round 5

May 20 2012 FIM Motocross World Championship Brazil 第5戦 ブラジル
PhotoGallery

SCHEDULE

  • レース情報
  • 決勝

ゴンカルベスが雨のGPで5位入賞を果たす

2012年5月20日(日)・決勝 会場:ベトカヘロ 気温:17℃ 観客:4万2000人

2012年FIM世界選手権モトクロス全16戦シリーズの第5戦ブラジルGPがベトカヘロで開催されました。週末は雨に見舞われましたが、4万2000人が会場を訪れ、熱戦の雰囲気を堪能しました。MX1クラスでは、クリストフ・ポールセル(カワサキ)が優勝。Honda World Motocross Teamのルイ・ゴンカルベスは、ファクトリーマシンCRF450Rで深い泥沼を走りきり、総合5位を獲得しました。

  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • J.バラガンJ.バラガン

土曜の夜から日曜にかけて降った容赦のない雨によってブラジル独特の赤土は十分な水を含み、35分+2周×2レースは運に左右される消耗戦になりました。スターティングゲートに並んだ30台のレーサーが巻き上げる泥水を避け、中団の混戦に巻き込まれないためにも、普段よりスタートが重視されたことは言うまでもありません。

ゴンカルベスはレース1で、満員のグランドスタンド前ですばらしいスタートを決めましたが、そのあとに転倒。しかし、再スタート後は注意深く正確なライディングテクニックを駆使して、多くのポジションをばん回し、4位でフィニッシュする健闘を見せました。レース2は少し乾いた路面状況で行われましたが、重くなった土は依然として滑りやすく、ワダチも深くなったため難易度はさらに上がりました。完治まで長くかかる右足の筋を負傷しているゴンカルベスは、その激痛と闘いながらも完走を果たし、8位でチェッカーフラッグを受けました。

チームメートのイブジェニー・バブリシェフは、気管支炎で出走を見合わせたメキシコGPのわずか7日後にも関わらず、ゼッケン777のマシーンをスタート地点につけることができました。ただ、体調は完ぺきとは言えず、両レースとも終盤で疲れが出てしまいました。それでもボビーの名前はリーダーボードにカムバックし、MX1総合9位(9位/10位)というリザルトを残しました。

LS Motors Hondaのジョナサン・バラガンは、両レースを通じスタックしたCRF450Rをマディから引っぱり出すのに時間を割きました。グランプリ優勝経験者のバラガンはレース1で泥にすくわれて何度も転倒しましたが、最後まで踏ん張って12位でフィニッシュ。より注意深いアプローチを心掛けたレース2では、1つ順位を上げ11位。MX1総合12位に入りました。

MX2クラスでは、Honda Gariboldi-Estaのマックス・アンスティがCRF250Rを走らせました。若きイギリス人は、ピレリのサンドスクープ型のタイヤチョイスが功を奏したようで、レース1でホールショットを獲得。レース1ではウエットコンディションの中をステディに走って4位に入ったので、これに過信してレース2でも同じタイヤを選んでしまいました。ややドライになったレース2では、タイヤが同じようなトラクションを発揮せず、アンスティは7位。このため総合成績は6位となりました。

メキシコGPで足踏みをしたバブリシェフは再始動後、MX1総合11位。18点差の9位にはゴンカルベス、13位にバラガンが続きました。アンスティはMX2総合5位をキープ。第6戦フランスGPは、2週間後にサン・ジャン・ダンジェリーで開催されます。

コメント

ルイ・ゴンカルベス(MX1 4位/8位 総合9位)「天気によってコースコンディションが悪化した特別なレースでした。コースは重く泥沼のようで、深いワダチやら何やらで大変でした。レース1ではスタートが決まって2番手に立ったのに、ピット前でミスして前輪が滑って転倒。マシンを起こして再スタートするのが大変でした。数周かかりましたが、コンディションに慣れてくると少しはポジションもばん回できましたし、4位に入ることができてうれしかったです。主催者はレース2のためにコースの何ヵ所かを直してくれましたが、乾き始めた路面はそこらじゅうワダチだらけでした。レース1のようなスタートを切ることができなくて、負傷している右足が痛み出しました。コーナーで足を前に突き出すことができなくて、うしろからはトニー(カイローリ)が激しく迫ってきました。なんとかリラックスしてスムーズに走れるようになってからは、ペースが上がってポジションもばん回しました。4位/8位は悪くないし、自分を信じて支えてくれたチーム、そしてHondaブラジルのサポートにも感謝したいです。今回をよいきっかけとして、よりよい成績を目指すつもりです」

イブジェニー・バブリシェフ(MX1 9位/10位 総合11位)「とても難しい復帰レースでしたが、何週間もトレーニングを休んだ結果ですので、予想通りではありました。最近ずっと体調を崩していたので100%ではありませんでした。レースでは好スタートが2回決まったし、それには満足しています。トップ5につけていて走りもそんなに悪くなかったですが、両レースとも最後の10分で集中力が途切れてしまいました。たぶん抗生物質の服用と関係がありそうです。ラインを間違え、深いマディに突っ込み、ポジションをどんどん失ってしまいました。そんな風に後退するのはがっかりです。とにかく前向きにならないといけないですし、これから2週間でトレーニングをしたいと思います。あとは不運を断ち切りたいです」

ジョナサン・バラガン(MX1 12位/11位 総合13位)「今日はずいぶん転倒しました。確かレース1だけでも7〜8回。ほかのライダーも何度も転倒していたと思いますし、それほど難しいコンディションでした。レース2ではスタートで2〜3番手だったのですが、カイローリが目の前で転倒して、乗り越えようとしたのですが、自分も転倒してしまいました。再スタートして最後尾から11位までばん回しましたが、難しいコース、難しい一日でした。サーキットは最高で今季ベストだと思うのですが、雨がレースを台無しにしてしまいました。雨を除けば、ベトカヘロには10点を付けたいです」

マックス・アンスティ(MX2 4位/7位 総合5位)「すごくいいサーキットなのに、雨が降ったのが残念でした。スーパークロスのようなコースでしたし、雨が降らなければもっと違ったグランプリになっていたはずです。事態は昨夜の雨で暗転してしまいました。レース1はワダチの中で直立して走り続けられるのは誰か?というレースで、誰も見えなかったけれど、僕は4位をゲットしました。レース2ではタイヤチョイスを間違えました。レース1ではサンド用のスクープタイヤを選んで、マディではよかったのですが、レース2では泥が乾いて重くなってきたので、スクープタイヤが滑るようになってしまいました。一時は5番手を走っていたのに、周遅れのライダーの上に着地しそうになってコースアウトしそうになりました。最終ラップまでは6番手にいたのに、ヘルメットが土の重みで20kgぐらいに感じて、最後にはバン・ホービークに抜かれました。ミスをしないで完走させようと必死になっていました。何より大事なのはポイントを稼ぐことだったのに、今日は転倒でポイントを失いやすい状況でした。パオロ・マーティンやファクトリースタッフたちと一生懸命にやってきましたが、ヨーロッパに戻ったら新しいものをトライして、フランスGPまでにはマシンに『馬』を追加したいと思います」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1377C.ポールセルカワサキ44:47.275-
219D.フィリッパーツヤマハ46:16.420+1:29.145
321G.ポーリンカワサキ46:30.624+1:43.349
4999R.ゴンカルベスHonda46:34.400+1:47.125
522K.ストリボスKTM46:36.391+1:49.116
69K.ド・ディッカーKTM47:13.560+2:26.285
 
9777E.バブリシェフHonda45:08.406+1Lap
127J.バラガンHonda48:00.923+1Lap
18221W.ガルシアHonda48:36.734+5Laps
19 69 A.ガリード Honda 44:54,257 +6Laps
25 407 A.チャットフィールド Honda 9:06.645 +12Laps
28 101 M.ウンベルト Honda - +13Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1121X.ブーグカワサキ42:09.534-
225C.デサールスズキ42:11.689+02.155
322K.ストリボスKTM42:17.215+07.681
4377C.ポールセルカワサキ42:41.608+32.074
521G.ポーリンカワサキ42:52.668+43.134
619D.フィリッパーツヤマハ43:02.805+53.271
 
8999R.ゴンカルベスHonda43:12.867+1:03.333
10777E.バブリシェフHonda43:35.872+1:26.338
117J.バラガンHonda43:57.659+1:48.125
20221W.ガルシアHonda44:44.358+3Laps
23 69 A.ガリード Honda 17:13.925 +11Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1100T.サールカワサキ44:31.410-
223C.シャルリエヤマハ44:55.306+23.896
389J.バン・ホービークKTM45:17.541+46.131
46M.アンスティHonda46:47.688+2:16.278
534J.ローランツカワサキ46:53.642+2:22.232
625G.コルデンホフKTM47:00.712+2:29.302
 
18127T.ヴィラルディHonda48:00.949+5Laps
20212E.アームストロングHonda44:34.690+7Laps
2230H.アスンソンHonda19:16.781+9Laps
26 83 A.アマラウ Honda 13:39:505 +11Laps
28 194 L.リゼット Honda 10:24.345 +12Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1100T.サールカワサキ43:42.838-
217 J.ブトロンKTM43:53.933+11.095
384J.ハーリングスKTM44:19.114+36.276
434J.ローランツカワサキ44:22.717+39.879
523C.シャルリエヤマハ44:58.392+1:15.554
689J.バン・ホービークKTM45:03.848+1:21.010
 
76M.アンスティHonda45:06.713+1:23.875
19212E.アームストロングHonda46:35.865+3Laps

ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1A.カイローリKTM203
2C.デサールスズキ179
3C.ポールセルカワサキ172
4G.ポーリンカワサキ170
5K.ド・ディッカーKTM154
6D.フィリッパーツヤマハ142
 
9R.ゴンカルベスHonda110
11E.バブリシェフHonda92
13J.バラガンHonda78
19C.ソーベイラスHonda27
26M.ポティセクHonda12
32G.クレスティノフHonda5
34 W.ガルシア Honda 4
35M.ファルファンHonda3
37D.ガルシアHonda2
39 A.ガリード Honda 2
40A.ジュストHonda1

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1カワサキ215
2KTM214
3スズキ189
4ヤマハ167
5Honda147
6TM12

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1J.ハーリングスKTM223
2T.サールカワサキ203
3J.バン・ホービークKTM189
4J.ローランツカワサキ152
5M.アンスティHonda137
6J.ティクシーKTM128
 
16A.トンコフHonda55
26R.ジャストHonda9
37 T.ヴィラルディ Honda 3
38 E.アームストロング Honda 3
42A.マンキューゾHonda2

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM236
2カワサキ226
3ヤマハ151
4Honda141
5スズキ116
6ハスクバーナ103
7TM5