Honda Riders Close Up ~ワークスマシンを駆って、世界に挑むライダー~

Moto3 ホルヘ・マルティン Del Conca Gresini Racing Moto3

Moto3 ホルヘ・マルティン Del Conca Gresini Racing Moto3
Profile
生年月日
1998/1/29
出身地
スペイン
身長・体重
168cm・63kg
チーム(マシン)
Del Conca Gresini Racing Moto3
(NSF250RW)
2016年の成績
Moto3 総合16位
Vol.1

2017年シーズンからHonda陣営に加わったホルヘ・マルティンは、マドリード出身の19歳。2014年にMotoGPルーキーズカップのチャンピオンを獲得し、翌15年からMoto3世界選手権への挑戦を開始しました。今シーズンは開幕戦から3戦連続で表彰台を獲得。第4戦から第6戦において予選で最速タイムを記録と、ずば抜けた速さを披露しています。デビューイヤーは年間ランキング17位、昨年は16位であったことと比較すると、今シーズンは大きな飛躍を見せていると言えそうです。マルティン自身は、このハイレベルな走りを、自分の能力をようやく発揮できる機会を得たゆえだと語ります。

「これが僕のいるべき位置だと思います。ルーキーズカップ時代はいつも表彰台争いをできていたのですが、過去2年は苦戦してしまいました。今年はHondaのマシンで戦っていて、以前のような強さを発揮できるようになったんです」

自分の持ち味を存分に引き出せるHonda NSF250RWのマシン特性は好みにとても合っている、とマルティンは言います。

「去年まで乗っていたマシンとはかなりキャラクターが異なるのですが、Hondaマシンは車体がとてもいいので、乗っていてすごく楽しいんです。また、加速もすごくいいので、その部分は本当に気に入っていますね」

プレシーズンテストから一貫して抜きん出た速さを発揮してきたマルティンですが、今年はサーキットの外でも、今まで以上に熱心にトレーニングに取り組むようになりました。その効果は、レースウイークの走りに着実に現れています。

「そうですね、今年はトレーニングにすごく励んでいます。身体もさらに絞り込んで、肉体面でも強くなっています。でも、一番の変化は戦闘力の高いマシンを手にしたことだと思います。僕のライディングスタイルは以前と変わっていないんですよ」

このように、マルティンが移籍初年度から水準の高い走りをできているのは、彼が所属するチーム、Del Conca Gresini Racing Moto3とピッタリ呼吸を合わせて戦っていることも大きな理由の一つと言えそうです。

「最初のテストから、このチームとはすごく息が合っていたんです。みんなで一生懸命に取り組んで、いい方向性を見いだしてきました。力を合わせてここまで着実に前進してきたから、速さを発揮して高い戦闘力を実現できているんだと思います」

冒頭で紹介した通り、今シーズンのマルティンは開幕ダッシュで3戦連続の表彰台を獲得し、大いにその存在感をアピールしました。すでに表彰台争いの常連として認知されている彼は、今後の戦いに向けて、着々と自信を身につけているようです。

「チャンピオン争いをできるかどうかは、まだなんとも言えません。最初の3戦で表彰台を獲得しましたが、そのあとは逃しています。でも、シーズンはまだ先が長いし、マシンには自信を持って乗れていて、チームとの息も合っています。まだいくつかの点で、特に決勝レースでは改善しなければいけない部分があるのですが、それができれば僕たちは100パーセントの準備ができた、と言えるようになるでしょうね」

次戦はいよいよ、今シーズン2回目のスペイン大会となるカタルニアGPを迎えます。ホームグランプリに、マルティンも今まで以上に気合が入ります。

「カタルニアGPを本当に楽しみにしていました。僕にとって今季2回目のホームグランプリで、あのサーキットではいつも速さを発揮できています。予選の一発タイムに関しては、もはや改善すべきところはないと思うので、あとはレースのパフォーマンスに集中し、さらによくすることを狙いたいです。自分たちが究明すべき課題は、もう間もなく解決できる手応えがあります。そして、今まで以上の強さを披露してみせますよ!」