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モトクロス世界選手権

round 03

SCHEDULE

March 30 2014, RACE FIM Motocross World Championship Brazil

ブラジルブラジル

ナグルが総合5位でブラジルのレースを終える

2014年3月30日(日)・決勝  会場:ベトカヘロ  天候:曇り  気温:29℃  観客:35000人

南米・ブラジルのベトカヘロで開催された、FIMモトクロス世界選手権第3戦ブラジルGPで、Team HRCのマキシミリアン・ナグルがMXGPクラス総合5位に入賞。併催されたMX2クラスでは、Team Gariboldiのティム・ガイザーが自己ベストとなる総合5位(レース2における初の3位フィニッシュを含む)を獲得しました。

  • マキシミリアン・ナグルマキシミリアン・ナグル
  • マキシミリアン・ナグルマキシミリアン・ナグル
  • マキシミリアン・ナグルマキシミリアン・ナグル
  • イブジェニー・バブリシェフイブジェニー・バブリシェフ
  • イブジェニー・バブリシェフイブジェニー・バブリシェフ
  • マキシミリアン・ナグル(#12)、イブジェニー・バブリシェフ(#777)マキシミリアン・ナグル(#12)、イブジェニー・バブリシェフ(#777)
  • 山本鯨山本鯨

3年連続でブラジルGPの舞台となったベトカヘロは、高い気温、強い風、曇り空といった変わりやすい気候でしたが、レースはほぼドライコンディションで開催されました。コースは昨年とほとんど変化がなく、硬い赤土は凸凹でワダチが多く、高速セクションやジャンプの多さが特徴でした。ブラジルの観客は今年もおおいに盛り上がり、熱狂的な雰囲気をに包まれました。

ナグルは、土曜日に行われた予選レースで、転倒から8位までばん回。スターティングゲート順の8番手は、決勝で不利にはなりませんでしたが、スタートの不調によって表彰台登壇のチャンスが遠のきました。ナグルは、レース1でオープニングラップ7番手から4位まで追い上げてフィニッシュ。レース2では、4位を争ってバン・ホービークを追走しましたが、最終的に5位でチェッカーフラッグを受け、総合でも5位に入賞しました。

チームメートのイブジェニー・バブリシェフは、右足を手術したばかりでしたが、元気に参戦。体調は決して万全でなく、今大会には100%で臨めなかったものの、土曜日の予選レースでは9位となり、日曜日のレース1では好スタートから限界ぎりぎりまでトップグループを追いかけ、チームメートのナグルに次ぐ5位でゴールと健闘。しかし、レース2では、不運にも軽い転倒を喫した際に他車に突っ込まれてしまい、そのときの衝撃によって足に激痛が走ります。完走を果たしたものの、エンジンストール時のキックに時間を費やし、残念ながらポイント圏外の22位に終わりました。

MXGPクラスの総合優勝はアントニオ・カイローリ(KTM)で、2位にはクレメント・デサール(スズキ)、3位にジェレミー・バン・ホービーク(ヤマハ)が入りました。

MX2クラスでは、ガイザーがワークスマシンのCRF250RWを快調に走らせました。レース1では転倒からのばん回に時間がかかり、11位にとどまったガイザーでしたが、レース2ではヨーロッパチャンピオンの意地をみせてロケットスタートを決め、トップ3のスピードに劣らぬ走りを披露。3位に入り、ガイザー自身はもちろん、スロベニア出身ライダーとしてのベストリザルトを獲得しました。チームメートの山本鯨は、今年のグランプリ3戦目にして総合18位となり、ここまでの自己ベストである5ポイントを獲得。少しずつ世界のトップレベルに向けて成長しています。

FIMモトクロス世界選手権第4戦は、2週間後にイタリア北部の風光明媚なドロミテ山地で開催されます。シリーズはトレンティーノGPとして行われ、その翌週にはブルガリアのセブリエボで連戦が控えています。

コメント

マキシミリアン・ナグル(MXGP 4位/5位 総合4位)
「難しい一日でした。スタートの失敗を2度も繰り返してしまいました。スタートについては、チームが一丸となって取り組んでいるのですが、まだ答えが見つかりません。昨日もひどかったのですが、チームは一晩で対策を講じ、テストコースでスタート練習をしました。かなり向上したのですが、スピードはまだ十分ではありません。次戦の開催地へ移動する前に、アップグレードした仕様をテストする予定です。今日の自分の走りに関しては満足しています。スムーズに乗れていましたし、ほかのライダーを抜きにかかるときの攻め方もよかったです。体力的にはタイGPよりもきつかった気がします。走行中は妙な暑さを感じました。ただ、両レースともトップ5以内でゴールできましたし、毎戦表彰台を目指してがんばっています」

イブジェニー・バブリシェフ(MXGP 5位/22位 総合14位)
「レース1は好スタートが切れたこともあり、よかったです。自分なりのペースで走れましたが、難しいレースでした。ジャンプの着地やコーナリング中は、足首の痛みに苦しみました。レース2ではそれが悪化し、自分のミスが原因でコースアウトして、コースに戻る際にフロントを滑らせて転倒してしまいました。そこへ後続のライダーが突っ込んできて、足首をひかれました。ひどい痛みをこらえながら、なんとか走り続けたのですが、足をぶつけるばかりでした。何周かすると痛みが和らいできたのですが、終盤になってエンジンをストールさせて時間を無駄にしてしまいました。今大会の目標は少しでも得点することでしたから、ポイントを獲得できなかったことが残念でなりません。タイGPのあとは練習もトレーニングも控えめにして、ケガの回復に専念してきました。成果のないレース2でしたが、振り返らずに前を向いていきたいです。医師と相談した上で、トレーニングができるか、あるいはもう少し休むべきかを判断するつもりです」

ティム・ガイザー(MX2 11位/3位 総合5位)
「始まり方はよくなかったのですが、すばらしい週末になりました。予選レースでは転倒してしまい、12位でした。決勝のレース1ではあまり運に恵まれず、やはり転倒で11位になってしまいました。レース2ではスタートがうまく決まって、しかも乗れていました。この成績は自信につながるはずです。今大会のマシンはかなり調子がよく、パワフルだったので、とてもうれしいです」

決勝リザルト

MXGP(レース1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1222A.カイローリKTM1635:20.774
289J.バン・ホービークヤマハ16+15.869
325C.デサールスズキ16+20.205
412マキシミリアン・ナグルHonda16+23.385
5777イブジェニー・バブリシェフHonda16+38.482
621G.ポーリンカワサキ16+40.168
 
834ジョエル・ローランツHonda16+42.346
12121ザビエル・ブーグHonda16+1:01.630
21992ジーン・ラモスHonda15+1Lap
2362クレメン・ガーチャーHonda15+1Lap
28702ジュリアン・ビルHonda3+13Laps
MXGP(レース2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1222A.カイローリKTM1635:51.801
221G.ポーリンカワサキ16+05.250
325C.デサールスズキ16+08.899
489J.バン・ホービークヤマハ16+12.086
512マキシミリアン・ナグルHonda16+17.009
622K.ストリボススズキ16+20.798
 
1134ジョエル・ローランツHonda16+1:01.671
12121ザビエル・ブーグHonda16+1:13.104
21992ジーン・ラモスHonda15+1Lap
22777イブジェニー・バブリシェフHonda15+1Lap
28702ジュリアン・ビルHonda10+6Laps
2962クレメン・ガーチャーHonda6+10Laps
MX2(レース1)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1200A.トヌスカワサキ1635:30.500
2122D.フェランディスカワサキ16+13.621
3461R.フェーヴルハスクバーナ16+15.684
499M.アンスティヤマハ16+16.672
5259G.コルデンホフスズキ16+26.901
659A.トンコフハスクバーナ16+29.197
 
11243ティム・ガイザーHonda16+41.745
18400山本鯨Honda15+1Lap
22987ファビオ・サントスHonda15+1Lap
24712エンドリュース・アームストロングHonda15+1Lap
25134カイオ・ロペスHonda15+1Lap
27141マキシム・デスプレイHonda8+8Laps
29230ヘクター・アスンソンHonda3+13Laps
MX2(レース2)
順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
1259G.コルデンホフスズキ1636:33.018
2200A.トヌスカワサキ16+07.947
3243ティム・ガイザーHonda16+14.954
499M.アンスティヤマハ16+19.783
592V.ギロドKTM16+21.869
691J.シーワースズキ16+35.115
 
17230ヘクター・アスンソンHonda16+2:05.828
19400山本鯨Honda15+1Lap
21987ファビオ・サントスHonda15+1Lap
23134カイオ・ロペスHonda14+2Laps
25712エンドリュース・アームストロングHonda12+4Laps
27141マキシム・デスプレイHonda0 -

ポイントスタンディング

ライダー(MXGP)
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1A.カイローリKTM142
2G.ポーリンカワサキ112
3J.バン・ホービークヤマハ112
4C.デサールスズキ111
5マキシミリアン・ナグルHonda110
6K.ストリボススズキ73
 
9イブジェニー・バブリシェフHonda67
10ジョエル・ローランツHonda61
12ザビエル・ブーグHonda49
22クレメン・ガーチャーHonda9
23イェンス・ゲッテマンHonda8
26アーノン・テプリブHonda2
マニュファクチャラー(MXGP)
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1KTM142
2スズキ113
3カワサキ112
4ヤマハ112
5Honda110
6ハスクバーナ68
7TM52
ライダー(MX2)
順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 A.トヌス カワサキ 112
2 G.コルデンホフ スズキ 110
3 D.フェランディス カワサキ 107
4 J.ハーリングス KTM 97
5 R.フェーヴル ハスクバーナ 96
6 A.トンコフ ハスクバーナ 87
 
10 ティム・ガイザー Honda 63
19 マキシム・デスプレイ Honda 22
23 山本鯨 Honda 7
25 ヘクター・アスンソン Honda 4
マニュファクチャラー(MX2)
順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 カワサキ 130
2 KTM 127
3 スズキ 110
4 ハスクバーナ 102
5 ヤマハ 94
6 Honda 73
7 TM 6