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HRCチーム代表 リビオ・スッポ 現場レポート

vol.111

マルケス圧勝。ペドロサ2位でRepsol Honda Teamが1-2フィニッシュ

−アメリカズGPは、フリープラクティスから決勝まで、マルク・マルケス選手の圧倒的優位で推移しました。まだ完全ではない体調で、どうしてここまで強いのでしょうか。

「今回のレースウイークで、マルクは完ぺきな仕事をしてくれました。このサーキット・オブ・ジ・アメリカズは昨年初勝利を挙げた、彼の得意とするコースです。とはいえ、毎戦状況が異なるハイレベルの戦いが続くMotoGPで、脚が完治していないマルクは、肉体的にも過酷なこのコースを全力で戦い、勝利をつかんでくれました。唯一、問題を挙げるとすれば最終ラップの最終コーナーでしょうか。あれは、心臓が止まるかと思いました」

−マルケス選手とダニ・ペドロサ選手は後続を引き離し、3位のドヴィツィオーゾ選手(ドゥカティ)に約17秒の差をつけていました。このリザルトは、Hondaにとって有利なコースという要素も大きいのでしょうか?

「ここオースティンはたしかにHondaと相性のいいコースですが、今回のリザルトはチームワークの賜物だと思います。マシンの適切なセットアップとライダーたちの全力の走りが、手強いライバル勢を引き離す原動力になりました。今回のレースでは、多くの選手たちがフロントタイヤに問題を抱えていたようですが、マルクとダニにはほとんどその問題は生じませんでした。マシンのセットアップとライダーの乗り方が完ぺきだったことの証拠、といっていいのではないでしょうか」

−予選3番手のステファン・ブラドル選手は、レースではその速さを生かしきることができなかったようです。

「ステファンは開幕戦で転倒しているので、今回のレースでは完走することが最優先課題でした。表彰台に迫る4位でレースを終えてくれたのは、昨年(5位)と比較しても前向きな結果だと考えています。この調子でチームとともに力を合わせて進んでいけば、今シーズンはいい結果を出してくれると思います」

−一方、前戦のカタールで好調だったアルバロ・バウティスタ選手は、今回はかなり苦戦を強いられていたように見えました。

「アルバロにとっては、苦しいレースウイークになってしまいましたね。決勝レースではがんばってくれたのですが、転倒をしてしまいました。しかし、次のレースでは、必ずや巻き返してくれることでしょう」

−次戦はアルゼンチン。選手たちにとって初体験のサーキットです。

「だれにとってもイコールコンディションなので、面白いレースウイークになるでしょう。我々にとって幸いなことに、アルバロとステファンがほかのサテライト勢とともに昨年同地でテスト走行をしています。そのデータを有効活用しながら、マシンのセットアップを進めていきます。もちろん厳しい戦いになるでしょうが、我々は選手とチームスタッフで全力を結集して、最高の結果を目指して戦い抜きます。次戦のアルゼンチンGPも、皆さまの応援を、ぜひともよろしくお願い申し上げます」

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