Round04スペインスペインGP

MotoGP

2019.05.05(日)

ヘレス・サーキット・アンヘル・ニエト
天候:晴れ
気温:21℃
路面温度:42℃
コースコンディション:ドライ
観客:7万5047人(3日間:15万1513人)

第4戦 スペインGP

マルケスが今季2勝目を達成し、総合も首位に浮上する

第4戦スペインGP決勝は、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われ、予選3番手から好スタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、今季2勝目を達成しました。スペインGPでは昨年に続き2連勝(大会通算3度目の優勝)を達成、Moto2時代の12年を含めて、ヘレスでは8年連続で表彰台に立ちました。この結果、Repsol Honda Teamは、スペインGP3連覇を達成、06年から14年連続で表彰台に立ち、地元ファンの期待に応えました。

2年連続で優勝を達成、地元ファンの大きな声援を受けたマルケスは、予選3番手からホールショットを奪うと、1分38秒台前半のタイムを刻み、じりじりと後続を引き離しました。レース中盤までは、今大会、マルケスの史上最年少ポールポジション記録をブレイクしたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が2番手、後半はアレックス・リンス(スズキ)が2番手に浮上しましたが、マルケスは2位以下に3秒から4秒のリードをキープし、ライバルを寄せ付けない速さでした。

前戦アメリカズGPでは、トップを快走も転倒を喫し、優勝を逃しました。その雪辱を果たしたマルケスは、再び、総合ポイントで首位に浮上。ノーポイントに終わったアメリカズGPの遅れを取り戻すことに成功しました。

フリー走行、予選で2度の転倒を喫し、セットアップが完全ではなかったカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、8位でフィニッシュしました。この日の最高気温は21℃でしたが、強い日差しが降り注いだことから路面温度が42℃まで上昇しました。ほとんどの選手がリアにハードコンパウンドを選択しましたが、クラッチローは、ハードタイヤでは、思うような走りができないことから、あえてミディアムを選択。その結果、厳しい走りを強いられましたが、粘り強い走りで8位でチェッカーを受けました。

チームメートの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、クラッチローに続き、9位でフィニッシュしました。中上は、9番グリッドから好スタートを切るも、序盤の混戦の中で12番手までポジションを落としました。しかし、想定していた1分38秒台のタイムで走行できたことから、終盤にかけてポジションを回復、9位でチェッカーを受けました。これで開幕から4戦連続でトップ10フィニッシュを達成しました。

ワイルドカードで出場のステファン・ブラドル(Team HRC)が予選14番手から10位でフィニッシュしました。オープニングラップ14番手につけたブラドルは、ホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)を従えてラップを刻み、着実にポジションを上げました。終盤にはアレックス・エスパルガロ(アプリリア)をかわし10位でチェッカーを受けました。

そのブラドルを追撃したロレンソは、後半、1分39秒台へとタイムを落とすことも多く、厳しい走りとなりましたが、粘り強い走りで12位でフィニッシュ。Honda勢3チーム5選手が、全員ポイントを獲得しました。

 

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 優勝)マルク・マルケス
「今大会は体力よりメンタルに厳しいレースでした。オースティンでミスをしてから、最初から最後までレースをリードするのが簡単なことではないと感じました。しかし、今大会は、それができるペースで走れることが分かっていました。アルゼンチンGPのようなレースをしたいと思っていましたが、オースティンでは、それが間違いだということを痛感しました。今大会はレースウイークを通していいフィーリングがあり、スムーズに乗ることができましたし、快適でした。思ったように走ることができました。ここ数週間にわたって、すばらしい仕事をしてくれたチームに感謝したいです。再びチャンピオンシップをリードすることができました。とてもうれしいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 8位)カル・クラッチロー
「レースウイークを通して、いいセッティングを見つけることができませんでした。それが見つかれば、ハードコンパウンドのリアタイヤを使えたと思います。FP3は、ハードリアタイヤでいいペースで走れましたが、決勝では、いいフィーリングをつかめる自信がありませんでした。そのためミディアムタイヤで走ることにしましたが、その選択は間違いでした。それでもベストを尽くしました。8位という結果は、期待したものではありませんが、リタイアよりはいいです。今大会は快適に走ることができなかったので、もっとセッティングに取り組む必要があります」

中上貴晶(MotoGP 9位)中上貴晶
「今日は厳しいレースでした。内容的には納得できませんが、最終的に9位でフィニッシュできたのはよかったと思います。しかし、得意のヘレスなので、もう少し上の順位を狙っていました。序盤、アグレッシブさに欠けたことが今日の反省点となりました。スタート直後、スペースを見つけたらすぐに前で出ていくという積極性が足りませんでした。今、振り返れば、もう少しいけたし、いけばよかったなと感じています。今日の反省点を克服するためにも、明日のテストでは、スタート直後のライン取り、ペースアップの仕方などをテストメニューにいれていこうと思います。今大会は自分の中でいくつか大きな課題が残りましたが、トップ10フィニッシュを果たせましたし、開幕戦からのスピードは完全に自分のものになってきたと感じています。マシンもタイヤもよかったです。チームのすばらしい仕事には感謝しています。次戦フランスもベストリザルトを目指し、全力を尽くします」

ステファン・ブラドル(MotoGP 10位)ステファン・ブラドル
「先月のテストでいい仕事ができていたので、この結果はとてもうれしいです。ポジティブなことを見つけられましたし、それを結果につなげることができました。これは僕にとって重要なことです。いいスピードがあることがよく分かりました。また、チームにとってもこれは重要なことです。たくさんの仕事をしてきました。ポイント獲得を果たし、ポジティブなフィードバックができたと思います。今、取り組んでいる仕事は、これから重要になってくると思います。チームとHRCの努力に感謝しています」

ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 12位)ホルヘ・ロレンソ
「難しいレースでした。もっと強いレースをしたかったのですが、まだ快適に乗れていません。ほかのHondaライダーたちに比べても、まだスピードが足りません。特に今日は快適さがなくて、とても難しい走りとなりました。明日のテストは、フィーリングをよくするために重要なテストになります。特にコーナーの進入は、もっともタイムをロスしているところなので、引き続き、仕事に取り組まなければなりません」

MotoGP リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスHonda41'08.685
242A.リンススズキ+1.654
312M.ビニャーレスヤマハ+2.443
44A.ドヴィツィオーゾドゥカティ+2.804
59D.ペトルッチドゥカティ+4.748
646V.ロッシヤマハ+7.547
721F.モルビデリヤマハ+8.228
835カル・クラッチローHonda+10.052
930中上貴晶Honda+10.274
106ステファン・ブラドルHonda+13.402
1141A.エスパルガロアプリリア+15.431
1299ホルヘ・ロレンソHonda+18.473
1344P.エスパルガロKTM+20.156
145J.ザルコKTM+26.706
1553T.ラバトドゥカティ+28.513
1617K.アブラハムドゥカティ+36.858
1738B.スミスアプリリア+41.390
1888M.オリベイラKTM+41.570
1955H.シャーリン KTM+50.568
RT43J.ミラードゥカティ+3Laps
RT36J.ミルスズキ+5Laps
RT20F.クアルタラロヤマハ+12Laps
RT63F.バニャイアドゥカティ+19Laps

MotoGP ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
193マルク・マルケスHonda70
242A.リンススズキ69
34A.ドヴィツィオーゾドゥカティ67
446V.ロッシヤマハ61
59D.ペトルッチドゥカティ41
612M.ビニャーレスヤマハ30
743J.ミラードゥカティ29
830中上貴晶Honda29
935カル・クラッチローHonda27
1021F.モルビデリヤマハ25
1144P.エスパルガロKTM21
1241A.エスパルガロアプリリア18
1320F.クアルタラロヤマハ17
1499ホルヘ・ロレンソHonda11
1563F.バニャイアドゥカティ9
1636J.ミルスズキ8
1788M.オリベイラKTM7
185J.ザルコKTM7
196ステファン・ブラドルHonda6
2029A.イアンノーネアプリリア6
2153T.ラバトドゥカティ2
2217K.アブラハムドゥカティ0
2355H.シャーリン KTM0
2438B.スミスアプリリア0

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1Honda76
2ドゥカティ70
3スズキ69
4ヤマハ67
5アプリリア22
6KTM21

チーム

順位 チーム 総合ポイント
1Mission Winnow Ducati108
2Monster Energy Yamaha Moto91
3Repsol Honda Team81
4Team SUZUKI ECSTAR77
5LCR Honda56
6Petronas Yamaha SRT42
7Pramac Racing38
8Red Bull KTM Factory Racing28
9Aprilia Racing Team Gresini24
10Red Bull KTM Tech 37
11Reale Avintia Racing2

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