ティム・ガイザー(Team Honda Gariboldi Racing)が信じられないデビューウインを飾りました。ガイザーは両レースでファステストラップを記録して優勝し、圧倒的な週末を印象付けました。
この開幕戦は、昨年のMX2ワールドチャンピオンのガイザーが、最高峰のMXGPクラスにステップアップし、CRF450RWに乗る最初のレースでした。スロベニア出身のガイザーは、この450ccマシンを非常に気に入っており、今季のMXGPでの活躍が確実視されていましたが、このロサイルサーキットにおける圧勝には彼自身も驚いています。
ティム・ガイザー、イブジェニー・バブリシェフ
ティム・ガイザー
Team Honda Gariboldi Racingの243番のマシンは、週末を通じてラップタイムリストの上位にいました。フリープラクティス3番手、タイムドプラクティス4番手、予選レース2番手、そして今日の決勝では2レースとも勝利を収めました。これによりガイザーは、MXGPで優勝した最も若いルーキー(昨年9月に19歳)となりました 。
また、イブジェニー・バブリシェフ(Team HRC)は、決勝レースでは2位/3位となり、総合3位に入賞しました。
ティム・ガイザー
ゴーティエ・ポーリン(#21)、イブジェニー・バブリシェフ(#777)、ティム・ガイザー(#243)
バブリシェフはCRF450RWを駆り、2日間を通して力強いライディングを披露。土曜日に行われた予選レースではトップでフィニッシュし、日曜日の決勝レース1ではホールショットを取ります。しかし、レース2では小さいクラッシュによって、2位/2位を逃しました。それでもバブリシェフは、ランキングで現在2位のロマン・フェーヴル(ヤマハ)と同点の3位につけています。
同じくTeam HRCのゴーティエ・ポーリンは、レース2でホールショット。スタート直後に、バブリシェフとガイザーらのHonda勢で1-2-3番手を占めるものの、3番手走行中にリタイアを喫しています。
イブジェニー・バブリシェフ
イブジェニー・バブリシェフ
この結果、昨年度MX2チャンピオンのガイザーは、MXGPクラスに昇格して初のデビュー戦で見事に1位/1位で総合優勝。MXGPポイントリーダーとして今週末の第2戦タイGPに臨みます。バブリシェフの3位入賞と合わせ、Honda勢が2台ポディウムに登る、2016年の開幕となりました。
ゴーティエ・ポーリン
ホルヘ・ザラゴザ(Team Honda Gariboldi Racing)が、レース1の1コーナーで3番手につける快調な滑り出しを見せましたが、2コーナーで不運なクラッシュを喫して最後尾まで落ちてしまいます。しかし、レース2ではばん回し、11位でフィニッシュしました。
ホルへ・ザラゴザ
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 243 | ティム・ガイザー | 18 | 33'56.516 | |
2 | 777 | イブジェニー・バブリシェフ | 18 | +07.507 | |
3 | 461 | R.フェーヴル | ヤマハ | 18 | +19.644 |
4 | 89 | J.バン・ホービーク | ヤマハ | 18 | +23.148 |
5 | 24 | S.シンプソン | KTM | 18 | +27.015 |
6 | 222 | A.カイローリ | KTM | 18 | +29.383 |
10 | 21 | ゴーティエ・ポーリン | 18 | +35.336 | |
18 | 77 | アレッサンドロ・ルピーノ | 17 | +1Lap | |
19 | 400 | 山本鯨 | 17 | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 243 | ティム・ガイザー | 18 | 34'07.633 | |
2 | 461 | R.フェーヴル | ヤマハ | 18 | +08.230 |
3 | 777 | イブジェニー・バブリシェフ | 18 | +09.952 | |
4 | 222 | A.カイローリ | KTM | 18 | +10.628 |
5 | 89 | J.バン・ホービーク | ヤマハ | 18 | +11.960 |
6 | 12 | M.ナグル | ハスクバーナ | 18 | +14.601 |
16 | 77 | アレッサンドロ・ルピーノ | 18 | +1'24.587 | |
18 | 400 | 山本鯨 | 17 | +1Lap | |
21 | 21 | ゴーティエ・ポーリン | 0 | +18Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 18 | 34'36.485 |
2 | 4 | D.フェランディス | カワサキ | 18 | +02.127 |
3 | 41 | P.ヨナス | KTM | 18 | +36.086 |
4 | 91 | J.シーワー | スズキ | 18 | +39.609 |
5 | 59 | A.トンコフ | ヤマハ | 18 | +45.698 |
6 | 152 | P.ペトロフ | カワサキ | 18 | +46.475 |
15 | 29 | ヘンリー・ヤコービ | 18 | +1'56.695 | |
17 | 71 | デイモン・グラウルス | 17 | +1Lap | |
20 | 101 | ホルヘ・ザラゴザ | 17 | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 18 | 34'39.257 |
2 | 4 | D.フェランディス | カワサキ | 18 | +17.253 |
3 | 41 | P.ヨナス | KTM | 18 | +33.722 |
4 | 172 | B.ファン・ドニンク | ヤマハ | 18 | +35.284 |
5 | 91 | J.シーワー | スズキ | 18 | +36.687 |
6 | 152 | P.ペトロフ | カワサキ | 18 | +38.114 |
11 | 101 | ホルヘ・ザラゴザ | 18 | +1'19.466 | |
13 | 71 | デイモン・グラウルス | 18 | +1'24.406 | |
18 | 29 | ヘンリー・ヤコービ | 18 | +1'47.893 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント | |
---|---|---|---|---|
- | 1 | ティム・ガイザー | 50 | |
- | 2 | R.フェーヴル | ヤマハ | 42 |
- | 3 | イブジェニー・バブリシェフ | 42 | |
- | 4 | J.バン・ホービーク | ヤマハ | 34 |
- | 5 | A.カイローリ | KTM | 33 |
- | 6 | S.シンプソン | KTM | 30 |
- | 16 | ゴーティエ・ポーリン | 11 | |
- | 17 | アレッサンドロ・ルピーノ | 8 | |
- | 19 | 山本鯨 | 5 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント | |
---|---|---|---|
- | 1 | 50 | |
- | 2 | ヤマハ | 42 |
- | 3 | KTM | 34 |
- | 4 | カワサキ | 25 |
- | 5 | スズキ | 25 |
- | 6 | ハスクバーナ | 24 |
ティム・ガイザー(MXGP 1位/1位 総合1位)
「実を言うと、今大会が始まる前はこんな成果を期待してはいなかったです。もちろん好成績を残せる自信はありましたけど、初優勝、しかも両レースで1位とは思いも寄りませんでした。だから、とてもうれしいです。カタールに来てからはずっと調子がよく、まるで練習のように、いいライン取りで賢く楽に乗れていました。これ以上はないと言える完ぺきなシーズンの入り方で、きっと母には最高の誕生日プレゼントになるでしょう。CRF450RWの感触も最高で、この開幕戦を目前にしてプレッシャーを感じることもなくリラックスしていました。冬の間は、ずっとこのレースを楽しみにしていましたし、こんな形で開幕できたことが驚きです」
イブジェニー・バブリシェフ(MXGP 2位/3位 総合3位)
「我々はとてもいい仕事をしました。このように開幕戦で表彰台に立ててうれしいです。レース1は楽に2位でフィニッシュしましたが、レース2では見えない石に乗って転倒してしまいました。それでも3位までばん回できたので悪くはなかったと思います。開幕戦は長いシーズンの中の1戦に過ぎませんが、この成果にはとても満足しています。シーズンオフの間、HondaとTeam HRCがマシンを仕上げるために努力した結果、このような開幕になったので、チームにはとても感謝しています。それから今回は、ティム(ガイザー)の優勝を祝福したいです。彼は非常に上手く乗れていました」
ゴーティエ・ポーリン(MXGP 10位/DNF 総合16位)
「レース2でマシンが止まってしまいました。あってはならないことですが、これも2016シーズンの一部なのだと受け止めています。冬の間のトレーニングや努力してきたことをすべて思いだして、絶対にあきらめないという気持ちです。チャンピオンシップとはそういうもので、次のレースに期待するしかないです」