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HRCチーム代表 リビオ・スッポ 現場レポート

vol.124

マルケス、2年連続の世界チャンピオン獲得!

栃木県のツインリンクもてぎで開催された第15戦日本GPは、総計7万人を超す大勢のファンが詰めかけ、大盛況の週末になりました。全24周で争われた日曜日の決勝レースでは、数多くのレースファンが固唾をのんで見守る中、Repsol Honda Teamのマルク・マルケス選手が卓越した走りを披露し、サーキット全体が興奮のるつぼと化しました。マルケス選手はこのレースを2位でゴールし、2014年の総合優勝が決定。2013年に引き続き二輪ロードレースの世界最高峰、MotoGPのチャンピオンに輝きました。また、チームメートのダニ・ペドロサ選手は4位でゴール。ランキング2位をし烈に争っています。選手とチームが総力を結集し、Hondaのホームコースで最高の結果を獲得したこの週末の戦いを、チーム代表のリビオ・スッポが解説します。

−今日の決勝レースは、Hondaのホームコースでマルケス選手がチャンピオンを確定させたすばらしい一日になりました。ここツインリンクもてぎで、初めてHondaの選手が年間総合優勝を達成するという快挙を、マルケス選手は達成しました。

「今日、我々が味わった喜びと感動は、決して忘れることがないでしょう。それほど特別な、我々Hondaにとって忘れがたいチャンピオン獲得を、マルクは実現してくれたのです。本当にすばらしい、格別な気持ちです」

−マルケス選手は非常にクレバーなレース運びで、先行するホルヘ・ロレンソ選手(ヤマハ)を無理に追うことなく、バレンティーノ・ロッシ選手(ヤマハ)とチームメートのペドロサ選手の前でレースを終えて、チャンピオンを確定させることに集中していたように見えました。

「今日のマルクは、本当に完ぺきなレース運びでした。今シーズンのレースではほぼいつもそうでしたが、ロッシ選手とダニの前でチェッカーフラッグを受け、2014年のチャンピオンの座をしっかりと獲得してくれました」

−最高峰クラス2年目にして、2年連続の世界チャンピオン。本当に類いまれな才能の持ち主ですね。

「まさに天才、としか言いようがありません。高い集中力、レースにかけるひたむきな情熱、飛び抜けた才能、明るく前向きな人柄。彼の性格のどこを取ってもすばらしい長所ばかりで、欠点を探すことにむしろ苦労をするくらいです」

−一方、ペドロサ選手はヤマハのロッシ選手と同一ポイントでランキング2位を争っています。今回のレースでのペドロサ選手のパフォーマンスはどうでしたか。また、年間ランキング2位は獲得できそうでしょうか?

「今日のレースでは、ダニは前半に苦戦を強いられましたが、後半になると盛り返し、終盤ではだれよりも速く走ってくれていました。しかし、残念ながら、ロッシ選手に追いついて3位を奪い返すところまでは至りませんでした。ダニがすばらしい速さの持ち主であることは、我々がだれよりもよく知っています。シーズン残りは3戦になりましたが、そのうちの2つのサーキットでは、いつもずば抜けた速さを披露してくれています。実際に、マレーシアのセパン・サーキットでは、一昨年と昨年の2年連続勝利を達成していますし、最終戦のバレンシアも地元コースで、いつもすばらしい成績を残しています。今年もきっと、いつものように力強い走りで最高の結果を獲得してくれることは間違いないでしょう。
 シーズン残りの3戦も、我々は全力を尽くして戦い抜きます。皆さまからたゆまぬ温かいご声援をいただいた結果、今回の第15戦で2年連続のライダーズタイトルを獲得することができました。次戦も引き続き、チームと選手が一丸となって最高の結果を目指して戦い続けます。引き続き、応援をよろしくお願い申し上げます」

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