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August 2 2015, RACE FIM Motocross World Championship Belgium
ベルギー
2015年8月2日(日)・決勝 会場:ロンメル 天候:晴れ 気温:26℃
モトクロス世界選手権第14戦のベルギーGPがロンメルで開催され、Team HRCは、ゴーティエ・ポーリンが総合2位、イブジェニー・バブリシェフが総合4位と貴重なポイントを獲得しました。
ロンメルは、ディープサンドで知られる難コースですが、今大会は例年以上に厳しい路面コンディションとなり、ワダチとギャップが多数出現。ライダーたちは、普段よりも不安定な環境下で厳しいレースを強いられました。
ポーリンは、前戦チェコGPで負傷した右ヒザの痛みが治まっておらず、ロンメルのコースでどこまで耐えられるか、不安を抱えながらのレースとなりました。前日の予選レース後には、2レース分の疲れを感じたと話すほどの過酷な状況でしたが、それでも彼は立ち直り、朝のウォームアップセッションではHonda CRF450RWを駆って、2位に3.6秒もの差を付けるファステストラップを記録。レース1では力強い走りによって、ショーン・シンプソン(KTM)に次ぐ2位を獲得しました。レース2では両者の立場が逆転し、ポーリンがファステストラップを叩き出しながら序盤をリード。気温30℃を超える暑さの中、レースが進むにつれて、3番手まで後退。しかし、ポーリンは歯を食いしばって痛みをこらえ、ロマン・フェーブル(ヤマハ)を再逆転し、リーダーのシンプソンにも迫っていきます。最終的に2位でフィニッシュしたポーリンは、総合2位で今季5度目の表彰台登壇を果たしました。
一方のバブリシェフも、4位フィニッシュを2つ揃えて総合4位。この大量得点によって、ランキング3位に浮上しました。
MX2クラスでは、Honda Gariboldiのティム・ガイザーが5位/7位と奮闘。レース1では、11番手スタートから、すぐに5番手争いまで浮上すると、最後まで猛追撃を続け、ファイナルラップでのパッシングによって5位でフィニッシュしました。
レース2はスタートで出遅れ、ガイザーは20番手で1〜2コーナーの混戦をクリア。時間が経つにつれて難易度が高まるコースに苦戦するほかのライダーを尻目に、ガイザーはリズムに乗ってポジションを回復。レース2は最終的に7位でフィニッシュし、総合6位となりました。
チームメートのホルヘ・ザラゴザは、残念ながらレースに出走できませんでした。前日の予選で激しい運動をしたことによって扁桃腺炎を再発し、ロンメルの深いワダチだらけのサンドを攻めるだけの体力がないことから、チームと相談してリタイアを決意。問題解決のために手術も視野に入れています。
残り4戦となったシリーズで、ガイザーはランキング2位につけ、首位に4ポイント差と迫っています。
ゴーティエ・ポーリン(MXGP 2位/2位 総合2位)
「今日は100%の力を注ぎ込みました。ヒザの状況を考えると、オランダGPで優勝したのと同じくらいうれしいです。ここロンメルではいつも練習していますが、大会日のコースコンディションは全くの別物で、厳しいものでした。チェコGPのレース1で右ヒザを痛めたので、昨日の予選は辛かったです。今朝起きたときの疲労度は、普通の大会の2倍でした。とにかく体力の限界まで攻めるつもりで、『やるべきことをやるときだ。とにかく攻めるんだ!』と自分に言い聞かせました。HRC、そしてHondaのスタッフに感謝したいです。今回は彼らの努力のおかげでエンジンに大きな進化があり、大いに助けられました。走行中はとてもいい感触で、このコースでのライディングを楽しむことすらできたのです。今日は最後の最後まで100%プッシュする必要があり、その通り実行しました。ただし、痛みを克服するためには、気持ちを細かくコントロールしなければなりませんでした。2位のリザルトにはとても満足しています。今は少し休養して、次のレースには万全の体調で臨みたいです」
イブジェニー・バブリシェフ(MXGP 5位/4位 総合4位)
「今週末はとても気分がいいです。とてもタフなコースだったので、終わったということがうれしいんです。こんなに荒れてバンプだらけのロンメルは、過去にも見たことがありません。土日を通じて1〜2回しかミスをしていないので、これは上出来だと思いたいです。MXGPランキング3位に自分の名前があるのを見るのは、とてもいい気分。あと4戦残っていますし、なにが起こるか分かりません。とにかく上位にランクされるのはすばらしいことですので、今シーズンはずっとこのポジションをキープしたいと思います」
ティム・ガイザー(MX2 5位/7位 総合6位)
「ようやくロンメルが終わったということが、実はとてもうれしいです。サンドは得意でないのですが、それほど悪い成績ではありませんでした。今回のカギは、転倒しないことでしたし、とても大事なポイントを稼ぐことができました。手堅くまずまずのスタートができたので、レース1では追い上げて5位でフィニッシュ。ところが、レース2では、残念ながら1周目の転倒で最後尾まで下がってしまいました。それでも、7位までばん回できたので、重要なポイントを獲得できました。チャンピオン争いが非常に僅差になっています。先週は僕がミスして、今週はライバルがミスをしました。このまま最後まで接戦になりそうです。結局は、ミスの少なかった者がチャンピオンになるでしょう。現時点ではポイント差が少ないので、開幕戦のカタールGPにリセットされたような気分です。ただ、モチベーションは全く違って高いですし、プッシュし続けます。なにが待っているか楽しみです」
ホルヘ・サラゴサ(MX2 欠場)
「残念ながら、今日はレースに出られませんでした。予選が終わった昨日の夜から扁桃腺が腫れて、身体に力が入らなくなり、チームと相談してレースには出走しないことにしました。このあとは手術を受けることになると思います。がんばってトレーニングをして、身体的に追い付いてきたと思った矢先に、また休まなければならないとは……。とても残念ですが、対処の仕方は知っていますし、もう一度体調を整えてより強くなって出直したいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 24 | S.シンプソン | KTM | 17 | 34'36.275 |
2 | 21 | ゴーティエ・ポーリン | Honda | 17 | +04.580 |
3 | 461 | R.フェーヴル | ヤマハ | 17 | +30.238 |
4 | 89 | J.バン・ホービーク | ヤマハ | 17 | +46.372 |
5 | 777 | イブジェニー・バブリシェフ | Honda | 17 | +53.607 |
6 | 259 | G.コルデンホフ | スズキ | 17 | +59.721 |
9 | 337 | ゲート・クレスティノフ | Honda | 17 | +1'36.244 |
10 | 11 | フィリップ・ベントソン | Honda | 17 | +1'39.797 |
13 | 221 | プリット・ラトセップ | Honda | 17 | +2'12.128 |
14 | 23 | クリストフ・シャルリエ | Honda | 16 | +1Lap |
21 | 400 | 山本鯨 | Honda | 14 | +3Laps |
25 | 38 | パナヨティス・コーディス | Honda | 3 | +14Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 24 | S.シンプソン | KTM | 17 | 35'02.032 |
2 | 21 | ゴーティエ・ポーリン | Honda | 17 | +06.005 |
3 | 461 | R.フェーヴル | ヤマハ | 17 | +24.685 |
4 | 777 | イブジェニー・バブリシェフ | Honda | 17 | +54.696 |
5 | 22 | K.ストリボス | スズキ | 17 | +1'22.952 |
6 | 47 | T.ウォーターズ | ハスクバーナ | 17 | +1'27.898 |
10 | 337 | ゲート・クレスティノフ | Honda | 17 | +2'03.900 |
11 | 23 | クリストフ・シャルリエ | Honda | 17 | +3'12.669 |
13 | 221 | プリット・ラトセップ | Honda | 16 | +1Lap |
16 | 11 | フィリップ・ベントソン | Honda | 16 | +1Lap |
21 | 400 | 山本鯨 | Honda | 14 | +3Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 99 | M.アンスティ | カワサキ | 17 | 34'55.901 |
2 | 41 | P.ヨナス | KTM | 17 | +24.619 |
3 | 152 | P.ペトロフ | カワサキ | 17 | +35.480 |
4 | 151 | H.クラッス | ハスクバーナ | 17 | +38.503 |
5 | 243 | ティム・ガイザー | Honda | 17 | +41.961 |
6 | 33 | J.リーバー | ヤマハ | 17 | +51.635 |
13 | 51 | イェンス・ゲッテマン | Honda | 17 | +2'19.791 |
17 | 18 | フセヴォロド・ブリリャコフ | Honda | 16 | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 99 | M.アンスティ | カワサキ | 17 | 35'42.426 |
2 | 41 | P.ヨナス | KTM | 17 | +25.396 |
3 | 33 | J.リーバー | ヤマハ | 17 | +51.575 |
4 | 152 | P.ペトロフ | カワサキ | 17 | +1'01.671 |
5 | 151 | H.クラッス | ハスクバーナ | 17 | +1'04.599 |
6 | 85 | D.ポーチェス | KTM | 17 | +1'10.159 |
7 | 243 | ティム・ガイザー | Honda | 17 | +1'16.493 |
17 | 18 | フセヴォロド・ブリリャコフ | Honda | 15 | +2Laps |
18 | 51 | イェンス・ゲッテマン | Honda | 8 | +9Laps |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | R.フェーヴル | ヤマハ | 547 |
2 | ゴーティエ・ポーリン | Honda | 463 |
3 | イブジェニー・バブリシェフ | Honda | 423 |
4 | A.カイローリ | KTM | 416 |
5 | M.ナグル | ハスクバーナ | 360 |
6 | S.シンプソン | KTM | 356 |
15 | クリストフ・シャルリエ | Honda | 164 |
20 | アレッサンドロ・ルピーノ | Honda | 97 |
22 | フィリップ・ベントソン | Honda | 78 |
29 | 山本鯨 | Honda | 24 |
30 | ゲート・クレスティノフ | Honda | 23 |
33 | プリット・ラトセップ | Honda | 16 |
48 | ファビエン・イゾワール | Honda | 3 |
51 | ジェレミー・デリンス | Honda | 2 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | ヤマハ | 555 |
2 | KTM | 547 |
3 | スズキ | 545 |
4 | Honda | 529 |
5 | ハスクバーナ | 517 |
6 | カワサキ | 334 |
7 | TM | 93 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | P.ヨナス | KTM | 433 |
2 | ティム・ガイザー | Honda | 429 |
3 | J.ハーリングス | KTM | 423 |
4 | V.ギロド | ヤマハ | 408 |
5 | J.シーワー | スズキ | 395 |
6 | J.ティクシー | カワサキ | 393 |
17 | フセヴォロド・ブリリャコフ | Honda | 170 |
19 | イェンス・ゲッテマン | Honda | 113 |
24 | ホルヘ・ザラゴザ | Honda | 68 |
37 | 大塚豪太 | Honda | 10 |
40 | グラディエ・フェザーストーン | Honda | 5 |
42 | ジョルダン・ラカン | Honda | 3 |
43 | スリヴァン・ジョーリン | Honda | 3 |
44 | シモン・マレット | Honda | 2 |
47 | タンナラ・ペンジャン | Honda | 1 |
48 | フアン・パブロ・ラザルディ | Honda | 1 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 613 |
2 | カワサキ | 583 |
3 | ヤマハ | 495 |
4 | Honda | 470 |
5 | スズキ | 395 |
6 | ハスクバーナ | 348 |
7 | TM | 67 |