モータースポーツ > モトクロス世界選手権 > 第4戦 トレンティーノ > 決勝

モトクロス世界選手権

round 04

SCHEDULE

April 13 2014, RACE FIM Motocross World Championship Trentino

トレンティーノトレンティーノ

ナグルがランキング4位、ガイザーはイタリアでも活躍

2014年4月13日(日)・決勝  会場:アル・ディ・トレント  天候:晴れ  気温:16℃  観客:2万5000人

FIMモトクロス世界選手権は、全18戦のうち最初の3戦をアジアと南米で行ったあと、舞台をヨーロッパへと移しました。イタリアで行われるトレンティーノGPでは、2万5000人の観客が見守る中、Honda World Motocrossのマキシミリアン・ナグルが先頭集団の中でCRF450RWを駆って卓越した走りをみせ、総合4位に入賞しました。

  • マキシミリアン・ナグルマキシミリアン・ナグル
  • マキシミリアン・ナグルマキシミリアン・ナグル
  • マキシミリアン・ナグルマキシミリアン・ナグル
  • イブジェニー・バブリシェフイブジェニー・バブリシェフ
  • イブジェニー・バブリシェフイブジェニー・バブリシェフ
  • イブジェニー・バブリシェフイブジェニー・バブリシェフ

ドロマイト山脈にあるガルダ湖近くのアルコ・ディ・トレントは、粗くて硬い路面のサーキットで、世界選手権が開催されるのは2度目となります。同日にヨーロッパEMX125シリーズと、FIM女子世界選手権のレースも開催されたため、コースは滑りやすく、ブレーキ跡の多い路面状態に変化し、GPライダーにとっては走りづらいレースになりました。

そのような路面コンディションの中、ナグルはトップ5に入る成績を収めました。2週間前のブラジルでの反省を生かした好スタートを切りましたが、優勝争いに絡んでいく走りをすることはできませんでした。表彰台を目指す走りを続け、レース2ではペースを上げようとしたものの、いくつか危険なポイントがあり、結果はレース1が4位、レース2が5位となりました。

イブジェニー・バブリシェフは、右足の手術から回復途上で、コンディションは良好ではないと思われましたが、CRF450RWの能力を生かして、スタートから先頭集団に食らいついていきました。粘り強さが功を奏し、レース1を7位で終えることができましたが、レース2をリタイアせざるを得なくなりました。バブリシェフは、サーキット後方にあるジャンプへのアプローチでコントロールを失ってしまい、後を追うバン・ホービークと衝突。幸い、バブリシェフは転倒したもののすぐに立ち上がることができ、バン・ホービークは姿勢を立て直してレースに復帰しました。バブリシェフはピットレーンに戻り、サーキットを離れて、早急に背中と胸郭のX線検査を受けることになりました。

優勝はクレメント・デサール(スズキ)でした。ジェレミー・バン・ホービーク(ヤマハ)が総合で2位、ケビン・ストリボス(スズキ)が3位で、表彰台を手にしました。

MXGPは4戦を終え、昨季世界チャンピオンのアントニオ・カイローリ(KTM)が175ポイントを獲得してポイントスタンディングをリード。ナグルは4位で、1位との差は31ポイント。バブリシェフは8位で、7位のトッド・ウォータース(ハスクバーナ)と8ポイント差です。

MX2では、元ヨーロッパチャンピオンのティム・ガイザー(Honda Gariboldi)がCRF250RWに乗り、活躍をみせました。ガイザーは、レース1で先頭争いの集団に加わり、トップを走る世界チャンピオンのジェフリー・ハーリングス(KTM)を追いかけていきました。2位の座をブラジルGP勝者のアルノー・トヌス(カワサキ)に譲る結果となりましたが、前戦に続き自身2度目となる3位獲得を達成しました。

MX2のポイントスタンディングは、ハーリングスが1位、トヌスが2位、グレン・コルデンホフ(スズキ)が3位になっています。

次戦、FIMモトクロス世界選手権第5戦ブルガリアGPは、1週間後に、セブリエボ・サーキットで行われます。今後のヨーロッパでのレースは、オランダ、スペイン、イギリスで5月中に開催される予定です。

コメント

マキシミリアン・ナグル(MXGP 4位/5位 総合4位)
「いいスタートを切れるようにマシンを改良したことが、今回のレースで大きな効果を発揮し、レース1、レース2ともに、トップ5に入ることができました。ウォームアップの段階から一日中、路面に苦しまされました。信じられないことに、マシンをターンさせることができなかったのです。ターンでマシンをフラットにすることができず、このままではクラッシュしてしまうのではないかと思いました。ターンで姿勢をキープすると、スピードが遅くなってしまいます。それでも最善を尽くし、レース2では3位獲得を目指してアグレッシブに攻めていきましたが、限界を超えてしまい、危うく2回ほど大きなクラッシュを起こしそうになりました。苦しい展開が続いて、上位ライダーについていくのに必要な1秒が得られませんでした。次戦のセブリエボは高速コースのため、どのライダーにも勝ち目があるレースで、いいスタートを切れるかが重要になります。いい仕事をしてくれているチームのメンバーにも感謝しています」

ティム・ガイザー(MX2 3位/11位 総合10位)
「レース1は好調でした。スタートも、その後の走りもとてもよかったです。レースの半分は、テンポよくハーリングスを追いかけていく展開でした。3位を獲得できたことをとてもうれしく思います。レース2では、いいスタートを切れなかったことが、2回目のターンでのクラッシュにつながり、20位まで後退してからの再スタートとなりました。その後もクラッシュを引き起こしたため、11位という結果に終わりました。2回クラッシュしたことを考えると、11位は悪い成績ではないと思います。今回、総合で3位以内に入れる可能性がありましたが、まだまだ時間はあります。今日のレースでは、それほどプレッシャーを感じることなく、ハーリングスを追うことができました。もう少しで追い抜けるというときに、ハーリングスが駆け抜けていってしまいました。いろいろなことが起きていたので、あっという間のレースでした。全体的には、悪くないレースだったと思います」

決勝リザルト

MXGP(レース1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
121G.ポーリンカワサキ2035'15.959
225C.デサールスズキ20+02.310
389J.バン・ホービークヤマハ20+04.616
412マキシミリアン・ナグルHonda20+08.139
522K.ストリボススズキ20+09.826
6222A.カイローリKTM20+13.420
 
7777イブジェニー・バブリシェフHonda20+26.871
834ジョエル・ローランツHonda20+51.761
10121ザビエル・ブーグHonda20+56.941
20251 フィリップ・スレッソンHonda20+1'50.372
2462クレメン・ガーチャーHonda19+1Lap
MXGP(レース2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
125C.デサールスズキ1933'49.752
289J.バン・ホービークヤマハ19+00.801
322K.ストリボススズキ19+01.603
4222A.カイローリKTM19+11.113
512マキシミリアン・ナグルHonda19+34.395
624S.シンプソンKTM19+48.437
 
10121ザビエル・ブーグHonda19+59.055
17251フィリップ・スレッソンHonda19+1'57.198
1934ジョエル・ローランツHonda18+1Lap
2062クレメン・ガーチャーHonda18+1Lap
28777イブジェニー・バブリシェフHonda4+15Laps
MX2(レース1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
184J.ハーリングスKTM1933'54.254
2200A.トヌスカワサキ19+02.818
3243ティム・ガイザーHonda19+11.277
492V.ギロドKTM19+13.188
591J.シーワースズキ19+20.052
6911J.ティクシーKTM19+22.015
 
11141マキシム・デスプレイHonda19+51.596
17556シモン・マレットHonda19+1'21.964
22400山本鯨Honda19+1'52.632
MX2(レース2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1259G.コルデンホフスズキ1934'08.866
284J.ハーリングスKTM19+02.787
3200A.トヌスカワサキ19+04.355
492V.ギロドKTM19+19.297
5461R.フェーヴルハスクバーナ19+27.905
6911J.ティクシーKTM19+31.225
 
11243ティム・ガイザーHonda19+53.193
13141マキシム・デスプレイHonda19+1'18.492
19556シモン・マレットHonda19+1'39.721
24400山本鯨Honda18+1Lap

ポイントスタンディング

ライダー(MXGP)
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1A.カイローリKTM175
2C.デサールスズキ158
3J.バン・ホービークヤマハ154
4マキシミリアン・ナグルHonda144
5G.ポーリンカワサキ137
6K.ストリボススズキ109
 
8イブジェニー・バブリシェフHonda81
9ジョエル・ローランツHonda76
11ザビエル・ブーグHonda71
23クレメン・ガーチャーHonda10
26イェンス・ゲッテマンHonda8
28フィリップ・スレッソンHonda5
31アーノン・テプリブHonda2
マニュファクチャラー(MXGP)
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1KTM175
2スズキ160
3ヤマハ154
4カワサキ150
5Honda144
6ハスクバーナ89
7TM74
ライダー(MX2)
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1A.トヌスカワサキ154
2G.コルデンホフスズキ148
3J.ハーリングスKTM144
4R.フェーヴルハスクバーナ126
5D.フェランディスカワサキ118
6J.ティクシーKTM107
 
10ティム・ガイザーHonda93
16マキシム・デスプレイHonda40
26山本鯨Honda7
27シモン・マレットHonda6
30ヘクター・アスンソンHonda4
マニュファクチャラー(MX2)
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1KTM174
2カワサキ172
3スズキ151
4ハスクバーナ132
5ヤマハ113
6Honda103
7TM6