Round19バレンシアバレンシアGP

MotoGP

2019.11.17(日)

バレンシア・サーキット・リカルド・トルモ
天候:晴れ
気温:15℃
コースコンディション:ドライ
観客:9万9212人(3日間:17万6826人)

第19戦 バレンシアGP

マルケスが今季12勝目でシーズン有終の美を飾る。
引退レースのロレンソは13位。Repsol Honda Teamがチームタイトルを獲得し、HondaはMotoGP三冠を達成

2019年シーズンの最終戦バレンシアGPは、予選2番手からすばらしいペースでラップを刻んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、今季12勝目を達成しました。スタートが決まらず、オープニングラップは5番手とやや出遅れましたが、2周目に2番手に浮上すると、8周目にトップを走るファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)をかわし、27周のレースで真っ先にチェッカーを受けました。

チャンピオンとしてホームGPに凱旋したマルケス。4年連続6回目のタイトルを獲得した力強い走りに、サーキットのスタンドを埋めた約10万人のファンも大喜びでした。マルケスが最終戦を優勝で締めくくるのは2014年以来、5年ぶり。自身が14年に達成したシーズン最多優勝記録の13勝には届きませんでしたが、シーズン12勝という歴代2番目の記録を達成しました。ポイント獲得でも史上初の400点越えとなる420点を記録しました。

今大会が引退レースとなったホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は、予選16番手から13位でフィニッシュしました。サーキットに詰めかけた大勢のファンから大きな声援を受けてコースインし、グリッドについたロレンソ。デビューから18年、297戦目のレースをしっかり走り抜きました。

この結果、マルケスとロレンソ擁するRepsol Honda Teamは今大会28点を獲得してトータル458点。最終戦を迎え、2点差で首位につけていたドゥカティを逆転し、13点差をつけて3年連続10回目のチームタイトル獲得を果たしました。

今年は第15戦タイGPでマルケスが4年連続6回目のライダーズタイトルを獲得、第16戦日本GPではHondaが史上最多となる4年連続25回目のコンストラクターズタイトルを獲得しました。それに続いてRepsol Honda Teamが最多となる10回目のチームタイトルを獲得し、これでHondaは史上最多となる9回目の三冠制覇を達成しました。

予選9番手から決勝に挑んだカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、9番手を走行していた11周目の1コーナーで転倒し、リタイアに終わりました。ブレーキングミスでオーバーラン。汚れた路面に足下をすくわれました。

右肩の治療のため終盤の3戦を欠場した中上貴晶の代役として3戦目の出場となるヨハン・ザルコ(LCR Honda IDEMITSU)は11番手を走行していた14周目の6コーナーで転倒を喫しリタイアとなりました。

この結果、最終戦を終えてクラッチローは総合9位、終盤の3戦を欠場した中上貴晶は総合13位、代役として終盤の3戦に出場したザルコは総合18位でシーズンを終了しました。またLCR Hondaは、チームポイントで210点を獲得。チームランキングでは7位でした。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 優勝)マルク・マルケス
「3冠達成という完ぺきなシーズンを、優勝で締めくくることができました。今日はゴールドのヘルメットをかぶって、少し自分自身にプレッシャーを与えることにしました。レースはコンディションが難しく、頭を使う必要がありましたが、思ったように走ることができました。そして、チームタイトルを獲得することができました。三冠を達成することができて最高のシーズンです。最初の目標はいつもライダーズチャンピオンシップですが、チームチャンピオンシップ達成に貢献することができてうれしいです。チームのためだけではなく、すばらしいチャンピオンであり、ライバルであり、すばらしいチームメートであるホルヘ・ロレンソのためにもうれしい気持ちです。今年を上回る成績を残すのは難しいと思います。なぜなら今年は完ぺきな走りをしたからです」

ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 13位)ホルヘ・ロレンソ
「今日は特別な日でした。グリッドではこれまでのレースとは全く違う感情がありました。レース序盤はこれまでのレース以上に注意深く走りました。なぜならとても難しいコンディションだったからです。そして僕にとって最後になるレースを完走したかったからです。レースでは自分自身の走りに集中しました。ポイントを獲得して終えることができてよかったです。マルクがすばらしいシーズンを過ごし、僕もRepsol Honda Teamのチームチャンピオン獲得に役立つことができてすばらしい気分です。Hondaのすべての人に感謝しています。彼らは僕を最大限リスペクトして、プロフェッショナルな扱いをしてくれました。彼らの今後の健闘を祈っています」

カル・クラッチロー(MotoGP リタイア)カル・クラッチロー
「最終戦のバレンシアで転倒してしまいとても残念です。レースではかなりいいフィーリングがありましたが、1コーナーのブレーキングが少し遅れてしまい、汚い路面に乗ってしまいました。持ちこたえられそうだったのですが、うまくいきませんでした。火曜日からのテストが楽しみです。テストのスケジュールのことはまだ完全には知りませんが、来年に向けてマシンを改善できるようにがんばります」

ヨハン・ザルコ(MotoGP リタイア)ヨハン・ザルコ
「転倒しましたが僕は大丈夫です。もっとひどいケガをしていたかもしれません。今日は難しいレースでした。長いレースになることは分かっていたので、ユーズドタイヤの方がいいペースを刻めると思いました。僕は10番手あたりを走行していました。そして、ポル・エスパルガロをオーバーテイクしたあと、いいペースをつかもうとしました。ペトルッチが転倒するのが見えて、集中力が少し切れたのかもしれません。その少し後に僕も同じコーナーで転倒してしまいました。僕はスライドしながら、残念な気持ちでいっぱいでした。転倒した後、ほかのマシンのことを確認していなかったので、さらに転倒してきたレクオナに完全に巻き込まれてしまいました。左足首に激しい痛みがあり、ひどいケガをしているのではないかと怖くなりましたが、今はそれほど痛くありません。骨折もありませんでした。公式テストでは、いくつかのテストメニューをこなさなければなりませんが、ケガは大丈夫だと思います。このような形でシーズンを終えることになってしまい本当に残念です」

MotoGP リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスHonda41'21.469
220F.クアルタラロヤマハ+1.026
343J.ミラードゥカティ+2.409
44A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+3.326
542A.リンススズキ+3.508
612M.ビニャーレスヤマハ+8.829
736J.ミルスズキ+10.622
846V.ロッシヤマハ+22.992
941A.エスパルガロアプリリア+32.704
1044P.エスパルガロKTM+32.973
1153T.ラバトドゥカティ+42.795
1282M.カリオKTM+45.732
1399ホルヘ・ロレンソHonda+51.044
1417K.アブラハムドゥカティ+1'04.871
1555H.シャーリン KTM+1'16.487
RT29A.イアンノーネアプリリア+1Lap
RT21F.モルビデリヤマハ+9Laps
RT9D.ペトルッチドゥカティ+14Laps
RT5ヨハン・ザルコHonda+14Laps
RT27I.レクオナKTM+14Laps
RT35カル・クラッチローHonda+17Laps
RT51M.ピッロドゥカティ+19Laps

MotoGP ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
193マルク・マルケスHonda420
24A.ドヴィツィオーゾドゥカティ269
312M.ビニャーレスヤマハ211
442A.リンススズキ205
520F.クアルタラロヤマハ192
69D.ペトルッチドゥカティ176
746V.ロッシヤマハ174
843J.ミラードゥカティ165
935カル・クラッチローHonda133
1021F.モルビデリヤマハ115
1144P.エスパルガロKTM100
1236J.ミルスズキ92
1330中上貴晶Honda74
1441A.エスパルガロアプリリア63
1563F.バニャイアドゥカティ54
1629A.イアンノーネアプリリア43
1788M.オリベイラKTM33
185ヨハン・ザルコHonda30
1999ホルヘ・ロレンソHonda28
2053T.ラバトドゥカティ23
216ステファン・ブラドルHonda16
2251M.ピッロドゥカティ9
2355H.シャーリン KTM9
2417K.アブラハムドゥカティ9
2550S.ギュントーリスズキ7
2682M.カリオKTM7
2738B.スミスアプリリア0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1Honda426
2ヤマハ321
3ドゥカティ318
4スズキ234
5KTM111
6アプリリア88

チーム

順位 チーム 総合ポイント
1Repsol Honda Team458
2Ducati Team445
3Monster Energy Yamaha MotoGP385
4Petronas Yamaha SRT307
5Team SUZUKI ECSTAR301
6Pramac Racing219
7LCR Honda210
8Red Bull KTM Factory Racing134
9Aprilia Racing Team Gresini106
10Red Bull KTM Tech 342
11Reale Avintia Racing32

ランキング詳細

フォトギャラリー

ニュース