | 17 | +16.639 |
6 | 222 | A.カイローリ | KTM | 17 | +25.874 |
7 | 777 | イブジェニー・バブリシェフ | 17 | +33.524 | |
18 | 77 | アレッサンドロ・ルピーノ | 17 | +1'37.529 | |
20 | 221 | プリット・ラトセップ | 17 | +1'58.197 | |
21 | 400 | 山本鯨 | 16 | +1Lap | |
24 | 173 | ピエル・フィリッポ・ベルトゥッツォ | 16 | +1Lap | |
34 | 191 | マティス・カロ | 10 | +7Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 243 | ティム・ガイザー | 17 | 35'17.922 | |
2 | 21 | ゴーティエ・ポーリン | 17 | +09.544 | |
3 | 222 | A.カイローリ | KTM | 17 | +17.480 |
4 | 25 | C.デサール | カワサキ | 17 | +25.145 |
5 | 259 | G.コルデンホフ | KTM | 17 | +33.911 |
6 | 777 | イブジェニー・バブリシェフ | 17 | +37.557 | |
11 | 77 | アレッサンドロ・ルピーノ | 17 | +1'06.513 | |
15 | 221 | プリット・ラトセップ | 17 | +1'20.470 | |
23 | 400 | 山本鯨 | 16 | +1Lap | |
34 | 173 | ピエル・フィリッポ・ベルトゥッツォ | 10 | +7Laps | |
36 | 191 | マティス・カロ | 5 | +12Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 17 | 34'51.899 |
2 | 189 | B.ボジャース | KTM | 17 | +29.676 |
3 | 4 | D.フェランディス | カワサキ | 17 | +35.149 |
4 | 64 | T.コビントン | ハスクバーナ | 17 | +37.324 |
5 | 99 | M.アンスティ | ハスクバーナ | 17 | +48.411 |
6 | 91 | J.シーワー | スズキ | 17 | +48.831 |
11 | 747 | ミケーレ・セルベリン | 17 | +1'12.600 | |
17 | 101 | ホルヘ・ザラゴザ | 17 | +1'39.614 |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 17 | 35'08.731 |
2 | 41 | P.ヨナス | KTM | 17 | +1'13.556 |
3 | 189 | B.ボジャース | KTM | 17 | +1'17.594 |
4 | 6 | B.パテュレル | ヤマハ | 17 | +1'20.819 |
5 | 64 | T.コビントン | ハスクバーナ | 17 | +1'27.830 |
6 | 4 | D.フェランディス | カワサキ | 17 | +1'29.220 |
12 | 747 | ミケーレ・セルベリン | 16 | +1Lap | |
32 | 101 | ホルヘ・ザラゴザ | 8 | +9Laps |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|
- | 1 | ティム・ガイザー | 532 | |
▲ | 2 | A.カイローリ | KTM | 440 |
▼ | 3 | R.フェーヴル | ヤマハ | 408 |
- | 4 | M.ナグル | ハスクバーナ | 401 |
- | 5 | イブジェニー・バブリシェフ | 396 | |
- | 6 | J.バン・ホービーク | ヤマハ | 351 |
▲ | 15 | ゴーティエ・ポーリン | 165 | |
- | 20 | アレッサンドロ・ルピーノ | 89 | |
- | 22 | スティーヴン・ルノワ | 38 | |
▼ | 24 | 山本鯨 | 34 | |
▲ | 30 | プリット・ラトセップ | 11 | |
▼ | 34 | ゲート・クレスティノフ | 8 | |
▼ | 36 | デイモン・グラウルス | 7 | |
▼ | 41 | ヴァレンティン・テイレット | 5 | |
- | 47 | ニコラス・カレンツァ | 1 | |
- | 51 | タンナラ・ペンジャン | 1 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント | |
---|---|---|---|
- | 1 | 540 | |
- | 2 | ヤマハ | 482 |
- | 3 | KTM | 450 |
- | 4 | ハスクバーナ | 416 |
- | 5 | カワサキ | 310 |
- | 6 | スズキ | 242 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|
- | 1 | J.ハーリングス | KTM | 597 |
- | 2 | J.シーワー | スズキ | 428 |
- | 3 | P.ヨナス | KTM | 403 |
▲ | 4 | B.パテュレル | ヤマハ | 325 |
▼ | 5 | A.トンコフ | ヤマハ | 320 |
- | 6 | D.フェランディス | カワサキ | 308 |
▼ | 16 | ホルヘ・ザラゴザ | 126 | |
▲ | 17 | ミケーレ・セルベリン | 104 | |
▼ | 20 | ヘンリー・ヤコービ | 68 | |
▼ | 24 | ダヴィド・エーブルトゥ | 54 | |
- | 25 | デイモン・グラウルス | 43 | |
▼ | 32 | ギウセッペ・トロペペ | 21 | |
▼ | 44 | ハビエル・バスケス | 5 | |
▼ | 49 | イグニアシオ・トーヤ | 2 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント | |
---|---|---|---|
- | 1 | KTM | 597 |
- | 2 | カワサキ | 435 |
- | 3 | スズキ | 428 |
- | 4 | ヤマハ | 416 |
- | 5 | ハスクバーナ | 364 |
- | 6 | TM | 253 |
- | 7 | 227 |
ティム・ガイザー(MXGP 優勝/優勝 総合優勝)
「今日も本当にすばらしい日でした。レース1ではホールショットのおかげで楽にリードを築けて、レースの主導権を握ることができました。レース2は全くの別物で、カイローリは最後まで激しい追撃の手を緩めず、自分も彼も同じようにファンの前で勝ちたい気持ちが強くて、最後まで死力を尽くしました。何度抜いても抜き返されるので、2位になっても仕方がないとあきらめかけたのですが、最後にもう一度だけ勝負しようと仕掛けてみたら、それが決定打になりました。ここで総合優勝ができるなんて、こんなにうれしいことはありません。大勢のファンが応援に来てくれたので、まるで自国のグランプリみたいでした。スロベニアでモトクロスに対する関心が高まり、こんなに盛り上がってくれるなんて、うれしすぎて感謝のしようがないくらいです。信じられないほどの努力で支えてくれたチームに感謝したいと思います。こういうレースを夢見ていたのに、今それが実現しているなんて、今大会の勝利は一生忘れません。改めてTVで見直してみたいと思います。みんながどれほどエキサイトしたのか、自分の目で確かめてみたいんです」
ゴーティエ・ポーリン(MXGP 3位/2位 総合2位)
「昨日の予選では少々てこずりましたが、昨夜セッティングを変えたのが功を奏したと思います。今朝のウォームアップから走りが改善し、決勝では両レースともスタートが決まり、3位/2位に入れました。今大会の結果にはとても満足している。今日はとても暑くて、先週イギリスGPのときには、ケガで失っていた部分をばん回したいと言っていたくらいなので、こんなコンディションで表彰台に立てたことが信じられません。個人的にも、チームのためにもうれしい成果です。シーズン序盤に辛い時期があっただけに、今はとても喜ばしい気持ちです」
イブジェニー・バブリシェフ(MXGP 7位/6位 総合7位)
「今日は昨日のようにはうまくいきませんでした。スタートはあまりよくなかったですし、1コーナーでは少し囲まれてしまいました。それ以外に、昨日のようなスムーズな走りができなかったことも確かです。スタート後は集団の中をばん回して、少しポジションを上げられたし、レース1の序盤ではファステストラップも出したのですが、そのペースを最後まで維持することができませんでした。昨日の走りと比べると残念ですが、これもよくあることで、仕方がないと思います」