round 05

June 05 2011
FIM Motocross World Championship France
第5戦 フランス

フランスGPでバブリシェフがトップ5入りを達成!

FIMモトクロス世界選手権第5戦フランスGPが、快晴に恵まれたサン・ジャン・ダンジェリーで開催されました。3万2000人の観衆が見守る中、スティーブン・フロサール(ヤマハ)が、MX1キャリア初となる総合優勝を飾りました。今大会は、グリップの変化によるギャップとワダチだらけのコースで、Honda World Motocross Teamのイブジェニー・バブリシェフが、出場したCRF450Rの中で最上位となる総合5位入賞を果たしました。

同会場では、9月に第65回Motocross of Nationsが行われる予定。今大会も日差しの強い休日を楽しむフランス人を含む大観衆が詰めかけました。土曜の夜には強い雨に降られたものの、決勝当日、コースはほどよく乾きました。しかし、非常に荒れてギャップの多い路面になり、グランプリライダーの精鋭といえどもミスを避けられないコンディションとなりました。

バブリシェフは、MX1に参戦している4人のHondaライダーの先頭に立ち、35分プラス2周で行われるレース1で6位、レース2では5位に入賞しました。ロシア人のバブリシェフは、レース2の半分以上でチームメートのルイ・ゴンカルベスと2〜3位を占めるランデブー走行を見せました。アメリカGPで表彰台に登壇したバブリシェフでも、終盤は暑さからペースが衰えましたが、堅実に5位でフィニッシュし貴重なポイントを加算しました。

  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • K.ド・ディッカーK.ド・ディッカー
  • K.ド・ディッカーK.ド・ディッカー

優勝経験もある長身のベルギー人ライダーである、LS Honda Racingのケン・ド・ディッカーは、総合6位に入賞。レース1ではスタートの出遅れをばん回して5位フィニッシュ。レース2は調子がよくない状況で8位に入り、大きく前進した大会でした。

ゴンカルベスは、明と暗との対照的なレースを体験し総合8位に入り、トップ10のCRF450Rの中では3番目の成績を残しました。ポルトガル人のゴンカルベスは、レース1の開始数秒前にスターティングデバイスの不調に襲われ、フロントフォークをリセットしなければなりませんでした。この混乱で14位に止まりましたが、レース2ではトップグループの中で快調にバブリシェフを追いかけました。最終ラップには、バブリシェフが疲れてペースを落としたため、名誉ある4位でフィニッシュラインを通過しました。

LS Honda Racingのショーン・シンプソンは、予選レースで一時2位を走行していましたが、日曜の決勝レースでは総合13位(13位/12位)でした。

MX2クラスでは、スウィアン・ザノーニがアメリカGPで負傷した手の回復とともに体調を取り戻し、両レースで24位に入りました。また、エリオット・バンクスブロウンの総合12位という結果は、称賛に値するものでした。好スタートから9位でフィニッシュしたレース1の活躍は、ワイルドカードで出場したイギリス人にとってのハイライトでもあり、このMX2クラスにおけるHondaの今季ベストリザルトとなりました。

今回の結果を受けて、MX1のシリーズランキングは、バブリシェフが6位、ゴンカルベスが7位、ド・ディッカーが12位、シンプソンが15位となりました。このあとには、ポルトガルGPとスペインGPが2週連続で控えており、ライダーとチームにとって多忙な日程が7月末まで続きます。

コメント

イブジェニー・バブリシェフ(MX1 6位/5位、総合5位)「なぜだか分かりませんが、レース1よりもレース2の方が好成績であることが多いです。今大会のコースは自分の好みではないし、いつも手を焼いています。スライドできないバンクの付いたコーナーはトリッキーだし、デコボコのあるワダチもたくさんありました。レース1では好スタートを切りながらも、スピードに乗れませんでした。レース2ではほとんどホールショットの好スタートが切れて、デサールについていこうとしました。終盤になると日差しでバテてしまい、汗だくでした。ルイ・ゴンカルベスに抜かれたときは、残る周回を数えていました。とてもいい経験ができましたので、また先を見据えてベストを尽くしたいです」

ケン・ド・ディッカー(MX1 5位/8位、総合6位)「とても満足しています。スタートは両レースともそれほどよくありませんでしたが、走行中のフィーリングは以前よりもよくなりました。レース2よりもレース1の方がよかったですが、何台も抜いていくうちにリズムをつかめました。マシンのセッティングを向上できましたので、トップグループにもっと近づきたいと思っています」

ルイ・ゴンカルベス(MX1 14位/4位、総合8位)「スタートのよし悪しによって、全く別物のレースになりました。レース1ではスタート15秒前のボードが提示されたときに、フロントフォークの留め金が外れたので、慌ててマシンから降りてスターティングデバイスをセットし直さなければなりませんでした。その間に5秒前になってしまい、集中力を欠いてスタートに失敗しました。ひどく混乱して最低のスタートでした。ライン取りに100%の自信がなかったし、決してベストライディングではなかったです。14位になるのが精一杯でした。レース2は全くの別物で、トップグループに入れるスピードが出せましたし、そこではスピードをキープすることもできました。レース1とレース2の自分は、はた目には全くの別人に見えたに違いないでしょう。決して抜きやすいコースではありませんでしたが、ラストラップでバブリシェフを抜くことができました。4位はまずまずOKな結果。いよいよ来週は地元ポルトガルGPです」

ショーン・シンプソン(MX1 13位/12位、総合13位)「昨日の予選はスピードもあり、スタートがよければ前を走れることを披露できたと思います。リーダーたちと一緒ではなくても、第2集団の前の方で走れると……。レース2はコースの荒れ方が地獄のようで、疲れて何が何だか分からなくなったほどでした。ただ、バブリシェフ、ゴンカルベス、アントニオ・カイローリ(KTM)たちと比べて自分がそれほど遅かったとは思えません。彼らとの距離は保っていました。今日は2回ともスタートに失敗しました。レース2では8位を走行していて、後方からプレッシャーを受けました。コースは簡単ではありませんでした。前のマシンが巻き上げる砂じんがひどかったです。いつものようにベストを尽せたし、これまでにもっと悪い日もありました。このあとの1週間を足掛かりとして、ポルトガルGP、そしてスペインGPとリザルトを積み上げていきたいと思います。まずはトップ10、そしてトップ8、その先もっと上に行けるか。マシンをもっと向上できれば、好スタートが切れて自分の力を証明できるでしょう」

スウィアン・ザノーニ(MX2 24位/24位)「手を負傷したため全然練習ができませんでした。今大会はけわしいアップダウンとジャンプの多いコースでしたので、とてもつらかったです。レースではベストを尽せたし、自分がそこで得た感触に満足しています」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1183S.フロサールヤマハ39:43.001-
2222A.カイローリKTM39:57.167+14.166
319D.フィリッパーツヤマハ40:09.590+26.589
4121X.ブーグカワサキ40:29.858+46.857
59K.ド・ディッカーHonda40:38.477+55.476
6777E.バブリシェフHonda40:40.386+57.385
 
1324S.シンプソンHonda41:10.593+1:27.592
14999R.ゴンカルベスHonda41:16.932+1:33.931
1849G.シュミディンガーHonda40:50.056+1Lap
3395J.オーガストHonda20:06.064+11Laps
3513M.モッニHonda7:17.638+17Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
125C.デサールスズキ39:50.343-
2183S.フロサールヤマハ40:01.329+10.986
3222A.カイローリKTM40:04.108+13.765
4999R.ゴンカルベスHonda40:07.159+16.816
5777E.バブリシェフHonda40:10.109+19.766
67J.バラガンカワサキ40:12.111+21.768
 
89K.ド・ディッカーHonda40:19.867+29.524
1224S.シンプソンHonda40:52.164+1:01.821
1513M.モッニHonda41:01.107+1:10.764
1949G.シュミディンガーHonda41:39.398+1:49.055
2995J.オーガストHonda41:34.816+1Lap

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンKTM40:46.690-
221G.ポーリンヤマハ41:00.444+13.754
3338Z.オズボーンヤマハ41:11.059+24.369
4100T.サールカワサキ41:22.799+36.109
57A.トヌスヤマハ41:39.870+53.180
6131N.オービンKTM42:00.605+1:13.915
 
944E.バンクスブロウンHonda42:35.627+1:48.937
24777S.ザノーニHonda42:02.454+2Laps
25550S.ミッチェルHonda42:37.635+2Laps
26495M.プレサーズHonda42:48.343+2Laps
32128I.モンティチェッリHonda13:42.635+14Laps
33611M.コチHonda14:59.516+14Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1100T.サールカワサキ39:47.629-
284J.ハーリングスKTM39:49.363+01.734
3338Z.オズボーンヤマハ39:52.058+04.429
421G.ポーリンヤマハ39:52.840+05.211
5131N.オービンKTM40:39.514+51.885
699M.アンスティカワサキ40:46.133+58.504
 
1644E.バンクスブロウンHonda40:13.054+1Lap
19128I.モンティチェッリHonda40:34.467+1Lap
24777S.ザノーニHonda41:46.127+1Lap
28550S.ミッチェルHonda40:19.092+3Laps
29611M.コチHonda40:58.799+3Laps
32495M.プレサーズHonda16:07.021+16Laps
ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1C.デサールスズキ199
2A.カイローリKTM193
3S.フロサールヤマハ179
4M.ナグルKTM179
5D.フィリッパーツヤマハ161
6E.バブリシェフHonda141
 
7R.ゴンカルベスHonda133
12K.ド・ディッカーHonda87
15S.シンプソンHonda66
20C.クレイグHonda21
21M.モッニHonda19
25G.シュミディンガーHonda9
30R.カストロ・ミランダHonda5
32J.パウリーノ・ダ・シルバHonda2

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM218
2ヤマハ211
3スズキ203
4Honda159
5カワサキ139
6TM81
7アプリリア4

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1K.ロクセンKTM226
2J.ハーリングスKTM213
3T.サールカワサキ199
4Z.オズボーンヤマハ162
5G.ポーリンヤマハ160
6A.トヌスヤマハ138
 
24E.バンクスブロウンHonda17
25T.ベーカーHonda16
26M.カロHonda15
27H.アサンサン・デ・フレイタスクHonda14
29S.チャンピオンHonda9
30J.ラモスHonda8
37I.モンティチェッリHonda2
38R.ジャストHonda2

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM247
2カワサキ203
3ヤマハ192
4Honda68
5ハスクバーナ47
6スズキ9
7TM1